文献詳細
文献概要
今月の主題 膠原病—活動性の評価と治療の選択 治療方針の決定とフォローアップ
強皮症
著者: 近藤啓文1
所属機関: 1北里大学医学部・内科
ページ範囲:P.2252 - P.2253
文献購入ページに移動全身性強皮症の治療法に決定的なものがない現時点では,多くは対症療法にとどまっている.そこで,病期,病型および病気の活動性を考慮して治療法を選択することになる.
まず,強皮症の病期の判定であるが,これは容易ではない.強皮症の初発症状は60%以上がRaynaud現象で,手の浮腫症状と関節痛がこれに次いでいる.初発症状から来院までの期間をみると,早期に来院する患者もいれば,10年以上たって来院するものもいる.しかし,前者が早期で軽症,後者が後期で重症と簡単に分類することはできない.むしろ前者に急速に進行する重症例が入ることがある.
掲載誌情報