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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻12号

1990年11月発行

カラーグラフ 非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

広汎な左室心筋の石灰化を示した心筋梗塞後心室瘤の1例

著者: 福田信夫1 大木崇1 小川聡1 影治好美1 林真見子1 清重浩一1

所属機関: 1徳島大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.2324 - P.2333

文献概要

■心音図・心機図所見
 1)入院時の心音図,頸動脈波曲線および心尖拍動図(図2)
 入院時の心音図で重要な所見は,①I音(I)の減弱,②心尖部(Apex)の全収縮期雑音(SM),拡張期奔馬音(DG)およびそれに続く拡張期振動群(DM),③第5および第3肋間胸骨左縁(5L,3L)のII音大動脈弁成分(IIA)に続く楽音様振動(M),および④5Lにおける拡張中期過剰心音(EX),の4点である.
 本例のP-Q時間(図3で測定)は約250msecと延長を示す.したがって,P-Q時間の延長により房室弁の閉鎖が前収縮期に近づき,心収縮開始時の弁閉鎖エネルギーが弱くなってI音の減弱をきたす.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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