文献詳細
文献概要
CPC
間質性肺炎,肺出血および消化管出血,汎血球減少,ショックと短期間に多彩な臨床経過をたどって死亡した35歳の透析患者
著者: 大山誠也1 須藤博1 小沢尚1 亀井徹正1 内田弘一1 勝俣範之1 梅田知子1 細田浩道2 金國鐘1 鈴木隆夫3 竹原栄一1 渡雅文1
所属機関: 1茅ケ崎徳洲会総合病院・内科 2茅ケ崎徳洲会総合病院・脳神経外科 3茅ケ崎徳洲会総合病院・病理
ページ範囲:P.2358 - P.2366
文献購入ページに移動患者 35歳,男性,透析患者
主訴 呼吸困難
現病歴 16歳の時に急性腎炎に罹患し,ネフローゼ症候群となった.21歳より,慢性腎不全のために血液透析療法を導入され,週3回透析を行っていた.自尿はなく,dry weightは55.1kgであった.
入院1週間程前より,咳,鼻汁,咽頭痛などの上気道炎症状および37℃台の微熱が続いていた.3日前より,咳がひどくなり,さらさらした痰が出るようになり,熱は38℃台まで上昇した.かかりつけの医院を受診し,L-ケフレックス1g/日を処方されるも改善せず,咳がひどくなり,全身倦怠感や食欲不振も出現した.1989年3月5日朝から呼吸困難が強くなったために当院を受診し,入院となった.
既往歴 24歳の時に肺水腫,32歳の時に肺水腫およびウイルス性肺炎,34歳の時に鼻出血.
家族歴:特記すべきことなし.
掲載誌情報