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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻13号

1990年12月発行

文献概要

今月の主題 STROKE—脳卒中診療のポイント 脳卒中のリスクファクター

心疾患と脳梗塞—とくに心房細動との関係

著者: 山之内博1

所属機関: 1東京都老人医療センター・神経内科

ページ範囲:P.2404 - P.2405

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 ●心由来の脳塞栓の頻度
 全CVDの中では,脳出血に比べ脳梗塞のほうがはるかに多い.老年者の剖検例について検討した筆者らの成績では,有症状のCVDの3/4~4/5は脳梗塞である.この脳梗塞中,心由来の脳塞栓はどの程度を占めるだろうか.410例の有症状の脳梗塞について調べた筆者らの成績では,心由来の脳塞栓は28%に,いわゆる動脈硬化性血栓性脳梗塞は69%にみられた(表1)1).他の報告でも心由来の脳塞栓は10~25%を占めている.
 従来,いわゆる血栓型の脳梗塞が重視されすぎ,心由来の脳塞栓はあまり注目されなかった傾向がある.しかし,最近のデータによれば,心由来の脳塞栓は決して少なくない.このことは,治療,予防,などを考える上で重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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