文献詳細
文献概要
今月の主題 STROKE—脳卒中診療のポイント 脳卒中:病型別の臨床
心原性脳塞栓症の診断と治療
著者: 峰松一夫1
所属機関: 1国立循環器病センター研究所・脳血管障害研究室
ページ範囲:P.2444 - P.2446
文献購入ページに移動●心原性脳塞栓症の今日的意義
心臓由来あるいは心臓を介する静脈由来の凝血塊,腫瘍組織などによって脳動脈が突然閉塞され,梗塞巣を生じるものを心原性脳塞栓症という.近年の診断技術の進歩により本症の臨床診断が容易になるにつれ,脳梗塞全体に占める頻度がかなり高いこと(欧米では約15%1),本邦でも10〜24%),臨床像にも特徴があり,予防,治療,再発防止対策も他の脳梗塞と異なることなどが明らかとなっている.NINDSの新しい分類の中でも,本症は3つの脳梗塞カテゴリーの1つとして取り上げられ,その臨床的重要性が強調されている(「脳卒中の病型分類と成因」参照)2).
心臓由来あるいは心臓を介する静脈由来の凝血塊,腫瘍組織などによって脳動脈が突然閉塞され,梗塞巣を生じるものを心原性脳塞栓症という.近年の診断技術の進歩により本症の臨床診断が容易になるにつれ,脳梗塞全体に占める頻度がかなり高いこと(欧米では約15%1),本邦でも10〜24%),臨床像にも特徴があり,予防,治療,再発防止対策も他の脳梗塞と異なることなどが明らかとなっている.NINDSの新しい分類の中でも,本症は3つの脳梗塞カテゴリーの1つとして取り上げられ,その臨床的重要性が強調されている(「脳卒中の病型分類と成因」参照)2).
掲載誌情報