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雑誌目次

雑誌文献

medicina27巻2号

1990年02月発行

雑誌目次

今月の主題 消化器診療のcontroversy

Editorial:消化器診療のcontroversy

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.192 - P.194

●「臨床的有用性」とは何を意味するか?
 A氏は40歳になったのを機会に成人病健診を受けてみたところ,血清コレステロール値が320mg/dlと上昇しているのを指摘された.主治医のすすめでB薬を服用したところ,数カ月後,コレステロールは正常値に戻った.この場合B薬は,はたして「臨床的に有用」と言えるだろうか?
 この程度の治療効果を直ちに「臨床的有用性」に結びつける安易な考え方が,わが国ではあまりにも多く見受けられる.当然のことながら,コレステロールが下がり,心血管系の合併症を予防でき,なおかつその効果を相殺するような副作用が発現することなく,ひいては寿命が延びることが期待されなければならない.また治療を続けることの手間暇や,苦痛や,費用も納得できる範囲でなければならない.すなわち医師のみが納得できることではなく,患者自身に利益がもたらされることをもって「臨床的有用性」としなければならない.欧米ではこの辺の考え方が明確である.たとえば最近の非A非B型慢性肝炎に対するインターフェロン療法の論文1)でも,インターフェロン投与がaminotransferase値に及ぼす影響を検討することが目的であると明記してあり,決して検査データ上の改善を「臨床的有用性」に短絡していない.

食道疾患

出血歴のない食道静脈瘤に硬化療法は必要か?

著者: 幕内博康

ページ範囲:P.196 - P.198

 食道静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法の進歩・普及には著しいものがあり,1988年7月まででも7,000例を越えている.症例の増加に伴い,予防的適応も増え,出血歴のない食道静脈瘤に対する硬化療法が本当に必要かどうかという問題が討論されるようになった.
 第38回日本消化器内視鏡学会総会(1989年10月,会長・福地創太郎)での実技ワークショップ“食道静脈瘤硬化療法の功罪”で,「出血歴のない静脈瘤症例に硬化療法の適応はないと考える方はいませんか.」との質問を行ったが,演者にも会場にも予防的適応はないとする意見はでなかった.この問題について見解を述べる.

逆流性食道炎の治療—消化管運動亢進剤は有用か?

著者: 関口利和

ページ範囲:P.199 - P.201

●逆流性食道炎の薬物治療の概説
 本疾患は主として胃液の食道内逆流(gastro-esophageal reflux, GER)によって発症するところから,胃潰瘍や十二指腸潰瘍と同様に消化性潰瘍のひとつと考えられている.よって薬物治療も消化性潰瘍に準じて使用されているが,GERや胃液の食道内停滞は,食道胃運動障害に基づくもので,薬物治療に消化管運動亢進剤がこの20年間試用されている.
 本剤は,下部食道括約部(lower esophagealsphincter, LES)の機能および食道胃排出能を改善し,GERを抑制すると考えられ,本疾患の発症を防御する因子を増強する,いわゆる防御系の薬剤とされている.その他の防御系の薬剤には,食道粘膜の保護ならび抵抗性を増強する抗潰瘍薬がある.

食道癌の治療法はどのように選択すれば良いのか?

著者: 近藤誠

ページ範囲:P.202 - P.204

●真の治癒率は何%か
 食道癌患者は,何割が治るのであろうか.治癒と目される5年生存が35%という報告1)は,切除できた患者についての生存率であり,全患者のものではないから,うのみにしてはならない.患者は,自分がどういう病期にあり,どういう治療を受けるか分からない状況下で,ともかくも治癒を求めて受診するのだから,全患者についての生存率が示されなければならない.
 現存データを解析する場合の注意点をあげよう.

胃・十二指腸疾患

日常診療では上部消化管内視鏡検査はいつ行うべきか?

著者: 霞朝雄

ページ範囲:P.206 - P.207

 わが国の胃癌死亡率は世界でも一,二を争うほど高く,米国の7倍,英国の3倍,西独の2倍を示している1).いかに胃癌を防ぐかは,わが国にとって非常に大切なことで,上部消化管診断の重要性がここにある.
 胃癌の問題と,わが国の比較的安い医療費,レベルの高い診断技術などを考えると,上部消化管疾患が疑われる時は,医師はすすんで検査を施行すべきであり,癌年齢の人はすすんで診断を受けるべきである.

長期維持療法で胃・十二指腸潰瘍の再発予防は可能か?

著者: 安海義曜 ,   西元寺克禮

ページ範囲:P.208 - P.211

 H2受容体拮抗剤(以下,H2-B剤と略)の登場によって,消化性潰瘍の治療は,治癒率80〜90%以上とほぼ満足のいく成績が得られているが,H2-B剤中止後の再発が多く,その一因としてacid rebound現象および防御因子の低下などが指摘されていた.これに対して否定的な意見も多く,Ippoliti(1983)は,大量の制酸剤投与で十二指腸潰瘍をH2-B剤と同程度の高い治癒率を得たのち,投与中止後にも高率な再発を認めており,中止後の再発はH2-B剤特有のものではないようであるが,いずれにしても消化性潰瘍は古くから“oncean ulcer, always an ulcer”と表現されるように再発および潰瘍症離脱に関して宿命的な難問を抱えた疾患である.
 本稿では,長期維持療法で消化性潰瘍の再発予防が可能か否か,また,H2-B剤の維持療法のもたらしたcost benefitはいかなるものかについて述べたい.

胃・十二指腸潰瘍の多剤併用療法は単独療法に優るか?

著者: 岡崎幸紀

ページ範囲:P.212 - P.213

●多剤併用療法のはじまり
 消化性潰瘍の治療としての多剤併用の根拠は,SunとShayにより提唱された潰瘍の成因論として有名な“天秤説”にあると思われる1).潰瘍の発生が攻撃因子の増強,防御因子の低下とするこの説に順じて考えれば,治療は攻撃因子の抑制,防御因子の増強がもっとも効果的となる.
 “天秤説”の発表された1960年代の半ば頃から,わが国では各種の抗潰瘍薬が次々と開発され,また,わが国の医療保険制度から薬剤の投与にほとんど制限のなかったことから,潰瘍患者に多数の薬剤が投与される結果となった.一剤よりも多剤の方が効果があるように思われがちであるが,抗潰瘍剤の多剤併用が,単独投与より効果的であったという明確な資料は残っていない.立証するような厳密な臨床試験が行われていない.そしてヒスタミン受容体拮抗薬(以下,H2ブロッカー)の登場により多剤併用療法はその評価を失ってしまった.

胃・十二指腸潰瘍治療における外科の役割は減っているのか?

著者: 門田俊夫

ページ範囲:P.216 - P.217

 消化性潰瘍は,「no acid,no ulcer」の言葉どおり,胃酸が主因となって消化管に生ずる良性の潰瘍である.したがって,異所性胃粘膜(メッケル憩室など)から分泌される酸によって生ずる潰瘍も消化性潰瘍に含まれるが,頻度が少ないため,ここでは胃潰瘍と十二指腸潰瘍に限って話を進める.
 消化性潰瘍の診断は,周知のごとく上部消化管造影と内視鏡であり,ともに日本が世界をリードしてきた分野である.特に内視鏡は,悪性との鑑別という意味で必須の検査となり,経内視鏡的検査法の進歩とあいまって,潰瘍病態生理の解明が進んでいる.しかし,理由は不明ながら,過去20年,消化性潰瘍の発生率は,徐々に減少している.

出血性胃・十二指腸潰瘍に対する内視鏡的止血療法は有用か?

著者: 須川暢一 ,   杉村好彦

ページ範囲:P.218 - P.219

●治療法の概説
 消化性潰瘍の大量出血の大部分が,潰瘍底の露出血管からの出血である.内視鏡的には,潰瘍底の赤色,黒褐色,白色の2〜3mmの盛り上がりを露出血管と呼ぶ1,2).実際はその漿膜側の小動脈の側孔から突出する凝血(sentinel clot)である.
 止血はsentinel clotの下にある血管を治療閉塞する必要がある.止血法には,1)熱による蛋白凝固(高周波電気凝固法(単極と双極),HeaterProbe, Laser),2)薬剤局注(食塩水エピネフリン法,純エタノール法など),3)前述の1)と2)の併用,4)物理的血管閉塞(クリッピング),薬剤散布(トロンビンなど)がある3)

Non-ulcer dyspepsiaに対して消化管運動改善薬は有用か?

著者: 原澤茂

ページ範囲:P.220 - P.221

●Non-ulcer dyspepsiaとは?
 Non-ulcer dyspepsia(以下,NUD)は欧米で表現されている疾患で,日本にはこれに該当する疾患はないが,消化管機能異常を本体とする疾患であると考えられている.しかし消化性潰瘍や胃癌などの器質的疾患に伴う機能異常(ulcer-like dyspepsia)がみられ,自覚症状の発現に大きく関与しているものである.とくに機能異常に伴う自覚症状としては胃部膨満感,胃もたれ,嘔気・嘔吐,食欲不振などであり,この自覚症状の発現と食後期の胃運動である胃排出遅延状態と密接に関係しているのである.
 一方,器質的疾患がないにもかかわらず胃運動異常がみられることが見いだされてからNUDが注目されてきた1).消化管運動異常を病態とするNUDには,上部消化管では逆流性食道炎,胃排出遅延を本体とするNUD,下部消化管では過敏性腸症候群などもその範疇に入るものであるが,一般的には胃を中心とする機能異常が問題になる.

早期胃癌は非手術的に治療可能か?

著者: 比企能樹 ,   嶋尾仁

ページ範囲:P.222 - P.224

●診断法・治療法の概説
 内視鏡的に,早期胃癌で,粘膜内癌・大きさが1.5cm以内,隆起性病変あるいは陥凹性病変で,潰瘍(瘢痕を含む)を伴わないものであることを診断することが第一段階として必要である.そのための手段としては,通常内視鏡,精査用X線診断に加えて,色素内視鏡などにより診断を行っている.さらには電子内視鏡(拡大像による微細粘膜病変の観察)や,超音波内視鏡などの新しい技術による診断の手段を行うことにより,万全を期す努力がなされている.
 非手術的治療法としての内視鏡を用いた治療法には,1)組織を回収できる方法として,粘膜切除法(ストリップバイオプシー)がある.この方法は粘膜下に食塩水を注入することにより,病変を浮き上がらせて十分な範囲を切除することが原理である.

胃癌の免疫・化学療法は有用か?

著者: 島田安博

ページ範囲:P.226 - P.227

 胃癌の治療は,わが国において,レントゲン・内視鏡診断の進歩と優れた外科切除術の確立によりすばらしい発展を遂げた分野である.
 一方,切除不能例,遠隔転移例,術後再発例など進行胃癌に対する化学療法は未だ標準的治療法がなく,これらの症例の予後の改善は認められていない.

腸疾患

過敏性腸症候群の薬剤治療をどうするか?

著者: 井上幹夫

ページ範囲:P.228 - P.229

●診断法の概要
 過敏性腸症候群(以下,IBSと略)は腹部症状と便通異常を訴える機能性疾患で,その診断には次の2つの面からのアプローチが必要である.

炎症性腸疾患の新しい治療薬は有用か?

著者: 日比紀文 ,   丹羽博美 ,   金井隆典 ,   岩男泰 ,   渡辺憲明 ,   土屋雅春

ページ範囲:P.230 - P.232

 非特異性炎症性腸疾患には潰瘍性大腸炎とクローン病などが含まれ,ともに未だ原因不明の腸疾患である.潰瘍性大腸炎は大腸粘膜がその炎症の場であり,クローン病は消化管(主として小腸と大腸)の全層性の炎症を特徴とする.
 両疾患ともに,さまざまな全身性合併症や免疫学的異常も認められており,内科的治療は腸局所だけにとらわれず,全身的な異常を是正すべく心がけるべきである.サラゾピリンや副腎皮質ホルモンの投与は最近の日常診療においても一般的になってきているが,本稿では,それ以外の治療法とその有用性についてわれわれの経験も含めて述べる.

炎症性腸疾患におけるsurveillance colonoscooyはどのように行うか?

著者: 鈴木公孝 ,   武藤徹一郎 ,   斉藤幸夫 ,   森岡恭彦

ページ範囲:P.234 - P.235

 炎症性腸疾患,とりわけ潰瘍性大腸炎(以下,UCと略)に癌合併のリスクのあることはよく知られている.クローン病においても報告はなされているが,その取り扱い方に対する見解の一致はUCほどに得られていない.そこで今回はUCに限って,surveillanceの意義,あり方,問題点について述べてみたい.
 UCにおける癌合併については,1925年CrohnとRosenbergによって始めて記述された.その後の研究で,罹患範囲,罹病期間の2つがrisk factorとされた.Dobbins1)の集計によれば,UC 6.190例中,癌合併例は226例(3.6%)であり,罹患範囲別では全大腸炎6.3%,左側大腸炎1.0%であったという。罹病期間では,10年以上経過した症例は,10年未満の症例より癌合併のリスクが高い.

悪性ポリープをどのように取り扱うか?

著者: 小林世美 ,   松浦昭

ページ範囲:P.236 - P.237

●悪性ポリープとは?
 ポリペクトミーされた悪性ポリープ,つまり癌には,腺腫の一部分に癌がある腺腫内癌および全体が癌であるポリポイド癌がある.粘膜固有層内に止まっているものをm癌,粘膜筋板を破って粘膜下層に浸潤しているものをsm癌と規定する(図1).

便潜血検査で大腸癌のスクリーニングが可能か?

著者: 相沢中 ,   吉田豊

ページ範囲:P.238 - P.240

 便潜血検査は従来,化学便潜血検査法であるオルトトリジン法やグアヤック法が行われてきた.最近,本邦では免疫便潜血検査が実用化され,ヒトヘモグロビンを特異的に検出できるようになった.ここでは主にこの方法によるデータに基づいて述べてみる.

胆道系疾患

Silent stoneの治療は必要か?

著者: 秋山建児 ,   牧野勲

ページ範囲:P.242 - P.243

●診断法,治療法の概説
 1.診断法
 最近,超音波検査の普及により外来診療や健康診断でsilent stone(無症状胆石)の発見が増加し,臨床上,それをどのように扱うかが問題になっている.
 現在,超音波検査法による集団検診での胆石発見頻度は3〜5%であり1),本邦には約500万人の胆石保有者が存在し,その内300〜350万人がsilent stoneであると推定されている.

体外衝撃波胆石破砕療法は手術療法にとってかわれるか?

著者: 菅田文夫

ページ範囲:P.244 - P.245

●本法の概要
 結石に2,000気圧程度の高い圧力を,体外から衝撃波(ある媒質中をその媒質が有する固有の音速を超えて物体が移動したとき生ずる一種の縦波)により局所的に反復して加えることにより,結石内部に機械的ストレスを生じさせ,これを砂粒状小片に破砕しようとする方法である.機械の原理として,半楕円体の一つの焦点(F1)で発生させた衝撃波を,その楕円体のもう一つの焦点(F2)に集束させて圧力を高め,F2に置いた結石の破壊を行う.現在使用されている機器の主な衝撃波の発生方式として,
 1)スパーク放電方式(水中高圧放電により衝撃波を発生させる.)
 2)ピエゾ効果方式(圧電原理で発生させた衝撃波すなわちピエゾ効果を用いるもの)
 3)電磁変換方式(電磁的な反発力により衝撃波を発生させる.)
 などがあり,それぞれ一長一短を有する.最近,わが国ではこの他に微小起爆方式といって,微小火薬を水中で爆発させ,衝撃波を得る装置も開発されている.

内視鏡的乳頭括約筋切開術は胆嚢非摘出例でも適応となるか?

著者: 小野美貴子

ページ範囲:P.246 - P.247

●治療法の概説
 内視鏡的乳頭括約筋切開術(endoscopic sphinctero-papillotomy;EST)は,内視鏡的に十二指腸のVater乳頭を切開,開大させるものである.その方法は,十二指腸鏡でVater乳頭を直視し,鉗子口から挿入したパピロトームと呼ばれる切開用ナイフを乳頭の12時方向に当てがい,高周波電流をパピロトームに通じて切開する.開発当初は,総胆管遺残結石の排出を目的としていたが,現在では,各種診断器具やドレナージチューブを胆道に挿入する補助としても施行されている.

エコーでたまたま見つかった胆嚢ポリープをどうするか?

著者: 仲野敏彦

ページ範囲:P.248 - P.249

 近年,腹痛患者のスクリーニング検査として,また健康診断での胆道検査として超音波検査が取り入れられるようになり,胆嚢ポリープ(小隆起性病変)が多数見つかるようになってきた.実際の健診での胆嚢ポリープの検出率は2〜4%で,これらの症例の多くが無症状であり,この取り扱いが問題となる.
 ここでは超音波による胆嚢隆起性病変の鑑別診断ならびにその対応について述べる.

閉塞性黄疸の手術に際し,術前減黄ドレナージは必要か?

著者: 雨宮厚

ページ範囲:P.250 - P.251

 閉塞性黄疸患者に対する手術のリスクはきわめて高い.敗血症,腎不全,上部消化管出血など,重篤な術後合併症が高頻度に生ずるためである.手術死亡率15〜25%,合併症発生率40〜60%の高率を報告するものもある(Pitt:Am J Surg,1981).この高い手術リスクの改善を目指したのが術前の減黄術であるが,その効果に関しては未だ確証が得られていない.表に術前の減黄の効果を検定した代表的なstudyをあげたが,本稿ではこれらに検討を加え,筆者のアプローチを紹介する.

膵疾患

急性膵炎の薬物療法は予後を改善できるか?

著者: 中野哲

ページ範囲:P.252 - P.254

●急性膵炎の診断と治療
 1.急性膵炎の診断
 本症の正確な診断は,開腹して膵を直接観察しない限り,必ずしも容易でない.1987年,厚生省特定疾患難治性膵疾患調査研究班が急性膵炎臨床診断基準として,「1)上腹部に圧痛あるいは腹膜刺激徴候を伴う急性腹痛発作がある.2)血中,尿中あるいは腹水中に膵酵素の上昇がある.3)画像,手術または剖検で膵に異常がある,の1)を含む2項目以上を満たし,他の急性腹症を除外したものを急性膵炎とする」と提唱した.無痛性急性膵炎とか,膵酵素の上昇が体液でみられない膵炎など,例外的なものもあるが,一応,臨床診断基準が作成されたことは大きな進歩である.
 なお,本症は成因や重症度により,臨床経過,予後は著しく異なるので,できれば重症度と成因をなるべく併記するのが望ましい(例:重症急性胆石膵炎).

急性膵炎の外科的治療のタイミングは?

著者: 雨宮厚

ページ範囲:P.256 - P.257

 急性膵炎に対する外科的治療の適応として,1)診断が不確かなとき,2)胆石膵炎の根治療法,3)内科的保存療法に反応しない時,4)膵膿瘍の合併,などがあげられている.
 急性膵炎の確実な診断法はないので,消化管穿孔や小腸虚血など他の外科的急性腹症との鑑別が困難な時には緊急開腹術が必要となる.疑わしいと思った時が開腹のタイミングである.試験開腹術は急性膵炎の経過に悪影響を与えない.

膵疾患の内視鏡的治療は可能か?

著者: 中島正継 ,   早雲孝信 ,   平野誠一

ページ範囲:P.258 - P.261

 消化器内視鏡学の最近の大きな進歩は,内視鏡が診断のみならず治療にまで積極的に応用されていることである.膵・胆道領域でも胆石の内視鏡的除去や閉塞性黄疸の内視鏡的減黄などを中心に種々の治療法が開発されているが,ここでは比較的新しい膵疾患の内視鏡的治療の現況について述べる.

肝疾患

肝炎に薬物療法は必要か?

著者: 板倉勝

ページ範囲:P.262 - P.264

●肝炎治療の目的
 ウイルス性肝炎は,現在,その定義,成因,病理組織学的な病型が確立され,血液生化学的な所見—いわゆる肝機能検査成績—なども加味されて,その臨床像は把握が容易になっている.しかし,その治療については多くのcontroversyがある.ウイルス性慢性肝炎の持続とその進展には肝炎ウイルスの持続感染が必須の条件であることが明らかになり,この持続感染に終止符を打つことが慢性肝炎の根本的な治療に他ならないことから,インターフェロンをはじめとする抗ウイルス剤に期待が寄せられている.また,ウイルスの排除に当たっては宿主の免疫反応の関与が大であるところから,いわゆる免疫調節剤の投与も試みられている.しかし,このような治療法は適応症例が限られており,適応症例に使用したとしてもその効果は十分とはいい難いのが現状である.
 その結果,多くの症例では根本的治療を行うことができないまま経過を追い,血液生化学的検査成績を指標に病状の推移を観察せざるを得ない.そして,一部の症例ではこのような経過をたどるうちに非可逆的な肝組織の荒廃—肝硬変—に至る場合もある.

B型肝炎のステロイド離脱療法・抗ウイルス療法は確立しているか?

著者: 日野邦彦

ページ範囲:P.266 - P.269

 B型慢性肝炎(以下,CH-B)を根治的に治療するためには抗ウイルス療法と免疫療法とがもっとも重要と考えられている.抗ウイルス療法としてインターフェロン(以下,IFN)療法,免疫療法としてcorticosteroid(以下,CS)離脱療法が広く行われ,いずれも自然経過観察例に比しHBe抗原の陰性化率の高いことが報告されてきた.しかし,一方では,それぞれ単独療法の限界も明確にされつつある.現時点でCH-Bの治療法で最も有効率の高い治療法は,CS離脱療法とIFN療法との併用療法と思われる.しかしながら,併用療法をもってしても無効の症例が存在し,これらを解析することによって,本療法を確固たるものにする必要がある.本稿ではCS離脱療法とIFNとの併用療法について解説する.

非A非B型肝炎の抗ウイルス療法は可能か?

著者: 小俣政男

ページ範囲:P.270 - P.271

●診断法の概説
 ウイルスの存在なしに非A非B型肝炎がどのように診断されていたかと言うと,基本的には既知のA型肝炎ウイルス,B型肝炎ウイルス感染の否定,あるいは他のアルコール,自己免疫疾患の除外などにより行ってきた.
 しかしながら,抗HCV(Hepatitis C Virus)抗体の測定により,C型肝炎ウイルス感染の検索が可能となり,本邦におけるこのアッセイ系による成績もほぼ出揃い,この抗HCV抗体の意義も明らかになりつつある.学会発表での成績を自験例も含めてまとめると表1のごとくなる.急性および慢性の非A非B型肝炎といわれる肝障害のおおむね2/3から4/5の症例で,この抗HCV抗体が陽性となる.われわれの自験200例余りの肝細胞癌での抗HCV抗体陽性率は60%であった.きわだった対照は日本赤十字社の献血者での陽性頻度であり,わずかに1から2%程度であるということである.これがこの抗体が感染の既往を表すものではなく,ウイルスキャリアーを同定していると考えられる根拠である.

ステロイド療法は重症アルコール性肝障害の予後を改善させるか?

著者: 重田洋介

ページ範囲:P.272 - P.274

 わが国民1人当たりの酒量は近年ますます増大し,欧米の域に近づかんとしている.わが国の飲酒人口は現在約6,500万人で,その中で毎日欠かさず飲酒する人口は約1,500万人以上といわれている。さらにその中で毎日日本酒に換算して5合以上飲酒する,いわゆる問題飲酒者(ほぼアルコール依存症と考えてよい)は220万人以上とされている1)
 アルコール性肝障害の中でもアルコール性肝炎は,アルコール性肝硬変の前段階として重要であり,近年わが国においてもアルコール性肝炎の発生頻度は確実に増加している.

劇症肝炎の各種治療法は有用か?

著者: 藤原研司 ,   富谷智明

ページ範囲:P.276 - P.277

 劇症肝炎とは,急性肝炎が急速に肝不全状態に至った症候群を指す.発症8週以内にII度以上の肝性脳症を呈し,プロトロンビン時間40%以下となるものと定義される.
 治療は肝不全に対する人工肝補助,肝障害進展の防止,肝機能回復の促進,合併症対策に大別される.新たな治療法も試みられているが,本邦では血漿交換療法,グルカゴン・インシュリン療法,抗凝固療法(アンチトロンビンIII(AT III)療法)が普及している.これら3療法の有用性を述べる.

無症候性PBCの治療は予後を改善させるか?

著者: 佐々木博

ページ範囲:P.278 - P.280

●概念と診断基準
 原発性胆汁性肝硬変primary biliary cirrhosis(PBC)は中年以後の女性に好発し,皮膚掻痒感で初発することが多い.黄疸は出現後は消退することなく漸増し,多くは門脈圧亢進症状を伴い,約半数は数年で死亡する.
 検査所見では黄疸の有無にかかわらず血沈の促進,血清中の胆道系酵素,総コレステロール,IgMの中等度以上の上昇を認める.血中抗体,とくに抗糸粒体抗体antimitochondrial antibody(AMA)は高頻度に陽性で,かつ高力価を示す.また約1/3の症例にSjögren症候群,RA,慢性甲状腺炎などの自己免疫性疾患を合併する.

肝細胞癌に対するTAE療法は本当に有用か?

著者: 荒川正一

ページ範囲:P.282 - P.283

●TAE療法の概説
 原発性肝細胞癌(肝癌)には手術療法,化学療法,放射線療法,免疫療法および最近では肝移植も行われるようになってきたが,手術療法以外は良い成績があげられていなかった.さらに手術適応は腫瘍の発生部位,広がり,肝硬変の程度により著しく制限されるために,手術不能肝癌や手術後に再発した肝癌には治療法がない状態が続いていた.
 1976年にGoldsteinらが,1978年には山田らが,肝癌に対するTAE療法を導入した.本法はAFP値が確実に低下するために手術不能肝癌に対する治療として1983年頃より全国に普及した.

その他

各種腫瘍マーカーによる消化器癌の早期診断は可能か?

著者: 大倉久直 ,   斎藤大三 ,   岡崎伸生 ,   田尻久雄 ,   尾崎秀雄 ,   菅野幸吉

ページ範囲:P.284 - P.288

 腫瘍マーカーの研究は,1964年にカナダのGoldとFreedmannによる癌胎児性蛋白抗原(carcinoembryonic antigen, CEA)の発見と,ソ連のAvelevとTatarinovによるアルファ1胎児蛋白(alpha 1-fetoprotein, AFP)の報告によって大きく発展した.
 当時から腫瘍マーカーへの臨床家の期待は癌の早期診断と正確な癌細胞のモニターにあったが,われわれが手にしたマーカーのほとんどは正常細胞や一部の良性細胞,胎児の細胞でも作られるものであった.そのため,血清中の腫瘍マーカー値は正常人でもゼロではない.この平常値は各個人によって違っているが,1人1人についてはいつも一定の範囲にある.

カラーグラフ 冠動脈造影所見と組織像の対比・12

冠動脈内血栓溶解療法(PTCR)

著者: 堀江俊伸

ページ範囲:P.292 - P.294

●冠動脈内血栓溶解療法により一時再開通を認めた例
 症例 52歳,男
 現病歴 心筋梗塞発症3年前頃から労作時に狭心症の発作があり,近くの病院へ入院した.冠動脈造影では右冠動脈(seg 2)に50%未満の狭窄,前下行枝(seg7)に75%狭窄を認めた.その後も労作時には時々狭心症発作があったので約1年後に当院へ転院した.運動負荷試験は陽性であり,冠動脈造影では前下行枝の狭窄は不変であったが,右冠動脈は50%狭窄を示していた(図1A).以後2年間,外来通院加療中であり,経過は比較的良好であった.10月31日午後2時頃,軽く200mくらい走ったあとに胸痛発作が出現した.しばらく安静にしていたが,胸痛がおさまらないため救急車にて来院した.心電図上ではII, III,aVFにおいてST上昇を認め,急性下壁梗塞発症3時間後のため,ただちに冠動脈造影を施行した.冠動脈造影上では右冠動脈に完全閉塞を認めた(図1B).冠動脈内血栓融解療法の適応と考えられ,ウロキナーゼ(UK)24万単位を直接冠動脈内に注入した.一時再開通が得られたが,冠動脈造影上では広範な冠動脈壁の不整と残存狭窄を認めた(図1C).その後再閉塞し,血圧も低下したため緊急冠動脈バイパス手術を施行した.心筋梗塞発症7時間30分後に再灌流が得られたが,回復は思わしくなく,梗塞発症34時間後に永眠した.

Oncology Round・6

リンパ芽球型リンパ腫

著者: 片山勲 ,   渋谷温 ,   中山秀夫

ページ範囲:P.311 - P.314

 リンパ芽球型リンパ腫(lymphoblasticlymphoma;LL)は小児ないし若年者に好発,50%が縦隔洞腫瘍として発症,高頻度で経過中に急性リンパ性白血病が発症,high grade malig-nancy(わずかに8カ月の平均生存期間),などの特徴的な臨床像を呈するが,病理組織像(後述)も同様にきわめて特徴的である.そのため,悪性リンパ球増殖性疾患の中で,1つの独立疾患と考えられており,非ポジキンリンパ腫としても,LSG分類,国際新分類のWF(Working Formulation)のいずれにおいても,LLという同一名称のまま独立項目として取り扱われている(表,アンダーラインしたところ).今回は,皮膚に原発し,治療により一時寛解したが,まもなく急性リンパ性白血病を発症して,全経過15カ月で死亡したLLの1症例を提示する.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

僧帽弁の変形と穿孔により2種類の拡張期雑音を認めた僧帽弁狭窄症の1例

著者: 福田信夫 ,   大木崇 ,   井内新 ,   小川聡 ,   篠原尚典 ,   森博愛

ページ範囲:P.302 - P.310

■心音図・心機図所見
 1)心音図(図2)
 心尖部(Apex,上段)および第3肋間胸骨左縁(3L,下段)の心音図記録における異常所見は,①I音の亢進と高調な僧帽弁開放音(OS)の存在,②II音肺動脈弁成分(IIP)の亢進,③Apexにおける低周波成分優位の拡張期雑音〔DM(1)〕,および④3Lの高調な拡張期雑音〔DM(2)〕,の4点に集約できる.
 亢進したI音と高調なOSは,弁腹部の可動性が良好な僧帽弁狭窄の存在を示唆する.また,Q-I時間(70msec)とII-OS時間(55msec)を用いて算出されるWells indexは+1.5であり,中等度の左房圧上昇を考える必要がある.

演習

目でみるトレーニング(4題)

ページ範囲:P.296 - P.301

心電図演習

著者: 矢田隆志 ,   西山信一郎

ページ範囲:P.323 - P.326

 42歳男性が,息切れ,失神発作を主訴に当院へ入院した.
患者 42歳,男性
既往歴 36歳,胃潰瘍

内科専門医による実践診療EXERCISE

腹水,他

著者: 池田健次

ページ範囲:P.331 - P.336

 61歳,男性.食品の自営業.母親が脳卒中で死亡している.既往歴では24歳のとき結核に罹患し,胸郭成形術を施行している.20歳頃より1日約4合の飲酒歴がある.
 約10年ぐらい前に下肢の浮腫があり,肝障害を指摘されたことがあった.1カ月前より,腹部膨満感があり,食事摂取も不良となってきたため病院を受診した.全身状態不良のため入院となった.

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・20

心筋炎

著者: 杉下靖郎

ページ範囲:P.316 - P.322

 心筋炎の本態・病態については,なお不明な点が少なくない.心筋炎の臨床像は多様であり,不顕性にとどまるものから,早期よりAdams-Stokes症候群を伴う房室ブロック,ショック,心不全,あるいは突然死をきたすなどのために,高次の救急医療を要する場合まであり,本症の存在の確認法,本症の病態に対する知識の必要性が増している.また,その自然歴において,心筋症,とくに拡張型心筋症(DCM)との成因論的関連も,近年ますます注目されている.
 そのような意味から,本邦においても,厚生省特定疾患特発性心筋症調査研究班の研究の一環として,本邦における心筋炎について全国的アンケート調査がなされた.以下に,これらの成績を中心に1〜3),わが国の心筋炎について述べる.

検査

検査データをどう読むか

著者: 菅野剛史

ページ範囲:P.328 - P.330

 尿蛋白の定性は,かつてはスルフォサルチル酸で行われていた.今日ではこの方法は試験紙法に置き代わっている.尿蛋白定性試験といえばすべての尿蛋白が検出可能であると考えたいが,試験紙法に反応する尿蛋白はアルブミンに限られている.大部分の腎障害で観察される蛋白尿はアルブミン尿であるにしても,検査法の落とし穴の一つとして,稀ではあるが,これから示すような例があることも知っておく必要がある.

CPC

消化器症状で発症し,心タンポナーデを合併して死亡した急性心筋梗塞の症例

著者: 金國鐘 ,   内山富士雄 ,   亀井徹正 ,   六倉俊哉 ,   塚本玲三 ,   竹原栄一 ,   梅田智子 ,   柿沼由彦 ,   水野徳行 ,   小沼正和 ,   縣陽太郎 ,   鈴木隆夫 ,   渡雅文

ページ範囲:P.338 - P.345

症例
 症例 70歳,女性
 現病歴 生来健康で著患を知らない.昭和63年12月18日,昼食後,嘔気があり,一度嘔吐したが,その後は症状がなかった.同19日,何となく気分不快感があり覚醒したが,その後は特に症状がないので再び入眠し,朝の起床時も特に症状はなかった.しかし,前日の気分不快感が気になり,かかり付けの近医を受診し,心電図上,急性心筋梗塞の所見があるとのことで当院を紹介され,救急車にて12時28分に来院し,入院となった.

循環器疾患診療メモ

心原性脳塞栓症Cardiogenic brain embolism

著者: 山科章 ,   高尾信廣

ページ範囲:P.346 - P.347

 最近の報告では,脳梗塞の約6分の1は心原性と考えられており,脳血管障害の中で心臓病が原因であることが稀でなく,十分注目しておく必要がある.

呼吸器疾患診療メモ

ベッドサイド呼吸器病学(3)—胸部理学所見による呼吸器疾患のオリエンテーション

著者: 宮城征四郎

ページ範囲:P.348 - P.350

 1761年にAuenburgerが打診法を,そして1816年にLaennecが聴診法を臨床呼吸器病学に導入して以来,呼吸器疾患の診断法は大きな進歩を遂げ,1895年にRoentgenがX線を発見するまでは,ほとんどこの手法のみにより呼吸器疾患の診断がなされていたといっても過言ではない.逆に今日では胸部理学所見による疾患のオリエンテーションは蔑ろにされ,超近代的な診断機器を駆使した診断法に頼る傾向が強い.しかし現実には,胸部理学所見を無視した呼吸器疾患の診断には物理的・経済的・時間的な無駄が多く,しかも失見当識的であることを銘記しなければならない.
 胸部理学検査は嗅,視,触,打,聴の五感を駆使し,患者の状況に応じ臨機応変に組み合わせながら行うのが一般的である.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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