icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina27巻2号

1990年02月発行

文献概要

今月の主題 消化器診療のcontroversy 肝疾患

無症候性PBCの治療は予後を改善させるか?

著者: 佐々木博1

所属機関: 1富山医科薬科大学

ページ範囲:P.278 - P.280

文献購入ページに移動
●概念と診断基準
 原発性胆汁性肝硬変primary biliary cirrhosis(PBC)は中年以後の女性に好発し,皮膚掻痒感で初発することが多い.黄疸は出現後は消退することなく漸増し,多くは門脈圧亢進症状を伴い,約半数は数年で死亡する.
 検査所見では黄疸の有無にかかわらず血沈の促進,血清中の胆道系酵素,総コレステロール,IgMの中等度以上の上昇を認める.血中抗体,とくに抗糸粒体抗体antimitochondrial antibody(AMA)は高頻度に陽性で,かつ高力価を示す.また約1/3の症例にSjögren症候群,RA,慢性甲状腺炎などの自己免疫性疾患を合併する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?