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雑誌目次

雑誌文献

medicina27巻3号

1990年03月発行

雑誌目次

今月の主題 臨床医のための免疫学

理解のための10題

ページ範囲:P.504 - P.506

免疫機構の生物学

免疫反応の細胞と分子生物学

著者: 中野昌康

ページ範囲:P.368 - P.371

 抗原の刺激に引き続いて,生体の内部で生じて来る免疫反応は,複数の細胞系が関与する(表1,図1)とともに,活性化された細胞の出す微量で有効な液性因子(サイトカインやアラキドン酸代謝物など),補体,抗体などが加わった複雑な反応である.反応が進行する間にも細胞相互の間で情報の伝達が行われており,反応の制御,調節が行われている.どのようなメカニズムで,それらが行われているかを解き明かすことが免疫学の最も重要な課題であることは昔も今も変わらない.近年,分子生物学の手法が幅広く免疫学の研究に取り入れられるに及んで,研究は新たなる展開を迎えることになった.ここでは,免疫に関与する細胞の役割と免疫学における分子生物学のかかわり合いについて概略を記す.

T-リンパ球

著者: 関秀俊

ページ範囲:P.372 - P.374

●T細胞レセプター
 T細胞とB細胞は免疫応答系において中心的な役割を果たしているが,抗原認識機構にはかなりの相違がある.B細胞系ではB細胞表面免疫グロブリン(Ig)分子,または遊離Igが直接抗原を認識するが,T細胞抗原レセプター(TCR)は遊離状態の抗原のみでは認識できず,抗原提示細胞(マクロファージや樹状細胞など)上の主要組織適合抗原複合体(MHC)分子と結合した抗原を認識する.この場合,必ず自己のMHC分子の一致が必要で,このことをMHC拘束性という.CD4ヘルパーT細胞はMHCクラスII拘束性で,CD8キラーT細胞はMHCクラスI拘束性である(図1).大部分のT細胞はジスルフィド結合(-S-S)を有するα鎖β鎖ヘテロダイマーのTCRαβを,他の少数のT細胞はγ鎖δ鎖型のTCRγδを保有している.TCRγδはジスルフィド結合の有無とγ鎖の大きさにより3種類に分類されている(表1).

Bリンパ球

著者: 早川浩

ページ範囲:P.376 - P.378

 Bリンパ球の主な機能は蛋白質や炭水化物の抗原に対して抗体を作ることである.抗体はIgM,IgD,IgG1,IgG2,IgG3,IgG4,IgA1,IgA2,IgEの9種の免疫グロブリンのいずれかに属し,おのおの異なった生物学的意義を持っているが,外界から侵入する微生物,毒素,その他の抗原物質に対抗して,人体をこれらから防御することが基本的に重要な意義である.
 本稿ではこのBリンパ球の成熟・分化とヒトにおける発達について簡単にまとめてみよう.

ナチュラルキラー細胞

著者: 山本三郎

ページ範囲:P.380 - P.382

●ナチュラルキラー細胞とは
 ナチュラルキラー(NK)細胞は,免疫学的刺激を経ることなく正常個体に存在するリンパ球の一種で,腫瘍や感染症に対する自然抵抗性の一翼を担っていると考えられる.NK活性はヒト末梢血リンパ球の5%を占める大顆粒リンパ球(LargeGranular Lymphocyte;LGL)に認められる.これらの細胞は,非貧食性,非粘着性でT細胞,マクロファージ,顆粒球を特徴づけるマーカーに欠けることから発見当時(Takasugi,19731),Rosen-berg,19742))はnull細胞と呼ばれたが,今日までに多くのモノクローナル抗体によってNK細胞の表面抗原はかなり明らかとなってきた.

マクロファージとリンパ球

著者: 星岡明 ,   河野陽一

ページ範囲:P.384 - P.386

 マクロファージ(Mφ)は,骨髄中の血液幹細胞に由来し,単芽球,前単球,そして血液中の単球を経て,体内のさまざまな組織でさらに分化成熟した単核貧食細胞である.リンパ節や肺胞のMφだけでなく,肝臓のクッパー細胞や皮膚のランゲルハンス細胞などもこの単核貧食細胞系に属している.
 Mφは,T細胞,B細胞とともに免疫応答に深く係わっており,重要な生物学的機能を担っている.今までに判明しているMφの機能は以下の3つにまとめることができる.①異物を活発に貧食し,酵素の分解作用により異物を処理する.②IL-1,IL6,TNF,IFN-α,IFN-β1などの多くのサイトカインを分泌し,免疫応答を調節する.③細胞内に取り込んだ抗原を処理して,T細胞に提示する.

マスト細胞と好塩基球

著者: 山口正雄 ,   奥平博一

ページ範囲:P.388 - P.389

 アレルギー反応は,CoombsおよびGellにより,作用機序に基づき4型に分類されている.このうち1型は,抗原とレアギン(IgE抗体)との反応により惹起されるアレルギー反応の総称であり,関連疾患としては,気管支喘息,アレルギー性鼻炎,薄麻疹,アトピー性皮膚炎,食餌アレルギー,薬剤アレルギーが挙げられる.マスト細胞(肥満細胞)と好塩基球は,主にこの1型反応に関与することが知られている.ここではまず,両細胞の共通点を簡略に述べたのち,個別に最近の知見も含めて触れてみたい.
 マスト細胞と好塩基球は,体内分布は異なるが,由来はともに造血幹細胞である.細胞質にはトルイジンブルー染色で赤紫色に染まる(異染性=metachromatic)好塩基性顆粒が豊富で,その中にヒスタミンなど多種のchemical mediatorを含有する.一方,細胞膜にはIgE抗体のFc regionに対する高親和性receptor(FcεR)があり,体内では膜表面にIgE抗体を結合させた状態で存在する.侵入した抗原が複数のIgE抗体を橋渡しする形で結合(cross-linkage)すると,細胞膜が刺激されてCa2+が細胞内に流入し,顆粒内容が細胞外へ放出される.mediatorsは,周囲の血管内皮細胞を刺激して透過性を増強し,抗体や補体などの液性因子を局所に動員するとともに,好酸球.好中球・血小板などの細胞成分にも作用し,反応を複雑化させていく.

補体—その活性化と制御

著者: 稲井眞弥

ページ範囲:P.390 - P.394

 補体系は動物の新鮮血清中に含まれる20種類近い蛋白質によって構成されている反応系で,感染防御,免疫反応,炎症など生体にとって重要な反応にかかわっている.補体系は主として抗原抗体複合体によって活性化されるが,この場合の反応経路をclassical pathway(古典経路)と呼ぶ.また補体はパン酵母の細胞壁であるザイモザンなど微生物由来の多くの物質によって活性化され,このような物質による活性化の経路はalternativepathway(第2経路)と呼ばれる.補体系の蛋白は補体成分,第2経路の反応にあずかる因子および補体系の活性化を制御する種々の制御蛋白によって構成されている(表1参照).赤血球や白血球の膜蛋白の中には補体活性を制御する作用をもつ蛋白があり,これら細胞が自己の補体によって傷害されることを防いでいることがわかってきた.

免疫反応により分泌される物質

サイトカインの種類と機能

著者: 浅野喜博

ページ範囲:P.396 - P.401

 サイトカインとは,種々の細胞から局所的・一時的に産生分泌され,細胞の増殖・機能をコントロールするタンパク質の総称である.産生する細胞の種類によって,リンホカイン,インターロイキン,モノカインなどと呼ばれている.その多くは糖鎖が付加した糖タンパクである.ごく微量(pMの濃度で作用する)で著しい作用を表し,免疫現象・炎症の強さおよび持続期間をコントロールしている.サイトカインは内分泌ホルモンとは異なり,その近傍の細胞(paracrine)あるいは自分自身に作用する(autocrine).サイトカインの作用は,それぞれのサイトカインに特異的な細胞表面レセプター(一個の細胞あたり10〜104個程度存在する)に結合することによって表れる.
 免疫応答は,一般的に,免疫担当細胞間の相互作用によってコントロールされている.近年,細胞間に作用する物質として種々のサイトカインが見出され,細胞間の対話をサイトカインを通して考えるようになってきている.本稿では,免疫応答に関係する主なサイトカインについて概説し,そのネットワークについて簡単に触れたい.

抗体産生のメカニズム

著者: 石川博通

ページ範囲:P.402 - P.406

 Bリンパ球が骨髄幹細胞から発達分化する過程で免疫グロブリン(Ig)遺伝子が再構成し,その細胞表面にIgからなる抗原特異的レセプター(Ig-R)を発現するイベントは特異抗原不存在下に推移する.ここでは,Ig-Rを保持するBリンパ球が特異抗原と遭遇し,活性化されIgを産生分泌する抗体産生細胞へと分化成熟する機構について述べたい.

免疫抗体の働き

著者: 大西三朗 ,   西原利治 ,   前田隆 ,   山本泰猛

ページ範囲:P.408 - P.410

 ヒトの免疫抗体(免疫グロブリン)は抗原刺激を受けたB細胞が分化して,合成,分泌する蛋白質であり,抗原と特異的に結合する.無数に存在する抗原に対応する免疫グロブリンの多様性は多重遺伝子の再編成により形成される.免疫グロブリンの細菌,ウイルスなどに対する生体防御機構は抗体の構造と機能の関連についての知見により明らかにされている.すなわち抗体分子は抗原結合部位と生物活性担当部位より構成され,抗体分子の抗原への結合,続いて食細胞,リンパ系細胞,あるいは補体との結合によりエフェクター相が作動し,抗原分子の破壊,排除が行われる.

マスト細胞からの物質

著者: 津田富康 ,   松本哲郎

ページ範囲:P.412 - P.416

 マスト細胞や好塩基球はI型アレルギー反応に際し,その細胞表面のIgE抗体と当該抗原が結合することにより,多くの化学伝達物質(chemicalmediators,CMs)を遊離し,アレルギー性反応を完成させることが知られている.また最近では種々の炎症反応に係わっていることが明らかとなってきているが,とくに遅延型アレルギー反応や創傷治癒,また病的な線維化に際しても重要な働きをしていることが明らかになりつつある.今回はこれら種々の炎症病巣で,どのようにマスト細胞が係わり,かつCMsが遊離され,病勢が完成されていくかを簡潔に述べてみたい.

組織適合性抗原と免疫反応

Major Histocompatibility Complex(MHC)の構造と抗原

著者: 小林賢 ,   関口進

ページ範囲:P.418 - P.420

 ヒト主要組織適合性複合体(MHC)であるHLA抗原は,第6染色体短腕部のp21.1からp21.3の間の上の,約3cM内に存在するMHC領域によりコードされた遺伝子群の支配を受け存在する.この領域は,ほとんどの真核細胞膜表面上に表現されているHLA-A,-B,-C抗原系を支配するクラスI遺伝子領域と,B細胞,マクロファージ,内皮細胞,精子などの限定された組織,細胞にしか表現されていない細胞特異的なHLA-DP,-DQ,-DR抗原系を支配するクラスII遺伝子領域および補体成分(C2,C4,Bf)と,副腎においてステロイドホルモンの合成に関与する酵素である21-ヒドロキシラーゼなどを支配するクラスIII遺伝子領域より構成されている1)(図1).また近年,クラスIIIのBf遺伝子とクラスIのHLA-B遺伝子との間に,腫瘍壊死因子(Tumor NecrosisFactor;TNF)遺伝子の存在が確認されている.

主要組織適合性複合体(MHC)の産物と細胞表面

著者: 中辻孝子 ,   辻公美

ページ範囲:P.422 - P.425

 主要組織適合性複合体(major histocom-patibility complex;MHC)は自己・非自己を区別する抗原蛋白であり,免疫応答におけるリンパ球細胞間の相互作用や生体防御機構に重要な役割を担う細胞膜糖蛋白質である.マウスにおけるMHCをH-2システムと呼び,ヒトにおけるMHCをHLAシステムと呼ぶ.MHCのなかでは両者がよく研究解析されている.
 ここでは,ヒトのMHCであるHLAシステムについて,とくにその機能について述べることにする.

主要組織適合抗原(MHC)と疾患の関連

著者: 安倍達

ページ範囲:P.426 - P.428

 生物の最も基本的な免疫反応は侵入微生物などの異種抗原を排除することである.これは移植についても同様で,免疫系が正常な人では遺伝的に異なる他人からの移植を拒絶する.この拒絶反応はドナーとレシピエントの間に存在する組織適合抗原によって生ずる反応である.この抗原はすべての有核細胞膜上に糖蛋白分子として存在し,脊椎動物では異なった遺伝子座にある遺伝子によってコードされている.その中で最も重要な組織適合抗原をコードしている遺伝子座を主要組織適合抗原(MHC)系と呼んでいる.
 ヒトでは幾つかの異なった組織適合抗原が存在するが,移植に関して重要な役割をもつものはHLA(human leukocyte antigen)系である.HLA系は第6染色体短腕部にある組織適合抗原である.

移植免疫

MHCと移植—BMT(骨髄移植)を中心として

著者: 雨宮洋一

ページ範囲:P.430 - P.432

 移植の成否を決定する抗原群をHA(組織適合性抗原)といい,その中で主要な役割を果たす抗原系がMHCで,1950年代にヒトMHCとしてHLAが発見された.1960年前後に不完全な方法で施行されたBMTの成績は悲惨なものではあったが,すでにMHC適合の重要性が示唆され,その後のイヌDLAを指標とした実験的BMTにより,MHCの適合度と生存率およびGVHD発症との相関性がより明確にされた.

移植における免疫抑制剤

著者: 笠井正晴

ページ範囲:P.434 - P.436

 臓器移植の際にみられる拒絶反応はドナーより提供された臓器とレシピエントの組織や細胞との反応であり,移植の成否に関わる重要な課題である.移植後,拒絶反応を抑え生着をスムースに成しうるために,免疫抑制剤の使用は必須であり,その種類の選択や使用法が重要となる.本稿では,本邦で行われている腎移植と骨髄移植時に使用される免疫抑制剤を中心に述べる.

移植後の合併症

著者: 中尾真二 ,   舟田久

ページ範囲:P.438 - P.439

 移植後の合併症には,移植免疫反応に起因する臓器障害と免疫不全に伴う感染症がある.ここでは同種骨髄移植(allogeneic bone marrow trans-plantation;BMT)を対象に述べる.

癌と免疫

腫瘍細胞と免疫

著者: 新津洋司郎 ,   茂木良弘

ページ範囲:P.440 - P.442

 悪性腫瘍が免疫学の対象疾患としてある一定の位置を占めるようになってから約半世紀を経た.その間,癌抗原の検索,免疫応答系の解析,各種癌免疫療法の試みなど多くの面で成果が蓄積されてきた.加えて最近では分子免疫学,遺伝子工学の導入により,癌免疫学も新しい展開をみせるようになっている.

生物学的活性物質と癌治療

著者: 佐々木康綱

ページ範囲:P.444 - P.447

●癌治療における生物学的活性物質の現況
 molecular biologyの発達により,癌治療においても,種々の生物学的活性物質であるサイトカイン(cytokine)のクローニングと大量供給が可能となり,臨床応用の試みが積極的に展開されている.
 細胞性免疫反応に関与するリンホカインやモノカインは,抗原を認識したT細胞や,マクロファージが特異抗原に対するクローン細胞を増殖させたり,増殖したクローン細胞が抗原を排除するために分泌する液性因子である.当初これらの物質は,リンパ球やマクロファージのみが産生するものと考えられていたが,多核白血球,NK細胞,線維芽細胞,上皮細胞などによっても大量に産生しうることが解明され,生物学的活性物質として広義には,サイトカインと総称されている.

癌関連抗原と利用法

著者: 大倉久直

ページ範囲:P.448 - P.450

●腫瘍関連抗原
 癌は遺伝子異常の病気であるが,細胞の増殖調節に係わる遺伝子の異常によって無制限な分裂増殖能を獲得した細胞が癌だともいえる.癌の遺伝子異常が同時に細胞成分や構造にも異常を生じ,正常細胞が作らなくなった分化抗原や,構造の一部が異なった物質,組織固有の酵素やホルモンなどを大量に作ることがある.これら物質のあるものは,組織や体液中に増加して診断や治療の目印になるため腫瘍マーカーと呼ばれる.
 腫瘍マーカーのほとんどは「癌特異物質」でなく,癌が大量に作るが良性細胞や正常細胞でも微量は作れる「癌関連物質」である.

免疫と臨床

自己免疫疾患発症のメカニズム

著者: 赤間高雄 ,   柏木平八郎

ページ範囲:P.452 - P.455

 免疫現象は自己と非自己とを識別し,非自己を排除して自己を防衛する機構である.本来は非自己に向けられるべき免疫反応が,自己の組織に対して起こる場合,これを自己免疫現象と呼ぶ.自己の組織に反応する自己抗体は,健常人においても微量に存在するので,老廃組織の排除の際には生理的に機能すると考えられている.自己免疫現象は過剰に起こると具合が悪いので,正常の場合,免疫調節機序によって抑制されている,なんらかの原因で自己免疫現象が強く起こり,細胞や組織を障害するまでに至った病的状態が自己免疫疾患である.

免疫学的検査法と読み方

著者: 岡田純 ,   柏崎禎夫

ページ範囲:P.456 - P.459

 近年の免疫学では,単クローン性抗体技術,リンパ球亜群の分類とその機能・細胞間相互作用が明らかにされ,cytokineの発見など新しい展開がみられている.このような免疫学の成果は臨床にも応用されつつある.とくに,免疫学的手法は抗体の測定,抗体を用いた高感度な抗原の測定法に利用され,日常の臨床に役立っている.免疫の関与した疾患でも免疫学的検査法が,徐々にではあるが免疫学の進歩の恩恵を受けるようになってきた.本稿では,免疫学的検査のなかで細胞性免疫と自己抗体を中心に述べる.

気管支喘息

著者: 根本俊和

ページ範囲:P.460 - P.461

 気管支喘息は免疫とかかわりの深い疾患であることに異論を唱えるものは少ない.しかしながら喘息発症はすべて免疫学的機序によるとの考えは正しくない.
 一般に,気管支喘息では気道過敏性の亢進が基盤に存在し,種々の刺激により気管支平滑筋の収縮や粘膜の浮腫,分泌亢進などの異常が起こる結果,気道が可逆的にではあるが,狭くなり,喘息発作が発症すると考えられている.

蕁麻疹

著者: 大塚智博 ,   牧野荘平

ページ範囲:P.462 - P.466

 蕁麻疹Urticariaは,全人口の10〜20%が経験し,臨床的に局所皮膚における掻痒,紅斑そして血管透過性亢進による浮腫である膨疹に特徴づけられる疾患である.同様の反応がヒスタミンを皮内に注射して局所に発赤と膨疹を起こすことにより観察しうる.急性蕁麻疹の組織像として,皮膚真皮乳頭部の拡大を伴う皮膚表層に局在する微小静脈と毛細血管の拡張が見られ,その周囲に中等度のリンパ球や好酸球の浸潤が見られる7).血管性浮腫angioedemaは,皮膚深層や皮下組織に類似の組織変化が生じたものである.蕁麻疹は身体のあらゆる部位に生ずるが,血管性浮腫は顔面,舌,四肢に多くみられる.これらの疾患は,皮膚に存在するマスト細胞が,種々の刺激により強力な血管作動性のヒスタミンをはじめとするmediatorを放出することにより発症する.刺激となりうるものに抗原抗体反応(I型,III型),神経ペプチド(Substance-P,Somatostatin,など),Lymphokines,Calcium ionophore,FMLP,温熱,寒冷,日光,細胞内外のpHの変化,浸透圧の変化などがある.マスト細胞には結合組織型と粘膜型の2種が知られており(表1),遊離するmediatorは表2に示す物質が知られている.

自己免疫性溶血性貧血

著者: 溝口秀昭

ページ範囲:P.468 - P.470

 自己免疫性溶血性貧血autoimmune hemolyticanemia(AIHA)は,自己の赤血球膜抗原に対する抗体(抗赤血球自己抗体)が原因となって引き起こされる溶血性貧血である.直接クームス試験陽性であることを特徴とする.本稿では,本症の免疫学的特徴,特に溶血の機序を中心に述べることにする.

特発性血小板減少性紫斑病

著者: 小林勲

ページ範囲:P.472 - P.474

 特発性血小板減少性紫斑病(Idiopathic Thrombocytopenic Purpura,ITP)は従来原因不明で生ずる血小板減少と紫斑を呈する病態に対して名づけられていた.これまでの研究では,患者の体内に自己の血小板に対する抗体(抗血小板自己抗体)が産生され,この抗体と血小板が抗原抗体反応により結合する.抗体が結合した血小板は脾臓,肝臓および骨髄のマクロファージに貪食されるために流血中で寿命が短縮し,その結果血小板数が減少すると考えられている.骨髄では血小板減少に対して代償性に巨核球数が増加している所見がみられる.

甲状腺疾患と免疫

著者: 網野信行

ページ範囲:P.476 - P.479

 甲状腺における自己免疫疾患には,臓器特異性自己免疫疾患の代表的存在とも言える橋本病がある.自己免疫性甲状腺疾患には以下のような大きな特徴がある.すなわち,①甲状腺は前頸部に位置し少しでも腫張すると異常が発見されやすい.②自己免疫による組織反応を甲状腺ホルモンの変動という指標で異常を容易に把握しやすい.③自己免疫反応により機能低下がみられる一方で機能亢進もみられる.④疾病の出現頻度がきわめて高いなどである.以下臨床成績を中心にこれら疾患の病態を免疫学的に解説する.

免疫複合体によって起こる疾患

著者: 高橋浩文 ,   橋本博史

ページ範囲:P.480 - P.482

 血中免疫複合体は表1に示すごとく,各種疾患において検出されることが知られている.この内,免疫複合体が腎病変など,病因に深く関与している疾患を,免疫複合体病(immune complex dis-ease)と総称できる.

HIVウイルスとAIDSの発症

著者: 森茂久

ページ範囲:P.484 - P.487

 1981年にAIDS(後天性免疫不全症候群)の症例が初めて報告され,1983年から1984年にかけて3グループがウイルスを分離し,それぞれLAV,HTLV-III,ARVと命名したが,まもなく同一であることがわかり,1986年にはAIDSの原因ウイルス統一名としてhuman immunodeficiency virus(HIV)が採択されるようになった.同年従来のHIVとは異なるタイプのレトロウイルスが発見され,以後従来のHIVはHIV-1とし,新たな分離株はHIV-2と呼ぶこととなった.HIV-1,-2は,レトロウイルス科のレンチウイルス(lenti=遅い)亜科に属する.HIV-2の病原性は,HIV-1よりも弱く,AIDS発症までの潜伏期間は長いと考えられている.

免疫不全症と感染

著者: 大野竜三

ページ範囲:P.488 - P.489

 医学の進歩は,同時に各種の医原性疾患をもたらし,免疫不全症もその一つである.強力な抗癌剤投与後や臓器移植後あるいは免疫抑制剤使用後に高度の免疫能低下状態となり,各種の重症感染症をみることが多い.さらに,HIVによるエイズは典型的な後天性免疫不全症を呈する.

免疫疾患の治療

免疫抑制剤と賦活剤の現状

著者: 東條毅

ページ範囲:P.490 - P.493

 免疫疾患の治療を総括して免疫療法(immuno-therapy)と呼ぶ.免疫療法をさらに免疫抑制療法と免疫賦活療法とに分けることがある.免疫機能の異常によって起こった病態に対して,異常な免疫反応を抑制して生理的状態に戻そうとする治療法が,免疫抑制療法である.また低下した免疫の働きを強化することによって正常化を計ろうとする治療法が,免疫賦活療法あるいは免疫増強療法と呼ばれる.これはまた過剰反応を抑制し低下状態を増強することを目的とする療法として,免疫調節療法と呼ばれることもある.しかしその作用機序が十分に解明されているわけではない.
 これらの療法にはX線照射,血漿交換,リンパ球除去などの物理学的な方法も含まれる.また生物学的製剤や生体成分移入などの療法も含まれるが,ここでは触れない.本稿では化学療法剤を取りあげ,その使用頻度の高い全身性自己免疫性疾患での現状を述べる.

γ-グロブリンの使用方法

著者: 柳忠道

ページ範囲:P.494 - P.496

 ヒト免疫グロブリンいわゆるγグロブリンはアメリカ局方でimmune serum globulin(ISG)と称され,製剤には95%のIgGと少量のIgA,IgMおよびその他の血清蛋白を含む.薬剤としては1950年先天性無γグロブリン血症に使用されたのが初めてで,以後40年を経過しようとする現在,初期の頃の筋注用だけでなく製法を異にする多くの静注用,およびいく種類かの特異的γグロブリン製剤が使用されるようになった.

減感作療法

著者: 高橋清

ページ範囲:P.498 - P.500

 特異的減感作療法とは,アレルギー疾患の原因となっている物質(特異抗原)に対する過敏性を低下させることを目的とした免疫療法である.かかる治療法がアレルギー疾患に臨床応用されるようになったのは,1911年のNoonら1)の報告以来半世紀以上経過しており,とくに花粉症,昆虫アレルギーなど抗原が特定されやすいI型アレルギー疾患に試みられている.近年では,house dust(mite,家塵)を特異抗原とするアレルギー性疾患における減感作療法の二重盲検試験の結果から,その有用性は今やほぼ確立された感があり,今後は適応症例の選択,抗原の精製に努力が注がれるものと思われる.

付)白血病の表面マーカーの一覧表

著者: 鶴岡延熹 ,   友安茂

ページ範囲:P.502 - P.503

Current Topics

最近の寄生虫疾患

著者: 高田季久

ページ範囲:P.518 - P.528

 わが国の寄生虫症は随分少なくなった.というよりも昔が異常に多すぎたのであって,やっと普通の状態になったと言ったほうが良いかも知れない.しかし決して無くなったのではない.環境の改善につれて,患者の糞便によって汚染された飲食物から感染する,いわゆる土壌媒介性寄生虫病と呼ばれる虫回虫,鉤虫,鞭虫などは稀にしか見つからなくなり,重点的に防除対策の進められた日本住血吸虫症やフィラリア症はその姿を消した.しかし嶢虫症は今なおしぶとく幼児の間で拡がっているし,多包虫症や糞線虫症は厄介な地方病としてそれぞれ北海道と沖縄地方に分布し,ともに増加の傾向さえ示している.とくに糞線虫症は最近の新しい検査法により不顕性感染者が,4万人以上と推定され,その対策が大きな問題となっている.さらに食生活の多様化により,今まであまり知られていなかった寄生虫症が各地で見つかるようになって来た.
 一方,日本以外の熱帯地や途上国には今なお多種多様の寄生虫病があり,中にはその地域特有のマラリアや睡眠病などの恐ろしい熱帯寄生虫症がある.しかるに最近の旅行ブームにつれ,寄生虫症の知識を持たず全く無防備の状態で旅行した人々が,しばしばそれらに感染し帰国後発病する,いわゆる輸入症例が年々増加している.

カラーグラフ 冠動脈造影所見と組織像の対比・13

PTCR後のPTCA(1)

著者: 堀江俊伸

ページ範囲:P.508 - P.510

●PTCR無効のためPTCAを施行した例
 症例 61歳,男
 現病歴 5年前に急性心筋梗塞(広範前壁)の発作があり,近くの病院へ入院した.退院後も同病院にて外来通院加療を受けていた.1月29日午前2時頃,就寝中に突然呼吸困難,胸部圧迫感のために覚醒した.二トログリセリンを4錠舌下したが,症状が改善しないため当院へ救急車にて午前3時30分入院した.入院時の心電図ではII,III,aVFにおいてST上昇が認められ,V1〜V3においてQS波,I,aVL,V4〜V6において異常Q波が認められた.

Oncology Round・7

打撲後の腹痛で発症した神経芽腫

著者: 渋谷温 ,   片山勲

ページ範囲:P.513 - P.516

 小児においては,悪性腫瘍は死因の第1位またはそれに準ずる高位を占める重要な疾患である.そのなかでも神経芽腫は,白血病・リンパ腫とともにとくに頻度が高い.小児腫瘍の1例として前回のOncology Roundでは4歳児の顔面挫傷部に発症したリンパ芽球型リンパ腫(急性リンパ性白血病で死亡)を提示したが,今回は腹部の打撲傷が機縁となって発見された6歳児の神経芽腫を話題とすることとする.

演習 内科専門医による実践診療EXERCISE

意識障害,低ナトリウム血症/頸部リンパ節腫脹

著者: 吉岡成人

ページ範囲:P.529 - P.532

 70歳,男性.家族歴:特記すべきことなし.既往歴:虫垂切除術(49歳).現病歴:来院2カ月前,自転車に乗っていて転倒.頭部を打撲し,意識消失のため近医に入院.頭蓋骨骨折を認めたが,保存的治療にて入院翌日,意識は回復した.約2週間の入院の後,退院したが,退院後より耳鳴,記銘力の低下,歩行障害が出現し,次第に症状が増悪するため来院した.
 身体所見:身長160cm,体重49.8kg,血圧132/92mmHg(左右差なし),脈拍78/分,整.無欲状顔貌を呈し,皮膚や舌は乾燥していた.結膜に極度貧血を認めたが黄疸はなく,心肺所見,腹部所見は正常.神経学的所見では記銘力,計算能力の低下を認め,深部腱反射は低下し,失調性歩行が認められた.

検査

検査データをどう読むか

著者: 松野一彦 ,   小林正伸 ,   森岡正信 ,   桜田恵右 ,   宮崎保

ページ範囲:P.534 - P.538

 症例:60歳,女性.主訴は発汗過多および結膜充血.既往歴・家族歴に特記すべきことなし.現病歴:57歳頃から腰痛,発汗過多,結膜の充血,顔面紅潮に気づいていたが放置していた.昨年夏頃から,手指,肘関節痛が出現し,近医にて肝腫大も指摘された.本年9月近医受診時に赤血球増多を指摘され精査のため当院第3内科に入院となる.入院時現症:血圧150/90mmHg,脈拍96/分整,顔面紅潮,結膜充血あり.表在リンパ節腫大なし.胸部は心・肺異常なし.腹部では,肝を3横指,脾を2横指触知.神経学的異常なし.出血傾向も認められない.入院時検査所見(表1):赤血球数731×104/μl,血色素22.5g/dl,Ht67.3%,と赤血球増多を示し,白血球数,血小板数も軽度増加していた.骨髄は過形成で,赤血球系,白血球系,巨核球系の3系統とも増加していた.染色体検査ではPh1染色体陰性.好中球アルカリフォスファターゼは高値であった.尿蛋白陽性,RA陽性だが,LEテスト,抗核抗体は陰性であった.生化学検査では,LDHが高値,Al-pも軽度高値であった.ガス分析では,O2飽和度92%で,51Cr標識法による循環赤血球量は,71.5ml/kgと高値であった.血清ビタミンB12は高値であった.

呼吸器疾患診療メモ

呼吸器感染症(とくに肺炎)のプライマリケア

著者: 宮城征四郎

ページ範囲:P.540 - P.543

 一口に呼吸器感染症といっても,その病態はきわめて複雑・多岐にわたり,臨床的には起炎菌,宿主因子,誘因,臨床症状および経過,予後などがことごとく異なる諸種の病態の総称である.したがって,呼吸器感染症を取り扱う場合には,感染を受ける環境(院外vs院内),急性または慢性の発症,基礎疾患の有無,とくに肺の感染防御機構の破綻,起炎菌の同定と有効薬剤の選択などの配慮なしには的確なアプローチは不可能である.

循環器疾患診療メモ

心臓神経症

著者: 高尾信廣 ,   山科章

ページ範囲:P.544 - P.546

 胸部症状を訴えるが,症状を説明するような器質的心疾患がない場合や,心疾患の程度に比し,患者の自覚症状が著しく強いことはよく経験する.こんな場合,すぐに心臓神経症ではないかと疑う.心臓神経症と神経循環無力症(NCA)は,循環器の臨床現場ではほぼ同義に用いられ,以下NCAと略す.外来診療でのNCAの頻度は多いので,その対処法を簡単に解説する.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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