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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻3号

1990年03月発行

文献概要

今月の主題 臨床医のための免疫学 免疫機構の生物学

T-リンパ球

著者: 関秀俊1

所属機関: 1金沢大学医学部・小児科

ページ範囲:P.372 - P.374

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●T細胞レセプター
 T細胞とB細胞は免疫応答系において中心的な役割を果たしているが,抗原認識機構にはかなりの相違がある.B細胞系ではB細胞表面免疫グロブリン(Ig)分子,または遊離Igが直接抗原を認識するが,T細胞抗原レセプター(TCR)は遊離状態の抗原のみでは認識できず,抗原提示細胞(マクロファージや樹状細胞など)上の主要組織適合抗原複合体(MHC)分子と結合した抗原を認識する.この場合,必ず自己のMHC分子の一致が必要で,このことをMHC拘束性という.CD4ヘルパーT細胞はMHCクラスII拘束性で,CD8キラーT細胞はMHCクラスI拘束性である(図1).大部分のT細胞はジスルフィド結合(-S-S)を有するα鎖β鎖ヘテロダイマーのTCRαβを,他の少数のT細胞はγ鎖δ鎖型のTCRγδを保有している.TCRγδはジスルフィド結合の有無とγ鎖の大きさにより3種類に分類されている(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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