文献詳細
文献概要
今月の主題 臨床医のための免疫学 免疫機構の生物学
ナチュラルキラー細胞
著者: 山本三郎1
所属機関: 1国立予防衛生研究所・細胞免疫部
ページ範囲:P.380 - P.382
文献購入ページに移動●ナチュラルキラー細胞とは
ナチュラルキラー(NK)細胞は,免疫学的刺激を経ることなく正常個体に存在するリンパ球の一種で,腫瘍や感染症に対する自然抵抗性の一翼を担っていると考えられる.NK活性はヒト末梢血リンパ球の5%を占める大顆粒リンパ球(LargeGranular Lymphocyte;LGL)に認められる.これらの細胞は,非貧食性,非粘着性でT細胞,マクロファージ,顆粒球を特徴づけるマーカーに欠けることから発見当時(Takasugi,19731),Rosen-berg,19742))はnull細胞と呼ばれたが,今日までに多くのモノクローナル抗体によってNK細胞の表面抗原はかなり明らかとなってきた.
ナチュラルキラー(NK)細胞は,免疫学的刺激を経ることなく正常個体に存在するリンパ球の一種で,腫瘍や感染症に対する自然抵抗性の一翼を担っていると考えられる.NK活性はヒト末梢血リンパ球の5%を占める大顆粒リンパ球(LargeGranular Lymphocyte;LGL)に認められる.これらの細胞は,非貧食性,非粘着性でT細胞,マクロファージ,顆粒球を特徴づけるマーカーに欠けることから発見当時(Takasugi,19731),Rosen-berg,19742))はnull細胞と呼ばれたが,今日までに多くのモノクローナル抗体によってNK細胞の表面抗原はかなり明らかとなってきた.
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