文献詳細
文献概要
今月の主題 臨床医のための免疫学 免疫反応により分泌される物質
サイトカインの種類と機能
著者: 浅野喜博1
所属機関: 1東京大学医学部・免疫学
ページ範囲:P.396 - P.401
文献購入ページに移動 サイトカインとは,種々の細胞から局所的・一時的に産生分泌され,細胞の増殖・機能をコントロールするタンパク質の総称である.産生する細胞の種類によって,リンホカイン,インターロイキン,モノカインなどと呼ばれている.その多くは糖鎖が付加した糖タンパクである.ごく微量(pMの濃度で作用する)で著しい作用を表し,免疫現象・炎症の強さおよび持続期間をコントロールしている.サイトカインは内分泌ホルモンとは異なり,その近傍の細胞(paracrine)あるいは自分自身に作用する(autocrine).サイトカインの作用は,それぞれのサイトカインに特異的な細胞表面レセプター(一個の細胞あたり10〜104個程度存在する)に結合することによって表れる.
免疫応答は,一般的に,免疫担当細胞間の相互作用によってコントロールされている.近年,細胞間に作用する物質として種々のサイトカインが見出され,細胞間の対話をサイトカインを通して考えるようになってきている.本稿では,免疫応答に関係する主なサイトカインについて概説し,そのネットワークについて簡単に触れたい.
免疫応答は,一般的に,免疫担当細胞間の相互作用によってコントロールされている.近年,細胞間に作用する物質として種々のサイトカインが見出され,細胞間の対話をサイトカインを通して考えるようになってきている.本稿では,免疫応答に関係する主なサイトカインについて概説し,そのネットワークについて簡単に触れたい.
掲載誌情報