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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻3号

1990年03月発行

今月の主題 臨床医のための免疫学

組織適合性抗原と免疫反応

Major Histocompatibility Complex(MHC)の構造と抗原

著者: 小林賢1 関口進1

所属機関: 1防衛医科大学校・検査部

ページ範囲:P.418 - P.420

文献概要

 ヒト主要組織適合性複合体(MHC)であるHLA抗原は,第6染色体短腕部のp21.1からp21.3の間の上の,約3cM内に存在するMHC領域によりコードされた遺伝子群の支配を受け存在する.この領域は,ほとんどの真核細胞膜表面上に表現されているHLA-A,-B,-C抗原系を支配するクラスI遺伝子領域と,B細胞,マクロファージ,内皮細胞,精子などの限定された組織,細胞にしか表現されていない細胞特異的なHLA-DP,-DQ,-DR抗原系を支配するクラスII遺伝子領域および補体成分(C2,C4,Bf)と,副腎においてステロイドホルモンの合成に関与する酵素である21-ヒドロキシラーゼなどを支配するクラスIII遺伝子領域より構成されている1)(図1).また近年,クラスIIIのBf遺伝子とクラスIのHLA-B遺伝子との間に,腫瘍壊死因子(Tumor NecrosisFactor;TNF)遺伝子の存在が確認されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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