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文献概要
今月の主題 臨床医のための免疫学 癌と免疫
癌関連抗原と利用法
著者: 大倉久直1
所属機関: 1国立がんセンター病院・内科
ページ範囲:P.448 - P.450
文献購入ページに移動●腫瘍関連抗原
癌は遺伝子異常の病気であるが,細胞の増殖調節に係わる遺伝子の異常によって無制限な分裂増殖能を獲得した細胞が癌だともいえる.癌の遺伝子異常が同時に細胞成分や構造にも異常を生じ,正常細胞が作らなくなった分化抗原や,構造の一部が異なった物質,組織固有の酵素やホルモンなどを大量に作ることがある.これら物質のあるものは,組織や体液中に増加して診断や治療の目印になるため腫瘍マーカーと呼ばれる.
腫瘍マーカーのほとんどは「癌特異物質」でなく,癌が大量に作るが良性細胞や正常細胞でも微量は作れる「癌関連物質」である.
癌は遺伝子異常の病気であるが,細胞の増殖調節に係わる遺伝子の異常によって無制限な分裂増殖能を獲得した細胞が癌だともいえる.癌の遺伝子異常が同時に細胞成分や構造にも異常を生じ,正常細胞が作らなくなった分化抗原や,構造の一部が異なった物質,組織固有の酵素やホルモンなどを大量に作ることがある.これら物質のあるものは,組織や体液中に増加して診断や治療の目印になるため腫瘍マーカーと呼ばれる.
腫瘍マーカーのほとんどは「癌特異物質」でなく,癌が大量に作るが良性細胞や正常細胞でも微量は作れる「癌関連物質」である.
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