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今月の主題 臨床医のための免疫学 免疫疾患の治療
減感作療法
著者: 高橋清1
所属機関: 1岡山大学医学部・第2内科
ページ範囲:P.498 - P.500
文献購入ページに移動 特異的減感作療法とは,アレルギー疾患の原因となっている物質(特異抗原)に対する過敏性を低下させることを目的とした免疫療法である.かかる治療法がアレルギー疾患に臨床応用されるようになったのは,1911年のNoonら1)の報告以来半世紀以上経過しており,とくに花粉症,昆虫アレルギーなど抗原が特定されやすいI型アレルギー疾患に試みられている.近年では,house dust(mite,家塵)を特異抗原とするアレルギー性疾患における減感作療法の二重盲検試験の結果から,その有用性は今やほぼ確立された感があり,今後は適応症例の選択,抗原の精製に努力が注がれるものと思われる.
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