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今月の主題 白血病—最新の知見と治療 疫学と病態
Ph1染色体とBCR遺伝子
著者: 大屋敷純子1 大屋敷一馬1 外山圭助1
所属機関: 1東京医科大学・第1内科
ページ範囲:P.568 - P.570
文献購入ページに移動1984年,Croffenらが慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia;CML)患者のPh1染色体から5.8KbのDNA sequenceをクローニングしてbreakpoint cluster region(bcr)と名付けてから今日に至るまで,若干の用語の混乱があった1).すなわち,Ph1転座によって切断されるDNA部分は,当初Groffenらがクローニングしたbcrよりはるかに長いDNA sequenceであることが明らかになり,今日ではPh1陽性急性白血病における切断点も含めて,BCRという名称で統一されている.
本稿では,GaleとGoldmanの提唱に従って,CMLにおいて多くみられる切断点をmajor breakpoint cluster region(M-BCR:bcrに相当),M-BCRより5´側の切断点をminor breakpoint cluster region(m-BCR)と統一して,その臨床的意義について述べたい2).
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