icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina27巻4号

1990年04月発行

文献概要

今月の主題 白血病—最新の知見と治療 疫学と病態

Ph1染色体とBCR遺伝子

著者: 大屋敷純子1 大屋敷一馬1 外山圭助1

所属機関: 1東京医科大学・第1内科

ページ範囲:P.568 - P.570

文献購入ページに移動
 ●BCR遺伝子
 1984年,Croffenらが慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia;CML)患者のPh1染色体から5.8KbのDNA sequenceをクローニングしてbreakpoint cluster region(bcr)と名付けてから今日に至るまで,若干の用語の混乱があった1).すなわち,Ph1転座によって切断されるDNA部分は,当初Groffenらがクローニングしたbcrよりはるかに長いDNA sequenceであることが明らかになり,今日ではPh1陽性急性白血病における切断点も含めて,BCRという名称で統一されている.
 本稿では,GaleとGoldmanの提唱に従って,CMLにおいて多くみられる切断点をmajor breakpoint cluster region(M-BCR:bcrに相当),M-BCRより5´側の切断点をminor breakpoint cluster region(m-BCR)と統一して,その臨床的意義について述べたい2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?