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雑誌目次

雑誌文献

medicina27巻5号

1990年05月発行

雑誌目次

今月の主題 呼吸不全の臨床

理解のための10題

ページ範囲:P.858 - P.860

呼吸不全の概念と病態生理

急性呼吸不全

著者: 大谷信夫

ページ範囲:P.729 - P.732

 急性呼吸不全とは,ただちに処置を必要とする,生命に危険のある呼吸状態である.この状態では呼吸器系は生命維持に必要な酸素を供給することができない.すなわち急性呼吸不全は,病態生理的な状態を指しているのであって,疾患名を示すものではない.この状態は動脈血ガス分析によって良く表現される.大気呼吸下でPaO2<50mmHg, PaCO2>50mmHg, pH<7.30では急性呼吸不全の状態にあると考えて良い1).原因疾患の鑑別も重要であるが,その間にも対症療法を怠ってはならない.

慢性呼吸不全

著者: 吉良枝郎 ,   土井義之 ,   高橋さつき ,   見元達朗

ページ範囲:P.734 - P.735

 ●慢性呼吸不全は急性呼吸不全の延長か
 厚生省難病対策「呼吸不全」調査研究班(横山班長)では,呼吸不全および慢性呼吸不全の診断基準を以下のようにまとめている.すなわち,1)室内気吸入時の動脈血O2分圧が60Torr以下となる呼吸障害,またはそれに相当する呼吸障害を呈する異常状態を呼吸不全と診断する.
 2)呼吸不全を動脈血CO2分圧が45 Torrを越えて異常な高値を呈するもの(II型)と然らざるもの(I型)とに分類する.
 3)慢性呼吸不全とは呼吸不全の状態が少なくとも1カ月持続するものをいう.

慢性呼吸不全の急性増悪

著者: 中田紘一郎

ページ範囲:P.736 - P.738

 慢性呼吸不全を呈する呼吸器疾患には,肺気腫症,びまん性汎細気管支炎,慢性気管支炎などの閉塞性肺疾患や肺結核後遺症,特発性間質性肺炎など種々のものがある.
 慢性呼吸不全の急性増悪とは,これら基礎疾患のうえに感染などの誘因が加わり,その病態が急激に悪化して呼吸不全が増悪し,緊急に新たな治療が必要となった状態をいう.

睡眠時呼吸障害

著者: 金澤修 ,   高崎雄司 ,   山林一

ページ範囲:P.740 - P.741

 ●睡眠時呼吸障害の概念について 睡眠時呼吸障害とは,睡眠中に認められるさまざまな異常呼吸により低酸素血症を引き起こすすべての病態を包括する概念である.具体的な異常呼吸として代表的なものに無呼吸があり,その他,低換気,不規則呼吸,周期性呼吸などの異常呼吸において睡眠時の動脈血酸素飽和度の低下(sleepdesaturation)が生じ,生体へ種々の悪影響を及ぼすことが問題となる.sleep desaturationの基準としては,覚醒時に比べ4%以上の睡眠時の動脈血酸素飽和度低下を異常とするWynneら1)の提案が一般に採用されている.
 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者でも動脈血酸素飽和度が覚醒時に比し睡眠時に低下することが知られ,また周期的な低下も観察されることから,その原因として,換気血流比の不均等分布だけでなく,無呼吸,低換気,周期性呼吸などの睡眠時呼吸障害が起因するものと考えられる.

呼吸筋障害

著者: 金野公郎 ,   阿久津敏江 ,   渡辺敏恵

ページ範囲:P.742 - P.744

 呼吸筋はvital air pumpとしてその機能が注目され,近年,呼吸筋の疲労に伴う機能不全(呼吸筋不全)が呼吸不全やレスピレーターからのwean-ingの成否を規定する重要な要因として臨床的にクローズアップされている.

急性呼吸不全・慢性呼吸不全急性増悪の臨床

症状,所見からの重症度判断

著者: 松村理司

ページ範囲:P.746 - P.747

 今日,呼吸不全の診断は,動脈血ガス分析値に基づいており,治療もそれと無関係にはありえなくなっている.しかし,動脈血ガス分析は,いつでもどこでも利用できるわけではなく,その解釈も,患者ひとりひとりの呼吸状態を把握したうえでなければ,深みが半減する.
 そこで,以下に,呼吸不全に関するベッドサイドでの情報について記す.

X線学的鑑別診断のポイント

著者: 有泉光子 ,   多田信平

ページ範囲:P.748 - P.751

 呼吸不全の原因を明らかにしていくうえで,胸部X線所見は重要な情報を与えてくれるが,呼吸不全のX線所見は非特異的なことが多い.本稿では胸部単純X線写真を中心に,鑑別のポイントとなるいくつかの点について簡単に述べる.

血液ガスの読み方

著者: 太田保世

ページ範囲:P.752 - P.753

 呼吸不全(以下,RF)を,換気不全ventilatoryfailure(呼吸ポンプ不全respiratory pump fai-lure,高CO2血症性呼吸不全hypercapnic RF)と酸素加不全oxygenation failure(肺不全lungfailure,低O2血症性呼吸不全hypoxemic RF)に分類すれば,それぞれに,急性(ARF),慢性(CRF),慢性の急性増悪(acute-on-chronic)とがある.本稿では,急性と,慢性呼吸不全の急性増悪の血液ガスの読み方を解説するが,基本は,1)患者の臨床的状態の変化,2)他の検査成績,3)安定期あるいは正常期の血液ガス成績を総合して読むことである.

酸素吸入のすすめ方

著者: 池田賢次 ,   中島明雄

ページ範囲:P.754 - P.756

 ●呼吸不全の定義
 酸素は生体内でミトコンドリアがエネルギーを産生する組織呼吸に必要である.笹本1)の定義によれば,呼吸不全とは“肺本来の作用であるガス交換の障害のため,血液ガス,とくにO2とCO2が異常な値を示し,それがために生体が正常な機能を営み得なくなった状態”とされ,種々の病態よりなる総称である.
 組織への酸素供給の指標としてもっとも優れているのは混合静脈血酸素分圧(PVO2)であるが2),肺動脈からの採血が必要であるためルーチンには用いられていない.臨床的には組織酸素供給の判定は,PaO2(60 Torr以下),症状,身体所見,運動能力,意識状態などより総合的に判断されている.

緊急時薬物治療の選択

著者: 石井彰 ,   可部順三郎

ページ範囲:P.758 - P.759

 急性呼吸不全とはそれまで呼吸器系になんら異常のなかった人が,肺炎,ARDS,自然気胸,術後肺合併症,呼吸筋麻痺などのため急激に動脈血酸素分圧の低下をきたした状態である.以下,基盤に慢性呼吸不全を持っている場合の急性増悪も含めて話をすすめる.治療原則は呼吸管理(低酸素血症の改善),病態に対する治療,原因・基礎疾患に対する治療の3点であるが,治療上,もっとも優先させるのは呼吸管理である.呼吸管理の主体は酸素療法やレスピレーターであり,薬物療法としては呼吸促進薬などがあるが一般的ではない.薬物療法の主体となるのは病態に対する治療,原因・基礎疾患に対する治療である.
 以下,本稿では緊急時の薬物治療について概説するが,原因・基礎疾患の治療については割愛する.

慢性呼吸不全の臨床

診断の手順

著者: 岡村樹 ,   工藤翔二

ページ範囲:P.760 - P.762

 ●慢性呼吸不全の概念と診断基準
 わが国では,厚生省特定疾患呼吸不全調査研究班が呼吸不全(respiratory failure)を「原因の如何を問わず,動脈血ガス,特にO2とCO2が異常な値を示し,そのために生体が正常な機能を営み得ない状態」と定義し,表1に示すような呼吸不全の診断基準を発表している1).これによれば慢性呼吸不全とは,呼吸不全の状態(PaO2 60 torr以下またはそれに相当する呼吸障害を呈する異常状態)が少なくとも1カ月以上続く場合ということであるが,これはかなり漠然とした診断基準と言える.
 現在わが国では,急性,慢性を問わず,呼吸不全をPaO2 60 torr以下で診断することについては一応のコンセンサスが得られている.しかし,呼吸不全の診断は動脈血液ガス値でなされるにしても,それが急性か慢性か,または慢性呼吸不全の急性増悪かの判断を動脈血液ガス値のみから下すことは困難である.この判断は治療方針を決定するうえでも重要であり,そのためには動脈血液ガス値のみならず,自覚症状,病歴,理学所見,各種の臨床検査所見などを併せて考慮し,その病態を把握することが必要である.

血液ガスの特徴

著者: 岸不盡彌 ,   川上義和

ページ範囲:P.764 - P.765

 ●呼吸不全の定義
 呼吸不全は動脈血ガス値の異常によって定義される.わが国では厚生省特定疾患「呼吸不全」調査研究班(1980)の提唱1)により,室内気吸入時のPaO2≦60 Torrを呼吸不全と診断するという定義が現在広く用いられている.また,呼吸不全を2型に分け,PaCO2が45 Torrを超えるもの(II型)とそうでないもの(I型)に分類し,慢性呼吸不全は呼吸不全の状態が少なくとも1カ月間持続するものとしている.

呼吸機能検査の解釈

著者: 川城丈夫 ,   山澤文裕

ページ範囲:P.766 - P.768

 呼吸機能検査には血液ガス検査,換気機能検査,肺拡散能力など多くの検査がある.呼吸機能検査はいろいろな目的で行われる.呼吸機能検査を呼吸器疾患診断のために用いるのはそのひとつである.診断のための呼吸機能検査体系において換気機能検査は血液ガス検査とともに第1ステップを構成する.この第1ステップはその後の検査を方向づけるための検査である.
 慢性呼吸不全例で診断がすでについている症例,あるいは重症な呼吸不全例などにおいては血液ガス検査が中心的な役割を演ずるであろう.

気管支肺胞洗浄(BAL)検査の適応と限界

著者: 長井苑子 ,   泉孝英

ページ範囲:P.770 - P.771

 気管支肺胞洗浄(bronchoalveolar lavage;BAL)とは,気管支ファイバースコープを気管支の亜〜亜々区域に襖入し,側管から,通常200〜300mlの生理的食塩水で肺胞領域を洗浄し,細胞成分・液性成分の採取を行う技法である.BALは呼吸器疾患の診断,病態生理学的研究,ときには治療の目的で用いられる1-4)が,診断目的で行うときには必ずしも200〜300mlもの大量で洗浄する必要はない.100ml程度,患者の状態によっては50 ml程度の少量で十分である.
 本稿においては,呼吸困難を愁訴として受診したびまん性肺疾患の診断においてBAL検査はどのように有用であるかについて,1979年11月より1989年12月までに行った自験1,522例の経験を中心に記すことにする.

経気管支肺生検の意義

著者: 斎木茂樹 ,   蛇沢晶 ,   熊坂利夫 ,   鈴木良夫

ページ範囲:P.772 - P.774

 経気管支肺生検(transbronchial lung biopsy;TBLB)は,近年比較的容易に,各施設で行われるようになり,それによる診断が有用な場面にもしばしば遭遇するようになった.しかし,TBLBという特殊な方法による診断上の制約も大きい.したがって,対象となる疾患や採取される部位も限られてくる.
 今回はすでに述べられている慢性呼吸不全を呈するどのような疾患に有用か否か,また,組織診上の鑑別診断も含めて述べてみたい.

キサンチン系薬剤,β刺激剤の使い方

著者: 工藤宏一郎

ページ範囲:P.775 - P.777

 キサンチン系薬剤,β刺激剤の適用となる慢性呼吸不全の基礎疾患としては気道閉塞障害を主体とするCOPDがある.以下,慢性期のCOPDを念頭において両剤の適用理由や投与する際の留意点,方法について概説する.

ステロイド剤の適応と使い方

著者: 谷本普一

ページ範囲:P.778 - P.781

 副腎皮質ステロイド(以下,ステロイド)は各種の呼吸器疾患に抗菌剤とともに,しばしば劇的な効果をもたらすが,抗菌剤におけるin vitroの抗菌力などのような指標はなく,その使い方の多くは経験的判断に委ねられているのが現状である.ステロイドの効果は基本的には用量依存性であるが,その適応と投与量を決めるのは,その病変の発症機序と組織学的特異性である.

抗菌剤の選択

著者: 中森祥隆

ページ範囲:P.782 - P.784

 慢性呼吸不全をきたす疾患は,肺気腫症,びまん性汎細気管支炎,気管支拡張症,肺結核後遺症など,病因,病態は多彩であるが,急性増悪の誘因として最も多いのは呼吸器感染症である1).呼吸器感染症の主体は下気道感染症であり,基礎疾患に二次感染として生じる.慢性呼吸不全患者においては下気道感染症対策は重要な問題であり,とくに主要起炎菌の頻度を念頭においた抗菌剤の選択が必須である.

吸入療法の実際

著者: 藤川晃成

ページ範囲:P.786 - P.787

 慢性呼吸不全をきたす疾患は,現状では原疾患の著明な改善は望めない.したがってその増悪や進行をくい止め,病態を最善の状態に維持,管理することが肝要である.
 具体的には気道閉塞の可逆的部分の要因となる気道攣縮や気道内分泌貯留を改善させ,気道感染を予防することと,低酸素状態に対し適切な酸素補給をすることにより肺性心の進行を防止することが中心課題である.

肺性心の治療

著者: 栗山喬之 ,   山本司

ページ範囲:P.788 - P.789

 ●肺性心(慢性肺性心)とは
 肺性心とは,肺の構造や機能の異常から生じた肺高血圧により,右心の肥大もしくは拡大がもたらされた状態をいう.肺換気,ガス交換,肺血管床を一時的に障害する疾患であればいずれも肺性心の原因となりうる.

合併症対策と全身管理

著者: 岡野弘

ページ範囲:P.790 - P.791

 ●合併症
 慢性呼吸不全は各種基礎疾患を基盤として発現するため,基礎疾患自体の合併症とこの病態(慢性呼吸不全)の合併症との区分が必ずしも明確でない部分がある.

呼吸不全治療の新しいアプローチ

難治性気管支喘息の携帯用インフュージョンポンプ療法

著者: 野口昌幸

ページ範囲:P.792 - P.793

 難治性の気管支喘息に対する治療はテオフィリン製剤,副腎皮質ステロイド剤,β刺激剤,抗アレルギー剤などを用いさまざまな工夫がなされている.気管支喘息の主たる治療薬であるテオフィリンは通常上部消化管から吸収され,一般的にはほぼ100%が吸収されると考えられている1,2).今回,筆者らはテオフィリンの吸収障害が疑われた重症かつ難治性の気管支喘息患者に対して携帯用インフユージョンポンプを使用し,在宅でテオフィリンの持続注入療法を行った.その結果,良好なコントロールが得られ,quality of lifeの改善が認められた.

びまん性汎細気管支炎の抗菌剤長期療法

著者: 小田切繁樹

ページ範囲:P.795 - P.799

 びまん性汎細気管支炎(以下,DPB)は呼吸細気管支領域に病変の主座をおく病因不明の疾患であり,臨床的には反復性の気道感染を経て,きわめて高率に緑膿菌への菌交代を生じ,漸次呼吸不全へと進展する予後不良な疾患とされてきた.
 しかるに,最近に至り,偶然の臨床経験に端を発したエリスロマイシン(以下,EM)少量長期投与が本症に対し有用であることが工藤ら1)により経験されてから,同様な報告が相次ぎ,今や本療法は本症の予後に光明をもたらしうるものとして本症治療の中心的地位を確立しつつある.

高齢者肺炎の特徴とその対応

著者: 鈴木幹三 ,   足宜暁 ,   松浦徹 ,   山本俊幸

ページ範囲:P.800 - P.801

 高齢者は加齢に伴い呼吸器系の形態,機能に変化が生じ,呼吸不全に陥りやすく,その予後は不良な場合が多い.

睡眠時呼吸障害のnasal CPAP療法

著者: 成井浩司

ページ範囲:P.802 - P.804

 睡眠時無呼吸症候群(以下,SAS)に対する治療は,種々試みられているものの,未だ確立されていないのが現状である.nasal CPAPは,1981年Sullivanら1)が,SASに対する治療法として報告して以来,その有用性が検討され,欧米では長期在宅使用例も報告されている2).本稿では,nasalCPAP療法の解説と,自験例を含めた実際について述べる.

間質性肺炎のステロイドパルス療法

著者: 猪熊茂子

ページ範囲:P.806 - P.807

 ステロイドパルス療法は,Cathcartが1976年にループス腎炎に用いたのが最初とされ,従来の中等量もしくは比較的大量療法とは異なった,あるいはそれを越える効果を呈すると考えられてきている.
 膠原病の予後を左右する因子としてしばらく前までは,SLE(全身性エリテマトーデス)におけるように腎病変や中枢神経障害が注目されていたが,最近では心肺病変が,その頻度の高さ,予後不良因子としての重要性ともに注目されるようになってきている.なかでも間質性肺炎は肺高血圧症とともに予後に関与する因子として重要である.

肺胞蛋白症の肺洗浄療法

著者: 青島正大

ページ範囲:P.808 - P.810

 肺胞蛋白症(Pulmonary alveolar proteinosis:PAP)は1958年Rosen,Casleman,Liebowにより初めて報告された比較的稀な疾患であり,組織学的に肺胞腔内を充満するPAS陽性物質を特徴とする.その病因はサーファクタントの過剰産生や肺胞マクロファージの機能障害によるサーファクタントの処理機構の障害などが提唱されており,後者が有力とされているが未だ明らかではない.

各種劇症肺炎への対応

著者: 中谷龍王

ページ範囲:P.812 - P.813

 劇症肺炎とは急速に呼吸不全に陥る広汎な肺炎を指すが,この中には診断・治療に際して通常の細菌性肺炎とはその対応がいささか異なる疾患が含まれている.以下にその代表的な疾患を挙げるが,まずその疾患の背景因子を理解することが重要である.

Bronchiolitis Obliterans Organizing Pneumonia(BOOP)のステロイド治療

著者: 加治木章 ,   城戸優光

ページ範囲:P.814 - P.816

 Bronchiolitis obliterans organizing pneumonia(BOOP)はEplerらにより提唱された疾患概念である1).BOOPはその名称が示すごとく,病理学的に終末細気管支から呼吸細気管支腔内の肉芽形成(BO)と肺胞道から肺胞囊にかけての器質化性滲出物(OP)を特徴としている.BOOPは表1に示すような種々の原因で起こりうるが,ここでは特発性のものについて述べる.
 特発性BOOPはこれまでBIP(Bronchiolitisinterstitial pneumonia),Organizing Pneumonia-like process,Cryptogenic organjzingpneumonitisなどとして報告されてきた疾患群と同じ疾患概念と考えられている1,2)

過誤腫性肺脈管筋腫症のホルモン療法

著者: 山口昭彦

ページ範囲:P.817 - P.820

 ●疾患概念と臨床像
 びまん性過誤腫性肺脈管筋腫症(diffuse pulmonaryhamartoangiomyomatosis)は若年から中年の生殖可能年齢の女性に見られる比較的稀な疾患であり,肺リンパ管筋腫症(pulmonary lymphangiomyomatosis)とも呼ばれている.成因は明らかではないが,先天的要因や過誤腫的性格が濃厚であり,形態学的立場から,1970年,山中,斎木により命名された1)
 反復する自然気胸,労作時息切れを特徴とし,血疾,乳び胸水などをきたす.時に結節性硬化症(tuberoussclerosis)を合併する6,15).肉眼所見では,肺表面に数mm〜2 cmまでの多数の気腫性嚢胞が存在し,「いくら,すじこ」状を呈する.組織学的には,平滑筋の増殖が肺胞系,肺の脈管系およびリンパ管に目立ち,呼吸細気管支周囲の筋増生に伴うair trappingなどにより,気腫性変化,蜂窩肺が生じるとされている.血液および生化学検査では,血清アンギオテンシン変換酵素(ACE)の高値が知られている6,12).予後は不良であり,死因の主なものは気胸を含めた呼吸不全である.

人工呼吸管理

人工呼吸の適応基準と対象疾患

著者: 宮城征四郎

ページ範囲:P.821 - P.823

 自然呼吸に近い陰圧呼吸法“鉄の肺”にその端を発した人工呼吸法は,幾多の変遷の後,今日広く汎用されている陽圧呼吸法へと引き継がれて来た.
 しかし,病んだ肺への陽圧換気による圧外傷が大きく取り沙汰されるようになり,ECLA(Extr acorporial Lung Assist:体外式肺補助)やECMO(Extracorporial Membrane Oxygenation:エクモ)による肺の害のない人工呼吸の可能性を模索する動きもある1)が,まだ一般実地臨床への道程は遠い.

人工呼吸管理のすすめ方とウィーニング

著者: 諏訪邦夫

ページ範囲:P.824 - P.825

●人工呼吸器による人工呼吸—人工呼吸のセッティングと考え方(1回換気量,呼吸数,Fio2の組み合わせ)
 人工呼吸を行うのに,どんな条件に人工呼吸器をセッティングするべきであろうか.基本として,1回換気量 12ml/kg 呼吸数 12回/分 吸入気酸素濃度 0.6を覚えておこう.

呼吸管理中の全身・栄養管理

著者: 根津武彦 ,   三島仁

ページ範囲:P.826 - P.827

 人工換気中には,基礎疾患に対する治療,呼吸管理とともに,循環の維持,体液電解質バランスの正常化,体蛋白異化の防止,感染,肺以外の臓器障害の予防などの全身管理が治療成績を左右する.ここでは主に急性呼吸不全で人工換気中の症例を対象に栄養管理などの全身管理について述べる.

ECLA,ECMOの現況

著者: 津野恭司 ,   寺崎秀則

ページ範囲:P.828 - P.829

 ガス透過性の優れた高分子人工膜で作られた膜型人工肺は,人工膜を間に介してガス相と血液相とに分かれ,両者間のガス分圧の圧勾配によってガス交換を行う,血液とガスが直接接することがないので血液の損傷が少なく,数週間に及ぶ長期の体外循環が膜型人工肺の登場で可能となった.

High frequency ventilation(HFV)の適応と限界

著者: 長尾光修 ,   平岡仁志

ページ範囲:P.830 - P.831

 通常の人工呼吸では,1回換気量は死腔換気量よりも大きくなければならないのが呼吸生理の常識である.しかし,高頻度人工呼吸では,ごくわずかな1回換気量でも,その呼吸回数を増加させることでガス交換が可能である事実を示した.高頻度人工呼吸法は約10年前に登場し,そのガス交換メカニズムについて多くの動物実験報告がなされた.しかし,その臨床応用はIRDS(新生児呼吸窮迫症)や特殊な救命例であり,本人工呼吸法の一面を表している.

呼吸不全のリハビリテーション

リハビリテーションプログラムの設定

著者: 佐々木孝夫

ページ範囲:P.832 - P.834

 表1はAmerican Thoracic Societyの肺疾患におけるリハビリテーションの計画に関する公式見解である.
 リハビリテーションは,その者に現存している能力を最大に復旧させることであり,その意味では,原疾患の治療を含め,患者にかかわる事項のすべてがリハビリテーションの要素でもある.しかし,リハビリテーションは社会復帰とも訳され,通常の管理法では病院を抜け出せない患者を在宅療法まで持っていき,さらにいわゆるquality ofIifeを高めるような積極的特別管理法という意味を持っ.後者の場合,表1の「D.リハビリテーションの内容」がとくに強調され,これを行うのをリハビリテーションのごとく考えられることが多いが,これが有効に働くためには,表1の他の要素の十分なる検討と実行が不可欠であることをまず強調しなければならない.

理学療法のすすめ方

著者: 須藤守夫 ,   坂東武志

ページ範囲:P.836 - P.837

 慢性呼吸不全は低酸素血症(PaO2 60 Torr以下)および高炭酸ガス血症(Pa CO2 45 Torr以上)を伴う低酸素血症に分類される.前者には閉塞性肺疾患(慢性肺気腫,慢性気管支炎,びまん性汎細気管支炎など)および拘束性肺疾患(間質性肺炎,肺線維症)が含まれる.後者には拘束性肺疾患のうち胸郭成形術後および胸膜癒着,脊椎後側彎症および神経,筋疾患によるものが含まれる.また肺気腫やびまん性汎細気管支炎も進行すると高炭酸ガス血症を生じる.これらの病態を改善するために,薬物療法,酸素療法に加え,肺理学療法が必要となる.

呼吸筋トレーニング

著者: 栗原直嗣 ,   松下晴彦

ページ範囲:P.838 - P.839

 ●慢性呼吸不全患者における呼吸筋トレーニングの意義
大部分の慢性呼吸不全患者は肺に病変があり,それが換気障害やガス交換障害をもたらす原因となっている.一方,これら患者においては,換気のgeneratorである呼吸筋,とくに吸気筋の筋力が低下し,疲労に陥りやすいことが,病態生理学上,重要な意味を持つことが分かってきた1)
 COPD患者では,吸気筋力の指標である最大吸気口腔内圧(MIP)は健常人に比して60%程度に低下している.それは,これら患者では肺の過膨脹があるため,横隔膜を主とする吸気筋が収縮した状態にあり,筋の長さ一張力関係から不利に働くためとされるが,これに加えて,栄養不足,低酸素血症などにより筋肉の組織量が減少していることも見逃すことができない.

運動療法の実際

著者: 蝶名林直彦

ページ範囲:P.840 - P.842

 慢性呼吸器疾患には,病態の異なるいくつかの疾患が含まれるが,それらの共通の症状として「呼吸困難」ないし「労作時息切れ」が存在する.したがって多くの患者は,歩行や体動を嫌い,また必然性にせまられ運動したとしても,どの程度まで安全に行動できるのかという不安を常に持っており,そのまま放置すると日常生活における活動意欲も消失し,下肢筋力の低下をきたし,さらに悪循環を形成する.それを解決するために「運動療法」が存在し,また同時にそれらの疾患に対する運動処方について,その病態を考慮して述べる.

在宅酸素療法のすすめ方

著者: 饗庭三代治 ,   家永浩樹 ,   吉良枝郎

ページ範囲:P.844 - P.845

 慢性閉塞性肺疾患,肺結核後遺症などに起因する慢性呼吸不全症例における肺性心の合併を予防し,予後の改善を図ろうとするのが酸素吸入の目的である.かかる観点から,病状が安定している症例に対して,家庭生活を可能とし,さらには社会・職場へと復帰することを促すといった生活の質を向上させるために,在宅で酸素療法を施行するのが在宅酸素療法の目的である.また,米国のNOTT1)(Nocturnal Oxygen Therapy Trial)や英国のMRC2)(Medical Research Council)のグループによって,本療法による予後の改善が報告されている.
 わが国においても,昭和60年3月に本療法に健康保険が適用されて以来,急速に普及してきた.なお,厚生省特定疾患「呼吸不全」調査研究班において調査された本療法実施症例数を,慢性呼吸不全の基礎疾患別に表1に示した3)

日常生活の管理と急性増悪対策

著者: 石原照夫

ページ範囲:P.846 - P.847

 呼吸不全患者の日常生活の管理目標は,急性増悪の予防,病態の安定化,可能な限り高いqualityof lifeを実現することにある.疾患の個体全体に与える影響は多様なので,個々の症例ごとに呼吸機能障害が肉体・精神に及ぼす影響を最小限にし,疾患と協調しながら,適応能力を最大限に発揮できるよう指導する.

鼎談

呼吸不全のとらえ方と治療のすすめ方

著者: 田村昌士 ,   宮城征四郎 ,   谷本普一

ページ範囲:P.848 - P.857

 谷本(司会)今日のテーマは大変欲張って「呼吸不全のとらえ方と治療のすすめ方」ということですが,長年臨床の第一線で診断,治療に当たっておられる先生方の蓄積を披瀝していただきたいと思います.
 呼吸不全の基準の妥当性
 まず呼吸不全の基準ですが,厚生省の呼吸不全研究班でPao2が60 Torr以下というラインが示されておりますが,これは妥当ではないかと思っております.

Current Topics

BOOP(Bronchiolitis obliterans organizing pneumonia)

著者: 郡義明 ,   岩田猛邦

ページ範囲:P.872 - P.881

 bronchiolitis obliterans organizing pneumonia(BOOP)は1985年にEpler, Colbyらが提唱した疾患概念である(表1)1).彼らは開胸生検でUIPと診断されていた症例の中に胞隔炎の他に閉塞性細気管支炎(bronchiolitis obliterans)や器質化肺炎(organizing pneumonia)の像を持ち,しかもステロイドに反応して予後の良い症例があることに気づいた.これらの症例は臨床像や胸部X線像もUIPと異なることから,新たにBOOPと命名して報告した.
 しかしBOOPは全く新しい疾患概念ではない.ほぼ同様の病態を,Davisonらはすでに1983年にcryptogenic organizing pneumoniaとして報告している2)

カラーグラフ 冠動脈造影所見と組織像の対比・15

心筋梗塞後の冠動脈血栓の変化

著者: 堀江俊伸

ページ範囲:P.864 - P.866

 ●心筋梗塞発症5力月後に冠動脈造影を施行した例
 症例 54歳,男
 現病歴 46歳の時に下壁梗塞発症.51歳の頃,出張中に胸痛発作があり,前壁中隔梗塞の診断により近くの病院へ入院.退院後,冠動脈造影を目的として梗塞5カ月後に当院へ入院した.冠動脈造影では前下行枝(Seg 7)は完全閉塞を示したが(図1A),前下行枝の末梢部は回旋枝から逆行性に造影された.退院後,比較的経過良好であったが,3年後に3回目の梗塞発作により死亡した.
 冠動脈造影上,完全閉塞を示した部位は血栓形成によると考えられたが,剖検による検討ではすでに梗塞発症3年を経過しているために,血栓は器質化され,小さな新生血管が多数認められた.以上のことから,冠動脈病変は梗塞後の経過とともに変化していることが分かる.

Oncology Round・9

癌性リンパ管症,DICを呈した胃癌の症例

著者: 高橋幸則 ,   金田智 ,   片山勲

ページ範囲:P.867 - P.871

 癌患者が不幸の転帰をとるまでに描く臨床像は,癌の種類により,さらに個々の患者によりさまざまである.しかし,多彩な病像の土台となる主要病変の種類となると,驚くほど数は限られている.たとえば,癌患者の死因となるのは,感染・出血・癌浸潤の3つのうちのどれかである場合がほとんどである.しかし,実際には出血ひとつをとってみても,患者により出血臓器(脳,肺,胃など),出血のパターン(DICによる出血傾向,癌に侵食された血管の破綻など),出血の程度,原病変の種類などが患者ごとに異なるために,前景に立っ癌患者の臨床像は非常に多彩となるのである.
 今回は胃癌にDICが合併し,脳出血で死亡した患者を紹介する.この症例では,骨髄への転移が最初に発見され,精査の後,原発の胃癌が発見された.その間の事情は第8回に提示した不顕性癌(occult cancer)の症例において,リンパ節転移の発見を契機として精査され,子宮頸癌が発見されたのと似ている.すなわち,本症例においても,最初に臨床症状・徴候の前景に立っていたのは,DICと不顕性癌の2つであり,いずれも諸種の癌患者に共通して起こり得る重要な合併症である.

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・22

循環器疾患と妊娠,他臓器手術

著者: 杉下靖郎

ページ範囲:P.882 - P.887

 循環器疾患を有する患者が,循環器以外の疾患を合併することがある.それが内科的に処置される場合においても,それらの病態の互いへの影響,あるいは,薬物の競合作用などの問題がある.本項では,それらの中,内科的以外の処置を必要とする合併症の場合につき述べる.

検査

検査データをどう読むか

著者: 松野一彦

ページ範囲:P.888 - P.891

◇凝固検査の進め方と読み方
 本症例では,PTとAPTTがともに著明に延長していることから,血液凝固機序のうちの内因系と外因系両者の異常,あるいは共通経路(第V,X,II,I因子)に異常があると考えられた.感染症の経過中に出現した凝固異常であることからDICの合併が最も考えられるが,フィブリノゲン(I)はむしろ高値であり,FDPも陰性であることから,DICは否定できる.次に凝固因子活性の定量では,第II,VII,IX,X因子が著しく低下しておりビタミンK欠乏による凝固異常が強く疑われた.そこで,ビタミンK欠乏の時に出現する異常蛋白であるPIVKA-IIを測定すると,8μg/ml以上と高値であり,本例の凝固異常はビタミンK欠乏によると診断した.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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