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今月の主題 呼吸不全の臨床 呼吸不全の概念と病態生理
急性呼吸不全
著者: 大谷信夫1
所属機関: 1金沢医科大学・呼吸器内科
ページ範囲:P.729 - P.732
文献購入ページに移動 急性呼吸不全とは,ただちに処置を必要とする,生命に危険のある呼吸状態である.この状態では呼吸器系は生命維持に必要な酸素を供給することができない.すなわち急性呼吸不全は,病態生理的な状態を指しているのであって,疾患名を示すものではない.この状態は動脈血ガス分析によって良く表現される.大気呼吸下でPaO2<50mmHg, PaCO2>50mmHg, pH<7.30では急性呼吸不全の状態にあると考えて良い1).原因疾患の鑑別も重要であるが,その間にも対症療法を怠ってはならない.
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