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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻6号

1990年06月発行

文献概要

今月の主題 わかりやすい心電図の臨床 心電図の読み方

危険な不整脈

著者: 杉薫1

所属機関: 1東邦大学大橋病院・第3内科

ページ範囲:P.922 - P.924

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 不整脈は,日常よく遭遇する循環器疾患の1つであり,その種類の多さを反映して,病態の重症度も様々である.危険な不整脈と考えられるのは,1)直ちに治療を行わないとそれ自体で心臓突然死を起こす不整脈(致死性不整脈)と,2)致死性不整脈に移行する可能性のある不整脈(警告不整脈),さらに,3)重篤な心不全状態を惹起する不整脈であろう(表).致死性不整脈として心室細動(ventricular fibrillation:VF),心拍停止(cardiac standstill,asystole)が挙げられ,両者は合わせてcardiac arrest(心停止)と呼ばれている.心拍数が多いために心拍出量がきわめて低下する心室頻拍は心室細動か心迫停止に移行し,著しい徐脈は心室細動に移行して心臓突然死を起こすと考えられているので1),これらは警告不整脈に分類した.器質的心疾患の有無は,不整脈症例の予後を大きく左右し,とくに心筋梗塞や拡張型,肥大型心筋症に合併した心室性不整脈の予後は悪い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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