文献詳細
今月の主題 わかりやすい心電図の臨床
負荷心電図,特殊心電図の適応と読み方
文献概要
運動負荷試験は今日では循環器疾患の診断およびリハビリテーションになくてはならない検査法である.この運動負荷試験には種々の方法があるが,本稿では簡便さと低コスト故に実地臨床において最も広く用いられているマスター2階段試験(Master two step test)について述べる.
Master1)は1929年運動負荷量を年齢,性,身長,体重により規定し,負荷に対する心拍数と血圧の反応を観察した.この時に,階段昇降1分半の負荷直後の心拍数と収縮期血圧が,運動終了後2分以内に運動前の状態に回復する階段昇降数を目安にして,年齢,性,身長,体重により補正し,標準化した階段昇降数の表を作った.身長は後に省かれた.1942年に心電図を判定基準に組み入れた2,3).この方法がMasterのsingle two step testであるが,1961年にはこの2倍量の運動負荷,double two step testの判定基準4)を定め,今日最も広く使用されている.
Master1)は1929年運動負荷量を年齢,性,身長,体重により規定し,負荷に対する心拍数と血圧の反応を観察した.この時に,階段昇降1分半の負荷直後の心拍数と収縮期血圧が,運動終了後2分以内に運動前の状態に回復する階段昇降数を目安にして,年齢,性,身長,体重により補正し,標準化した階段昇降数の表を作った.身長は後に省かれた.1942年に心電図を判定基準に組み入れた2,3).この方法がMasterのsingle two step testであるが,1961年にはこの2倍量の運動負荷,double two step testの判定基準4)を定め,今日最も広く使用されている.
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