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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻6号

1990年06月発行

文献概要

今月の主題 わかりやすい心電図の臨床 疾患と心電図異常

Stokes-Adams症候群と心電図異常

著者: 東祐圭1 堤健1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院・循環器内科

ページ範囲:P.982 - P.984

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●概念
 高度の徐脈,心停止,心室細動,または心室頻拍などの不整脈に基づく有効心拍出量の減少は脳血流の低下をきたし,脳血流の低下の程度,持続時間により眩暈,ふらつきなどの軽度の症状から,眼前暗黒感,失神,痙攣などの症状を呈する.これらの症状をStokes-Adams症候群,またはAdams-Stokes症候群と称する.症状の出現が発作性であることからAdams-Stokes発作とも言われる.Stokes-Adams症候群とAdams-Stokes症候群の名称は同義語で通常,Adams-Stokes症候群の名称が一般的に用いられる.
 Adams-Stokes症候群の名称の由来は1827年にAdamsが,1846年にStokesが徐脈と失神,痙攣,突然死などをきたした例を報告したことによる.Stokes-Adams症候群の言葉が用いられるのはStokesの報告がAdamsの報告に比べ,より詳細であったためである.同様の報告は1700年代にすでにMorganiらにより述べられており,Morgani-Adams-Stokes症候群の名称も見られる.Stokesの記載によればこの症候群は徐脈と失神,痙攣発作を伴うもので,頻脈性不整脈によるものは含まれない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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