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カラーグラフ 非観血的検査法による循環器疾患の総合診断
僧帽弁輪および大動脈弁輪石灰化を合併した肥大型心筋症の1例
著者: 大木崇1 福田信夫1 小川聡1 細井憲三1 影治好美1 吉本和代1
所属機関: 1徳島大学医学部・第2内科
ページ範囲:P.1062 - P.1070
文献購入ページに移動主訴 意識消失
既往歴・家族歴 特記すべきことなし
現病歴 昭和60年11月頃より時々胸内苦悶を訴えていたが放置していた.昭和62年9月歩行時に突然めまいを生じ,その直後意識消失をきたした.救急車にて近医に運ばれ,心電図で完全房室ブロックを指摘された.12月23日ペースメーカー植え込み術(DDD type)を施行し,その後経過は良好であるが,現在の病態把握のために当科を紹介される.
現症 体格中等度,脈拍70/分整,血圧144/70mmHg.左第5肋間鎖骨中線のやや外側に抬起性心尖拍動を触れた.聴診では,II音の奇異性分裂に加えて,心尖部から心基部にかけてLevine1〜2/6度の駆出性収縮期雑音,第4肋間胸骨左縁にLevine 1/6度の灌水様拡張期雑音を聴取した.肝腫大および下腿浮腫は認めなかった.
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