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雑誌目次

雑誌文献

medicina27巻7号

1990年07月発行

雑誌目次

今月の主題 抗生物質の使い方

editorial:抗生物質投与の問題点

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.1092 - P.1095

●抗生物質投与の前に
 体温上昇をみた時点で,高体温なのか発熱であるのかを区別する必要がある.高体温(hyperther-mia)は中枢神経系疾患に伴って,最も多くみられる.くも膜下出血後の体温上昇は高体温であって,発熱ではない.
 発熱(fever)はプロスタグランジンの増加に伴う,中枢神経系におけるサーモスタットの上昇である.発熱は感染症のみならず,悪性腫瘍,膠原病,腸の炎症性疾患,薬剤によってもひき起こされるので,その鑑別は重要である.

抗生物質選択心手順

発熱をどうみるか

著者: 根岸昌功

ページ範囲:P.1096 - P.1098

 疾患はさまざまな症状を身体にもたらすが,そのうちで発熱は,自覚的にも,他覚的にも気づきやすい.ここでは,初めに体温調節のメカニズムについて簡単に触れ,発熱に対する合理的な対応と診断,治療について述べる.

培養結果判明前のempirical therapy

著者: 高橋幸則

ページ範囲:P.1100 - P.1103

 感染症の治療において,われわれはしばしば培養結果が判明する前に化学療法を開始している.これは広い意味で予測的抗生物質投与ということになるが,狭義にはempirical antibiotic therapyの訳としての意味をもっている.すなわち1970年以降に確立したもので,抗癌剤治療により好中球の減少した発熱患者に対して,培養結果が判明するまで抗生物質の投与を控えていると死亡率が高いことから,予測的に治療を開始するというものである.ここでは主に狭義の内容について述べ,また重症感染症である髄膜炎と肺炎の予測的抗生物質投与についても触れてみる.

培養検体の採取方法と限界

著者: 熊坂一成

ページ範囲:P.1104 - P.1107

 ある大学病院細菌検査室での出来事である1).創傷部位のガーゼを培養したところ,芽胞形成グラム陽性桿菌が認められた.この患者の検査依頼用紙には,ガス壊疽の疑いがあると記入されていた.そこで検査技師は,検査室のコンサルタントの医師を至急,電話で呼んだ.車を飛ばし駆けつけた彼はまず,グラム染色塗抹標本を観察した.確かに,芽胞形成菌が多数みられたが,Clost-ridium Perfringens(ガス壊疽菌)にしては小型すぎ,どうみても雑菌性のBacillus属としか思えず,納得がいかないので,受持医(研修医)と指導教官を呼んだ.そして,検体採取時の無菌操作の必要性を諄々と説明し,この検体がどのようにして提出されたかを改めて質問した.
 やがて研修医は「ガーゼ交換した外科医が床に落とした創傷部のガーゼを拾い上げ,緑膿菌感染の疑いがあるかどうかを調べるために検体を提出した」と告白した.そばにいた指導医は謝った.若い医師は「そんなことを言ったって…」とふくれっ面でまったく反省の態度をみせず,検査室を出ようとした.いつもは温厚な白髪混じりの細菌学者は,たまらず怒った.

感受性検査と臨床応用

著者: 増田剛太

ページ範囲:P.1108 - P.1109

 細菌感染症の治療に抗生物質が重要な役割を演ずることはよく知られる.その選択に際しては,罹患臓器,感染症の種類とともに起因菌の抗生剤感受性成績がよい指標となる.試験管内薬剤感受性試験としては,今日,ディスク法や最小発育阻止濃度(MIC)の測定が一般的である.
 臨床分離菌の感受性成績は,患者の治療のために用いられる.検査室は臨床検体から菌を分離し,その薬剤感受性を測定し,その成績を臨床側に報告するが,その成績を解読し,抗生剤を選択するのは臨床医の役割である.この際に感受性成績に振り回され,誤った薬剤選択を行ってはならない.

外来治療か入院治療かの決定

著者: 相澤信行

ページ範囲:P.1110 - P.1111

 外来治療か入院治療かの判断はさまざまな観点から行われ,感染症の種類,重症度,患者の基礎疾患や全身状態,さらには患者の社会的状況や病院の状況などを考えなければならない.

不明熱への取り組み方

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.1112 - P.1113

●体温上昇のみかた
 体温上昇をみた時点で,それがhyperthermiaなのか,feverなのかを判断しなければならない.hyperthermiaは熱の放出のコントロールが円滑に行われない病態である.したがって,中枢神経系の疾患に最も多くみられる.たとえば,くも膜下出血,脳梗塞のような疾患により血行障害をきたし,コントロール中枢を損傷した場合に体温が高くなる.また,脳腫瘍でも同様な状況がありうる.術後直後にみられる悪性高体温もこの中に入れられる(図).中枢神経系疾患による体温上昇は,発作が起きた時点から数日間みられる.
 feverは熱のコントロール中枢のサーモスタットが高くセットされた状態である.発熱を呈する疾患には,自然軽快していく疾患(self-limited illness),とくにウイルス性感染症があげられる.明らかな感染症,たとえば肺炎や腎孟腎炎,また,薬剤も発熱の原因として考慮しなければならない(表1).さらに不明熱(Fever of Unknown Etio-logy;FUO)とよばれる一群の疾患があげられる.

抗生物質投与の基本

ナロースペクトラム抗生物質投与の重要性

著者: 比嘉太 ,   草野展周 ,   斎藤厚

ページ範囲:P.1116 - P.1119

 より広い抗菌スペクトラムをもつ抗生物質,いわゆるブロードスペクトラム(広域)抗生物質のより強い抗菌力を求めて,新薬の開発はめざましい進歩を遂げている.しかし,常に問題となるのは耐性菌の出現と,それによる菌交代症の出現である.抗生物質投与にあたっては,新しく開発されている広域抗生物質が従来のものをすべての面で凌駕するものではないことを肝に銘ずる必要がある1).こうした現状をふまえて,この項ではナロースペクトラム(狭域)抗生物質投与の重要性について今一度考えてみたい.

モノセラピー

著者: 那須勝

ページ範囲:P.1120 - P.1121

 優れた抗生物質が次々に登場し,これとともに感染症の様相は,社会環境,衛生環境の変化とも相俟って,年々変遷していることが指摘されている.また,感染症の治療は,常に今日的な新しい情報に基づいてなされねばならない状況にある.
 モノセラピーとは,単一薬剤による治療という意味である.抗菌薬が多数登場した今日において,つい2ないし3剤の併用療法を行う症例が多くなったことから,あえてモノセラピー(monother-apy)という言葉が日本語化して出現したものと思われる.

併用療法の理論と実際

著者: 森眞由美

ページ範囲:P.1122 - P.1125

 抗生物質の併用療法は,起炎菌不明の重症感染症や複数菌感染症にしばしば行われる.とくに穎粒球減少時や免疫能に異常のあるimmunocom-promised hostの感染症では,治療開始の遅延が予後に関係するため,起炎菌の検索を開始すると同時に広範囲のスペクトルをカバーできるような抗生剤の併用を開始するのが一般的である.それだけに最も有効な組み合わせを選択しなければならない.in vitroのデータや動物実験からの理論およびボランティアでのデータ,臨床データに基づいて決定する.
 ここでは併用療法の基となる理論,および臨床データの一部を紹介する.

抗生物質の投与法

著者: 廣田正毅

ページ範囲:P.1126 - P.1127

 抗癌剤や免疫抑制剤が一般の臨床で広く用いられるようになって以来,Compromised hostが増加し,弱毒菌や耐性菌による感染症への対策が臨床的に重要な課題となっている.このために強力な抗菌力,広い抗菌スペクトラム,長い血中半減期,より少ない副作用などの特徴をもつ抗菌薬が次々に開発されているが,これにともない抗生物質の投与法に関しても,より理論的な裏づけがなされつつある.
 抗生物質療法においては,基本的には,抗生物質の病巣内濃度が起炎菌の最小発育阻止濃度(MIC)を上回り,十分な作用発現濃度に達するように投与量が定められる.また,MICを上回る病巣内濃度が1日数回得られるように投与間隔が決定される.さらに,抗菌力,抗菌スペクトラム,体内動態や副作用のみならず,宿主の病態や宿主と起炎菌との関係も考慮して,投与量,投与間隔を決定する必要がある.

外来での抗生物質静注療法

著者: 森茂久

ページ範囲:P.1128 - P.1130

 アメリカでは外来での抗生物質静注療法が普及しており,さらにはホーム・ナーシングによる在宅静注療法,ヘパリン・ロックした静注ラインより患者自身が抗生物質を注射する自己静注療法も行われている.現在日本では抗生物質の自己静注は制度的に不可能であり,外来での抗生物質静注療法は,連日通院のうえ外来で抗生物質を投与する方法に限られる.投与回数は原則的に1日1回である(自宅が病院の近くにあって1日数回の来院が可能な場合には,1日2回以上の投与の適用も考えられる).このような外来静注療法の利点として,医療費の節約,入院ベッドの効率的利用,社会生活(仕事,学業)の継続,入院生活に伴う規律やプライバシーの侵害がないこと,などがあげられる.

抗生物質の中止時期

著者: 黒田芳信

ページ範囲:P.1132 - P.1133

 抗生物質の使用にあたっては,適切に病態を把握したうえで,適当な抗生物質を選択して,副作用を伴うことなく十分な効果を得て完了,中止されるべきであることは論をまたない.
 病態の把握のためには,宿主の栄養状態や免疫能を知り,病巣・病原菌を同定し,感染症の重症度を判定する必要がある.

内科的予防的抗生物質の投与

著者: 渡辺彰

ページ範囲:P.1134 - P.1137

 外科領域の術後感染予防などとは異なり,内科領域の予防的化学療法の適応は,一部を除いてあまり多くはない.その是非についても多くの議論があるが,本稿では疾患別および病原体別に内科的予防投与の実際について触れる.

抗生物質の特徴と使い方

ペニシリン系の使い方

著者: 大貫寿衛

ページ範囲:P.1140 - P.1142

●ペニシリン(PC)剤の紹介
 PC剤のすべてを紹介しても意味がないので,筆者の選択を加えて表に示した.セフェム剤の進歩でPC剤は影が薄くなった感があることは否めないが,セフェム剤は第3世代に至ってブドウ球菌(ブ菌)に対する抗菌力の弱さが問題となり,PC剤がその使いやすさもあってまた見直されている.しかしメチシリン耐性黄色ブ菌(MRSA)感染症に対しては,PC剤でなくバンコマイシン(VCM)やリファンピシン(RFP)が用いられる.
 表のうちABPCは緑膿菌には抗菌力がないので,それを補うために表の4)の抗緑膿菌用のPCが作られたが,緑膿菌以外の菌に対しては表の4)のPC剤よりもABPCのほうがすぐれている.PIPCは抗緑膿菌作用のみでなく全般的にみて現在最も強力なPCと思われ,MZPCがこれに次ぎ,ほぼPIPCと等しい.LAPC,ASPCは比較的新しい製剤で,LAPCは抗菌力の点では目立った改善はないが,胃腸障害の軽減が期待されており,またASPCは構造と作用機序が従来のPC剤と少し異なる点で今後に期待がもたれている.オーグメンチン®,ユナシン®に用いられているCVA,SBTは,いずれもβラクタマーゼ抑制剤である(併用療法の項参照).

第1世代セフェム剤の使い方

著者: 斎藤篤

ページ範囲:P.1144 - P.1145

 セフェム剤は抗菌スペクトル,抗菌力ならびにβ-ラクタマーゼ安定性などから世代分類がなされており,最近では第3.5〜4世代とも称せられている注射用セフェム剤や,第2〜3世代に属すると考えられる経口用セフェム剤までが登場している.
 本稿では,最も早く世にでた第1世代セフェム剤について,その基本的な特徴と臨床使用するに際しての注意点の二,三を述べることにする.

第2世代セフェム剤の使い方

著者: 泉川欣一

ページ範囲:P.1146 - P.1148

 抗菌剤の著しい進歩は,日常の臨床面における感染症の治療を容易にし,著しい効果を挙げている.なかでもセフェム剤は抗菌スペクトルムが広く,殺菌的に作用し,副作用も少なく,組織への移行も良好な利点から,多くの薬剤が世代別に開発され使用されている.
 第2世代セフェム剤は第1世代セフェム剤に比べて,グラム陰性桿菌への抗菌力の増強,β-lactamaseへの安定性を向上させた,表1に示すような特徴を有する薬剤である.本稿では,第2世代セフェム剤の臨床面における役割とその価値について述べる.

第3世代セフェム剤の使い方

著者: 相澤好治

ページ範囲:P.1150 - P.1152

 臨床で有用性の高い抗菌剤としては,抗菌スペクトルが広いこと,微生物に強く作用し,人体に影響の少ない選択毒性が明らかなこと,生体内で代謝されず血中濃度が高く,組織移行もよいこと,排泄があまり速くなく血中濃度が適当時間維持されること,人体の感染防御機構と協力して菌を排除する性質が望ましいこと,少なくとも免疫力低下をきたさないこと,および薬剤アレルギーを生じ難いことなどが挙げられる.
 これらの観点からみると,第3世代セフェム剤は現時点で,これらの条件をほぼ満たしていると思われる.第1世代セフェム剤は,グラム陽性および陰性の広範囲スペクトルを有するものの,インフルエンザ桿菌には抗菌力が弱く,エンテロバクター,緑膿菌,プロテウス・ミラビリス以外の変形菌群に無効である.第2世代は,これらのグラム陰性桿菌に抗菌力をもち,嫌気性菌にも一部抗菌活性を示すものがある.第3世代はグラム陰性菌に対する抗菌力が増強し,セラチアにも大部分の薬剤が効果を示し,緑膿菌にも抗菌力を呈するものがある.β-ラクタマーゼに安定で,グラム陰性桿菌のより広い範囲,とくにいわゆる日和見感染菌にまでも抗菌領域の広がったセフェム剤といえる.しかし一般的にブドウ球菌には抗菌力が低く,第3世代の中でも抗菌スペクトルに相違があるので,使用上注意を要する.

イミペネムの正しい使い方

著者: 深谷一太

ページ範囲:P.1154 - P.1155

 イミペネム(IPM)がチエナム®として市販されてから3年を経過した.本剤はカルバペネム系抗生物質に属し,従来のペニシリンともセフェムとも異なった骨格構造であるが,βラクタム環を共通してもっている.
 さらに,本剤は第3世代セフェムよりも広域の抗菌スペクトルを有することから,原因菌不明の重篤を思わせる不明の発熱を呈する患者に対して,第1に選択され,医師の安堵感を満足させるのに役立っている面もかなり大きいのが現状ではないかと思われる.

モノバクタムの使い方

著者: 澤江義郎

ページ範囲:P.1156 - P.1157

 モノバクタム系薬は,単環のβ-ラクタム環構造よりなる新しい型のβ-ラクタム系薬である.元来,細菌の産生する抗生物質であったが,側鎖に改良が加えられ,すべて合成によって作られている.図に示す構造のアズトレオナム(AZT,アザクタム®)とカルモナム(CRMN,アマスリン®)の2製剤が注射剤として実用化されている1,2)

アミノ配糖体抗生物質の使い方

著者: 和田光一 ,   荒川正昭

ページ範囲:P.1158 - P.1159

 アミノ配糖体薬は,以前は緑膿菌を含むグラム陰性桿菌の感染症に多く使用されていたが,近年グラム陰性桿菌に対し,良好な抗菌力をもつβ-lactam系抗生剤が開発されたため,アミノ配糖体薬の使用頻度は減少している.しかし,新しく開発されたアミノ配糖体薬は,腎毒性などの副作用は比較的低く,さらにβ-lactam系抗生剤に耐性であるブドウ球菌,セラチア,緑膿菌,ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌に対し,良好な抗菌力をもつことも多い.本稿では,アミノ配糖体薬の使用方法,適応,副作用などにつき述べたい.

キノロン剤の使い方

著者: 河合健

ページ範囲:P.1160 - P.1163

 合成抗菌剤のうちピリドンカルボン酸(図1)をもつものは,ナフチリジン系,シンノリン系,キノリン系(キノロン系)があるが,1984年以降のピリドンカルボン酸系抗菌剤は,ニューキノロンと総称されたので,ここでは広くピリドンカルボン酸系抗菌剤についてふれる.現在市販されているものはノルフロキサシン(バクシダール®),オフロキサシン(タリビッド®),エノキサシン(フルマーク®),シプロキサシン(シプロキサン®),これに加えて本年4月からトスフロキサシン(オゼックス®,トスキサシン®),ロメフロキサシン(バレオン®,ロメバクト®)が新たに加わった.

抗真菌剤の使い方

著者: 渡辺一功

ページ範囲:P.1164 - P.1165

 細菌感染症に対しては華やかな化学療法時代を迎えているが,近年増加傾向が指摘されている真菌症,とくに深在性真菌症(内臓真菌症)に対する抗真菌剤の開発は著しく立ち遅れているといわざるをえないのが現状である.
 本邦では,1962年にamphotericin Bが市販されてから,次の抗真菌剤のflucytosineが1979年にでるまでに約17年の歳月を要し,1986年にmiconazole(静注剤)が,1989年にfluconazoleが市販され今日にいたっている.

抗ウイルス剤の使い方

著者: 西條政幸 ,   藤田晃三

ページ範囲:P.1166 - P.1168

 1977年,GB Elionら(Proc Natl Acad Sci,USA,74:5716,1977)が画期的な抗ヘルペス剤であるAcyclovir(ゾビラックス®)を発見して以来,抗ウイルス剤の開発はめざましく,その後も多くの抗ウイルス剤が開発され,臨床応用されている.
 一方,一次性,二次性免疫不全患者が増加していることもあり,抗ウイルス剤によるウイルス性疾患,とくにヘルペス属ウイルス感染症の治療の必要性が増している.最近の抗ウイルス剤の研究成果を踏まえ,抗ウイルス剤の種類と疾患別使用法をまとめた表1,2)に従い解説を加えたい.

内科的感染症と抗生物質投与法

細菌性髄膜炎

著者: 長澤浩平

ページ範囲:P.1170 - P.1173

 化学療法を中心とした治療法の進歩により,細菌性髄膜炎の死亡率は減少傾向にある.しかし依然として命を脅かす疾患であることに変わりはなく,後遺症を残すこともあるので,より早期の適切な治療が重要である.
 細菌性髄膜炎は他の感染症同様,起炎菌の年次的変遷はみられるが,一方,年齢によって主要な起炎菌に明らかな差異がみられることが特徴で,治療に際しこのことを念頭においておく必要がある.また近年の第3世代セフェム系抗生物質の出現,およびその研究の蓄積と,従来の抗生剤に対する耐性菌の増加により,抗生剤の投与法も少しずつ変化している.ここでは,細菌性髄膜炎の治療に対する最近の考え方について述べたい.

市中感染肺炎

著者: 倉澤卓也 ,   新実彰男

ページ範囲:P.1175 - P.1178

 肺炎の原因菌は多種多様であるが,健常者が一次的に弱毒菌や多剤耐性菌に感染することはきわめて稀であり,易感染性の基礎疾患を有する患者や高齢者とは好発する起炎菌も異なり,選択すべき抗菌剤も自ずと相違する.このような観点から,既往歴や基礎疾患の有無など患者の背景因子や感染の場としての生活環境などにより,市中感染肺炎患者は,
 1)基礎疾患のない非高齢健常者
 2)高齢者
 3)慢性下気道疾患患者(気管支拡張症,感染型慢性気管支炎,びまん性汎細気管支炎など)
 4)慢性消耗性疾患患者(糖尿病,アルコール常用,ステロイド常用,担癌状態,人工透析,うっ血性心不全,胃切除後など)
 に分類される.
 市中感染肺炎を,高齢者や易感染患者を除外して,狭義に非高齢の基礎疾患のない患者に限定する研究者もいるが,本稿では日常の外来診療上の便宜を考慮して,広義に解釈し,市中感染のため外来を受診する患者全体を対象に考察する.

院内感染肺炎

著者: 林泉

ページ範囲:P.1180 - P.1183

 国の内外において院内感染肺炎に対する診断基準について明記されたものは少ない.医学書院1988年9月30日発行のmedicina増刊号「診断基準とその使い方」の中1)で,筆者らが案として述べているが,それを引用し述べる.また,院内感染肺炎を受けやすい諸条件,起炎菌,病状,さらに新しい試みも加えた治療法について述べる.

胆道感染症

著者: 牧野勲

ページ範囲:P.1184 - P.1185

 胆道感染症の成立には非感染性のこともあるが,大部分は細菌感染が一次的役割を演じており,したがって治療には抗生物質の投与を行う.使用する薬剤の選択には,①起炎菌,②薬剤の病巣部への移行性,③薬剤耐性菌の存在,④副作用,を考慮するが,加えて,胆道感染の重症度,背後に存在する胆汁うっ滞を把握することが重要である.

尿路感染症

著者: 名出頼男

ページ範囲:P.1186 - P.1187

 尿路感染症(UTI)は,単純性感染症(ほぼ内科的感染,市井感染もこれにはいる)と,複雑性感染症(ほぼ外科的感染,医原性感染も多い)に分けられ,後者は外科的治療を必要としたり,または術後経過の中でみられることの多い感染症である.以下,感染部位によってやや特殊な病態があったり,薬剤投与に対する反応が異なることを踏まえて,投薬法の原則を述べる.

敗血症

著者: 小林芳夫

ページ範囲:P.1188 - P.1189

 敗血症は診断および治療を一歩誤ると,ただちに不幸な転帰をとる重症感染症であり,また適切な治療を行っても治癒にいたるまでに相当の日数を要することも稀ではない難治性感染症である.治療の基本はいうまでもなく起因菌に抗菌力を有する抗生剤の適切な量を適切な方法で投与することである.したがって,起因菌に関する十分な臨床細菌学的知識および抗生剤を自家薬籠中のものとして,使いこなすに十分な知識が必要とされる.以下に主要菌種ごとに治療法を述べるが,これは現在までの経験を踏まえて述べる治療法であり,絶対的なものではない.とくに選択抗生剤に関しては同系統の薬剤を,すなわち自分が使い慣れた薬剤を使用して差し支えないものである.ただしこの場合,投与量に変化をきたす必要が生じる場合のあることには注意すべきである.

好中球減少時の発熱

著者: 大熨泰亮 ,   林恭一

ページ範囲:P.1190 - P.1192

 悪性腫瘍の化学療法中に,副作用としての好中球減少とともに発熱を認めた場合の対応について述べる.好中球は主として細菌や真菌感染の防御に重要な役割を果たしているが,抗悪性腫瘍剤を投与中の患者では,好中球数の減少とともにその機能(貪食能,殺菌能,走化性)も障害されており,また,マクロファージ,リンパ球機能も障害されているため感染症を合併しやすい.好中球減少時に発生した感染症は急速に進行し,放置すると致死的となり得るため,早急な対応が必要である.

MRSAコロニゼーションの管理

著者: 小田切繁樹

ページ範囲:P.1194 - P.1196

 MRSAはDMPPC実用化の1年後の1961年にすでにその存在が認められていた1)が,この感染症が臨床上注目されるようになったのは欧米では1970年後半からであり,わが国では第2世代セフェム系抗生剤が汎用されるようになった1982年頃からである2).その後の本菌の増加は今更申すまでもなく,今や,多くの臨床家は本菌への対処を避けるわけにはいかないまでになった.
 本菌の臨床的重要性は,いうまでもなく,その強毒性と多剤耐性性にあり,ひとたび本菌の感染が成立すれば難治・重症化し,有効な治療薬も少ないことから,何よりも予防に重点をおくべきであろう.

抗生物質投与の注意事項

抗生物質と腎機能

著者: 小西孝之助

ページ範囲:P.1199 - P.1204

●腎機能障害と抗生物質体内動態
 投与された抗生物質そのもの(parent compound)または活性を有する体内代謝産物(active metabolite),の40%以上が尿中に排泄される場合には,腎機能障害時にこれらの体内蓄積が生ずる可能性があり,薬剤投与スケジュール変更が必要となることが多い(例:aminoglycoside―parent compoundの蓄積が問題になる.Sulfonamide―metaboliteの蓄積が問題になる).

抗生物質と肝機能

著者: 溝口靖紘 ,   木岡清英

ページ範囲:P.1206 - P.1208

 薬物による肝障害は,大きく2つに分類される.すなわち,1つは薬物の直接作用あるいは薬物代謝異常に起因する中毒性肝障害で,薬物の投与量に比例して肝障害が起こり,かつ,薬物を投与した個体に高頻度に肝障害が出現するもので,動物実験でも同様の肝障害を再現しうるものである.もう1つは薬物に対する過敏反応に起因する肝障害で,薬物の投与量に依存せず,少量の薬物の投与によっても肝障害が出現するもので,薬物を投与した個体の中でごく少数の薬物に感受性をもつ個体にのみ肝障害が出現するものである.
 実際の臨床面では,後者の薬物アレルギーに起因する肝障害のほうがはるかに重要である.なぜなら,後者は薬物投与によって肝障害が出現するか否かの予測ができず,また,新薬発売の増加に伴い多種類の薬物を投与する機会が増加し,薬物過敏反応を起こす率が高くなっているからである.本稿では薬物アレルギーに起因する肝障害を中心に述べる.

抗生物質と消化管障害

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.1210 - P.1211

 抗生物質による消化管障害としては,抗生物質関連性腸炎がよく知られているが,本稿では消化管全域において起こり得る障害についてまとめてみたい.

抗生物質と血液・造血器障害

著者: 醜岡延熹 ,   鈴木和郎

ページ範囲:P.1212 - P.1213

 薬物による血液障害は多いが,このうち抗生物質によるものがかなりの頻度を占める.かつてクロラムフェニコール(クロロマイセチン®)による再生不良性貧血が大きくクローズアップされ,再生不良性貧血の主因とさえ考えられた時期があった.最近,クロラムフェニコールを使用する機会は減り,特定の薬剤による血液障害が問題になることは少なくなった.しかし,現在広く用いられているペニシリン系,セフェム系抗生物質による血液障害はしばしばみられる.

抗生物質と妊娠

著者: 松田静治

ページ範囲:P.1214 - P.1215

 妊婦に対する薬物療法には,他科領域にみられない特殊性がある.すなわち,胎児に対する薬剤の影響という問題である.薬剤のなかで,妊婦の感染症の治療,予防に用いられる抗生物質の使用頻度は高い.以下,抗生物質の経胎盤移行,妊婦(産婦を含めて)に対する選択方針,留意事項などの問題について述べる.

抗生物質投与中の発熱

著者: 高野慎

ページ範囲:P.1216 - P.1217

 抗生物質は感染症治療に最も有用な薬剤であり,発熱を認める多くの患者に投与される.発熱の原因が感染症であり,起因菌の感受性に正しく適合した抗生物質が投与されれば,その発熱は速やかに改善する.しかし抗生物質が投与されていても解熱のみられない症例や,一度解熱したあとで再び発熱する症例を経験することも多い.本稿では,抗生物質投与中にみられる発熱をどうとらえ,対処していくかについて論じる.
 表に,抗生物質投与中にみられる発熱の原因を掲げた.抗生物質投与中に認められる発熱には,抗生物質投与そのものに関連して出現する発熱と,投与抗生物質に反応しないため認められる発熱とがある.

抗生物質の副作用と対策

著者: 北見啓之 ,   中島恒子 ,   清水秀剛 ,   浪久利彦

ページ範囲:P.1218 - P.1221

 近年の抗生物質の開発にはめざましいものがあり,実際の診療にあたってその選択に戸惑うことも少なくない.しかも,これらの抗生物質には,それぞれ異なる薬理学的特性と多種多様な副作用があり,使用する際にその特性を考慮しない場合には,有害作用のみが現れて薬効が期待できない場合さえある.
 抗生物質の副作用はその成立機序により,①抗菌作用が発揮された結果と考えられる副作用(菌交代症など),②抗菌作用機序,あるいは毒性に由来する副作用(肝毒性,腎毒性など),③薬剤アレルギーに由来する副作用(薬剤アレルギー性肝障害など),などに分類される.各抗生物質の代表的副作用については表に示したが,本稿ではこれら各種の成立機序による代表的な臓器障害を中心にして述べる.

抗生物質のminimum requirement

抗生物質のminimum requirement

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.1223 - P.1225

 抗生物質の種類は非常な数となり,さらに最近開発されたニューキノロン剤などの化学療法剤までも入れると,実際どう処方すればよいのか判断に苦しむ.ここではオフィス・プラクティスを行っている医師と,病院をベースにした医師とに分けて,抗生物質(化学療法剤も含む)のminimumrequirementを述べていく.

カラーグラフ 冠動脈造影所見と組織像の対比・17

冠動脈バイパス術(CABG)—大伏在静脈使用例

著者: 堀江俊伸

ページ範囲:P.1228 - P.1230

●冠動脈バイパス術
 わが国では1970年,瀬在ら1)が自己大腿動脈をグラフトに用い,同年東京女子医大で内胸動脈を用いた冠動脈バイパスに成功したのが最初である.それ以後,採取が簡単なことから,主として大伏在静脈がグラフトとして使用されてきた.しかし,欧米の報告においても遠隔期の開存率は必ずしも良いとはいえず,近年,より開存率が高いといわれる内胸動脈を使用する頻度が増加してきた.内胸動脈は左右1本ずつしかないため,多枝病変に対しては胃大網動脈も使用されるようになってきた.
 欧米に比較すると本邦における冠動脈バイパス手術例は少なく,日本人における手術後にみられるグラフトの形態学的変化についての検索は必ずしも十分とはいえない.当院におけるグラフト手術の歴史も20年になり,再手術や剖検例によリグラフトを摘出し,手術後の形態学的変化を検索し得たので,これらを呈示してみたい.

Oncology Round・11

皮膚筋炎に併発した早期卵巣癌

著者: 菅三知雄 ,   高村郁世 ,   千代谷成史 ,   片山勲

ページ範囲:P.1239 - P.1242

 皮膚筋炎はループス・エリテマトーデス(SLE),慢性リウマチ性関節炎などと並列される膠原病の一種であるが,他の膠原病とは異なり,9.3〜43%(金子ら1)による本邦成人の集計では30.0%)の高率で悪性腫瘍を併発することで知られている.なお多発筋炎は本質的には皮膚筋炎とあまり違わないものと考えられているが,特有な皮膚炎がなく,悪性腫瘍の合併率ははるかに低い.1976年のわが国の剖検統計では,皮膚筋炎の34.2%に対し,多発筋炎は10%であった.
 今回は皮膚筋炎に卵巣癌の合併がみられた症例を提示する.44歳女性で,肺炎および敗血症併発のために,発症後1年7カ月で,卵巣の手術が行われる前に死亡した.卵巣癌の診断は死体解剖で確認されたが,卵巣はまだ正常大であり,顕微鏡による検査で初めて卵巣癌の存在が明らかになる程度の早期癌であった.皮膚筋炎に悪性腫瘍が併発しやすいということで癌検診が精力的に行われたために,このような早期癌が発見されたのである.

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1232 - P.1237

講座

心電図演習

著者: 石綿清雄 ,   西山信一郎

ページ範囲:P.1259 - P.1262

 55歳の男性.3日前に30分続く胸痛があり,来院した.
 既往歴 数年来,高血圧の指摘を受けている.喫煙20本/日,20年.
 家族歴 特記すべきことなし.
 現病歴 1年前より,時々,労作時に前胸部の詰まるような不快感を覚えることがあった.3日前の朝,通勤途中急いで歩いているとき,胸痛出現.約30分続いたが,自然に軽快したためそのまま出勤した.しかし体調が悪いため3日後に来院.

図解病態のしくみ 膠原病・1

膠原病の概念(総論)

著者: 橋本博史

ページ範囲:P.1244 - P.1253

膠原病の歴史と概念
 1942年,アメリカの病理学者Klempererらは,全身の結合組織にフィブリノイド変性という共通した病理組織学的所見を呈する疾患群のあることを見出し,これらを総称して「膠原病」という名前を提唱した.それまでは,Morgagniによる臓器病理学の学説が支配的であり,病気は特定の臓器に存在すると考えられていた.Klempererらは,全身性エリテマトーデス,強皮症,リウマチ熱にみられる多臓器病変は,結合組織系という全身に共通して広く分布する組織系の系統的病変として把握すべきことを主張した.すでに,Klingeは,リウマチ熱や慢性関節リウマチにみられる病理学的所見が結合組織の変化が主体であることを指摘していたが,フィブリノイド変性という共通した所見をもとに,膠原病という名称でいくつかの疾患を包含したのはKlempererが初めてであった.
 結合組織は,以前は膠原または膠原血管系と考えられており,フィブリノイド変性は膠原線維のコロイド状態の高度な物理化学的変化によって生じると考えられていたため,「膠原病」という名前が用いられた.

検査

検査データをどう読むか

著者: 伊藤喜久

ページ範囲:P.1254 - P.1257

◇症例の経過
 臨床像,および臨床検査所見(末梢血液中のリンパ球の増加,蛋白分画所見,IgM濃度の著増,尿中Bence Jones(BJP)定性試験陽性など)から原発性マクログロブリン血症,リンパ腫,CLLなどのBリンパ増殖性疾患を疑いさらに検索を進めた.本症の診断に重要な鍵を握ると考えられる免疫電気泳動法(IEP)をまず施行した(図1).抗ヒト全血清(AWHS)に反応してfastγ〜midγ位に,IgGに重なって一見IgAとも思われる沈降線が観察された.ところが,抗α鎖抗体に反応する沈降線はほとんどなく,α1〜midγ位の幅広い範囲で抗μ鎖抗体と反応する沈降線が見出された.さらに,2ME未処理の条件ではα1〜α2位で抗L鎖抗体のいずれにも反応しないピークが認められ,μ鎖の存在が疑われた.検査上注目すべき点は,2ME非還元処理の条件で,あたかも還元処理したかのような曲率半径の広い沈降線が観察されている点で,分子量の小さいIgMフラグメントの存在の可能性を考慮するヒントとなる.一方,抗L鎖抗体に対する反応性では,midγ位に,抗κ抗体に対してのみ反応するモノクローナルなピークがあり,BJP-κと同定された.また,尿IEPでもBJP-xが同定されている.
 血中μ鎖の最終的な同定は免疫選択法(Im-munoselection)による.

呼吸器疾患診療メモ

動脈血ガス分析の臨床

著者: 宮城征四郎

ページ範囲:P.1263 - P.1265

 今日ほど,動脈血ガス分析(以下ABG)が臨床の場で容易にかつ頻繁に行われることはかつてないことである.精巧な経皮的炭酸ガス分圧および酸素分圧測定機器などの開発と導入により,直接動脈穿刺によるABGの検査は今後もあるいはないかもしれない.
 元来,呼吸機能とは,広義には生体の代謝需要に応えて組織に酸素を供給し,代謝産物としての炭酸ガスを排出することであり,狭義には静脈血を動脈血化することである.

循環器疾患診療メモ

うっ血性心不全と栄養

著者: 高尾信廣 ,   山科章

ページ範囲:P.1266 - P.1268

 カテコールアミン製剤や利尿剤を中心とした初期治療で十分な改善がみられない治療抵抗性のうっ血性心不全の場合でも,数日間経口摂取ができないと摂取カロリーは500Kcal/日以下になり,栄養不良による心筋萎縮や左室機能異常が生ずるので,積極的に栄養補給を考えなくてはいけない.今回は心不全時の栄養,とくに経静脈栄養に関して簡単に解説したい.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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