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今月の主題 抗生物質の使い方 抗生物質の特徴と使い方
第3世代セフェム剤の使い方
著者: 相澤好治1
所属機関: 1北里大学医学部・衛生学公衆衛生学
ページ範囲:P.1150 - P.1152
文献購入ページに移動これらの観点からみると,第3世代セフェム剤は現時点で,これらの条件をほぼ満たしていると思われる.第1世代セフェム剤は,グラム陽性および陰性の広範囲スペクトルを有するものの,インフルエンザ桿菌には抗菌力が弱く,エンテロバクター,緑膿菌,プロテウス・ミラビリス以外の変形菌群に無効である.第2世代は,これらのグラム陰性桿菌に抗菌力をもち,嫌気性菌にも一部抗菌活性を示すものがある.第3世代はグラム陰性菌に対する抗菌力が増強し,セラチアにも大部分の薬剤が効果を示し,緑膿菌にも抗菌力を呈するものがある.β-ラクタマーゼに安定で,グラム陰性桿菌のより広い範囲,とくにいわゆる日和見感染菌にまでも抗菌領域の広がったセフェム剤といえる.しかし一般的にブドウ球菌には抗菌力が低く,第3世代の中でも抗菌スペクトルに相違があるので,使用上注意を要する.
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