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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻7号

1990年07月発行

文献概要

今月の主題 抗生物質の使い方 内科的感染症と抗生物質投与法

市中感染肺炎

著者: 倉澤卓也1 新実彰男1

所属機関: 1京都大学胸部疾患研究所・第1内科

ページ範囲:P.1175 - P.1178

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 肺炎の原因菌は多種多様であるが,健常者が一次的に弱毒菌や多剤耐性菌に感染することはきわめて稀であり,易感染性の基礎疾患を有する患者や高齢者とは好発する起炎菌も異なり,選択すべき抗菌剤も自ずと相違する.このような観点から,既往歴や基礎疾患の有無など患者の背景因子や感染の場としての生活環境などにより,市中感染肺炎患者は,
 1)基礎疾患のない非高齢健常者
 2)高齢者
 3)慢性下気道疾患患者(気管支拡張症,感染型慢性気管支炎,びまん性汎細気管支炎など)
 4)慢性消耗性疾患患者(糖尿病,アルコール常用,ステロイド常用,担癌状態,人工透析,うっ血性心不全,胃切除後など)
 に分類される.
 市中感染肺炎を,高齢者や易感染患者を除外して,狭義に非高齢の基礎疾患のない患者に限定する研究者もいるが,本稿では日常の外来診療上の便宜を考慮して,広義に解釈し,市中感染のため外来を受診する患者全体を対象に考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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