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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻7号

1990年07月発行

文献概要

カラーグラフ 冠動脈造影所見と組織像の対比・17

冠動脈バイパス術(CABG)—大伏在静脈使用例

著者: 堀江俊伸1

所属機関: 1東京女子医科大学・循環器内科

ページ範囲:P.1228 - P.1230

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●冠動脈バイパス術
 わが国では1970年,瀬在ら1)が自己大腿動脈をグラフトに用い,同年東京女子医大で内胸動脈を用いた冠動脈バイパスに成功したのが最初である.それ以後,採取が簡単なことから,主として大伏在静脈がグラフトとして使用されてきた.しかし,欧米の報告においても遠隔期の開存率は必ずしも良いとはいえず,近年,より開存率が高いといわれる内胸動脈を使用する頻度が増加してきた.内胸動脈は左右1本ずつしかないため,多枝病変に対しては胃大網動脈も使用されるようになってきた.
 欧米に比較すると本邦における冠動脈バイパス手術例は少なく,日本人における手術後にみられるグラフトの形態学的変化についての検索は必ずしも十分とはいえない.当院におけるグラフト手術の歴史も20年になり,再手術や剖検例によリグラフトを摘出し,手術後の形態学的変化を検索し得たので,これらを呈示してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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