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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻8号

1990年08月発行

文献概要

今月の主題 内科医のための小児診療のコツ 小児診療のコツ

病歴のとり方

著者: 加藤裕久1

所属機関: 1久留米大学医学部・小児科

ページ範囲:P.1280 - P.1282

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●問診は医師と患者の最初の出会い—暖かい人間的な場をつくる
 病歴を含めた問診は医師と患者が出会って,まず最初に行われるものである.問診は診断や患者の問題点の分析のための情報集めと同時に,もうひとつの重要な役割をもっている.それはこの場が医師と患者,家族との出会いの場であるからである.それは人と人との出会いであり,人間的なものでなければならない.暖かい,思いやりのある出会いの場を作ることは医師と患者の良いコミュニケーションを作るうえで重要なことである.
 患者は身体的,心理的な苦しみ,不安,悩みを持って病院を訪れる.初めて病院を訪れる時はとくにそうである.さらに先生はやさしい良い先生だろうか,痛い検査や注射をされないだろうかなどの心配もそれに加わる.ある意味では正常の心理状態ではないともいえる.そのために医師と患者の出会いは普通の人の出会いより,より暖かく,思いやりに包まれたものでなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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