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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻1号

1991年01月発行

文献概要

今月の主題 不整脈診療プラクティス 治療についてのセミナー

抗不整脈薬としてのβ遮断薬,Ca拮抗薬

著者: 内藤政人12

所属機関: 1国立東京第二病院・循環器科・生理科 2慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.89 - P.91

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ポイント
1)β遮断薬,Ca拮抗薬はともに不整脈以外にも種々の病態,疾患に使用される薬剤である.
2)β遮断薬は,交感神経緊張に伴う上室性・心室性不整脈のいずれにも有効であるが,僧帽弁逸脱症候群,肥大型心筋症,QT延長症候群に伴う不整脈にも適応がある.
3)Ca拮抗薬は3種類に大別されるが,そのうち抗不整脈作用を有するのはVera-pamilとDiltiazemである.
4)Ca拮抗薬は,発作性上室性頻拍症の発作停止のための第1選択薬になりつつある.
5)Ca拮抗薬は,心房細動の心室応答数の調節にも使用可能であり,従来のジギタリス剤に比べ,静注により比較的急速に心拍数を低下させることができ,また経口投与下では運動時の心拍数の増加の程度が少ないという利点を有する.
6)Ca拮抗薬は,心室性不整脈に対してはほとんど無効であるが,例外的に左軸偏位を伴う右脚ブロック型の特発性心室頻拍に対してVerapamilが著効を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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