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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻10号

1991年10月発行

今月の主題 臓器感染症と抗生物質の選択

感染症と抗生剤の選択

オフィスプラクティスにみる感染症と抗生剤

著者: 吉原幸治郎1 福井次矢1

所属機関: 1佐賀医科大学総合診療部

ページ範囲:P.1666 - P.1670

文献概要

ポイント
1)咽頭炎,扁桃腺炎の起炎菌としてS.Pyogenesisが最も重要であり,アンピシリンが第1選択剤である.
2)急性気管支炎は一般にウイルス感染であり,二次感染の起炎菌は明確ではない.
3)慢性気道感染ではB.catarrhalisやH.influenzaeなどのβ-lactamase産生菌が多く,新キノロン剤が有効である.
4)単純性膀胱炎の起炎菌はほとんどがE.coliであり,ST合剤やセフェム剤およびキノロン剤を使用する.
5)複雑性膀胱炎ではEcoliの分離頻度は減少し,P.aeruginosaなどのβ-lacta-mase産生菌が増加している.
6)尿道炎の第1選択剤として,淋疾および非淋菌性尿道炎の両方に効果のある新キノロン剤が注目されている.
7)細菌性腸炎の治療の中心は,水分の補給などの維持療法である.
8)Salmonella腸炎にはクロラムフェニコールやホスホマイシンが病初期には有効である.
9)Campylobacter wa炎にはエリスロマイシン1日1gを10日間投与する.
10)病原性大腸菌腸炎やYersinia腸炎には新キノロン剤の5日間投与が推奨されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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