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今月の主題 臓器感染症と抗生物質の選択 中枢神経系感染症
space occupying lesionと発熱
著者: 長沢浩平1
所属機関: 1九州大学医学部・第1内科
ページ範囲:P.1748 - P.1750
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1)中枢神経系の感染症でSOLの形をとるのは大部分が脳膿瘍である.
2)その起炎菌は,外傷や術後に続発する場合S.aureusが多い以外は,耳鼻科領域や心肺病巣から転移の場合,嫌気性菌や弱毒のStreptococcus属が多いのが特徴で,化膿性髄膜炎とは異なる.
3)脳膿瘍は頭蓋内SOLとして,頭痛や局所神経症状で発症することが多く,感染炎症症状である発熱の頻度は比較的低く(50%以下),無熱であることをもって脳膿瘍の診断を否定することはできない.
4)脳膿瘍はその特徴的なCT像により脳腫瘍と鑑別される.
1)中枢神経系の感染症でSOLの形をとるのは大部分が脳膿瘍である.
2)その起炎菌は,外傷や術後に続発する場合S.aureusが多い以外は,耳鼻科領域や心肺病巣から転移の場合,嫌気性菌や弱毒のStreptococcus属が多いのが特徴で,化膿性髄膜炎とは異なる.
3)脳膿瘍は頭蓋内SOLとして,頭痛や局所神経症状で発症することが多く,感染炎症症状である発熱の頻度は比較的低く(50%以下),無熱であることをもって脳膿瘍の診断を否定することはできない.
4)脳膿瘍はその特徴的なCT像により脳腫瘍と鑑別される.
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