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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻11号

1991年10月発行

文献概要

増刊号 わかりやすいエコー法の臨床 心エコー法 疾患と心エコー図異常

心機能—右心機能

著者: 白石裕比湖1 柳沢正義1

所属機関: 1自治医科大学・小児科

ページ範囲:P.260 - P.266

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 右室は全身から還流した体静脈血を肺へ送り出す働きをしている.肺動脈圧が正常な場合,右室の機能はポンプというより,むしろ導管に近い1).これは,右室を用いずに体静脈血を肺へ導くFontan手術後患者の血行動態が比較的良好に保たれていることからも証明される.
 右心機能に影響を与える因子として,①右室前負荷(心房中隔欠損や三尖弁閉鎖不全など),②右室後負荷(原発性あるいは二次性肺高血圧,肺塞栓,肺動脈狭窄など),③右室心筋収縮能(・拡張能),(右室心筋梗塞や右室心筋症など),④心拍数(極端な頻脈や徐脈など),が挙げられる.左心不全の状態も,1)左房圧の上昇に伴いbackward effectで肺高血圧となるため,2)左室の拡大に伴い心室中隔が右室側へ膨隆して右室の充満が阻害されるため,右心機能に影響を与える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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