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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻11号

1991年10月発行

文献概要

増刊号 わかりやすいエコー法の臨床 その他の領域のエコー法

乳腺疾患—良性

著者: 辻本文雄1

所属機関: 1富士市立中央病院・放射線科

ページ範囲:P.470 - P.475

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●超音波検査の役割
 表在性臓器である乳腺でまず第1に行われる診断法は,問診とこれに続く視・触診である(表1).例えば,問診で月経の1週間ほど前に乳房痛があり,月経とともに痛みが消失するという病歴をとるだけで乳腺症の診断がほぼついてしまう.また,家族歴に乳癌があり,授乳歴のない高齢独身で,高蛋白高脂肪食を摂る女性に乳癌の発生頻度が高いことも知っておく必要がある.視・触診も重要であり,習熟した検者が行えば,癌かそうでないものという分け方での診断の正診率は70〜80%程度にはなりうる.
 超音波検査は乳腺疾患の正診率をさらに90%以上に高めるためにX線乳房撮影とともに施行される(表2).組織診断も多くの場合可能である.応用として,超音波ガイド下での穿刺生検,あるいはインジゴカルミンなどの染色液の乳管あるいは腫瘤内注入後摘出生検などがある1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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