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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻13号

1991年12月発行

文献概要

今月の主題 高血圧治療の実際と新たな展開 薬物療法

β遮断薬の使い方のこつ

著者: 築山久一郎1 大塚啓子1

所属機関: 1神奈川県立がんセンター・循環器科

ページ範囲:P.2086 - P.2088

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 降圧薬療法は高血圧性心血管系疾患の発症予防と進展阻止を目的とするが,降圧薬別の予後の差異は必ずしも明確でない.しかし,β遮断薬に関しては軽中等症高血圧でmetoprololを用いると致死的ならびに非致死的な冠動脈疾患発症が利尿薬に比し低率で(MAPHY研究,1988,1991),欧米諸国では一次薬として選択される頻度は高く,西独では医師の92%が45歳白人男性ではβ遮断薬を一次薬とする調査報告があり1),評価は高い.
 β遮断薬は最近,降圧効果持続性や血管拡張作用など薬理作用上の特徴をもつβ遮断薬が開発され,適応範囲は拡大している.QOLへのβ遮断薬の悪影響が報告されているが,薬剤間で差異があり,atenololはACE阻害薬とはQOLの面で差がないとされる.したがって,代表的な2〜3のβ遮断薬の薬理作用を理解して降圧薬として使用することは重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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