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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻13号

1991年12月発行

文献概要

Q&A

睡眠時無呼吸症候群とは何ですか.

著者: 片山茂裕1

所属機関: 1埼玉医科大学・第4内科

ページ範囲:P.2092 - P.2092

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A 睡眠中に1時間に5回以上の,あるいは一晩に30回以上の無呼吸あるいは呼吸低下を引き起こすものを,睡眠時無呼吸症候群(OSA:obstructivesleep apnea)と総称する.成人の1〜3%にみられ,男性に多い.いびきのみならず,日中にも傾眠傾向や記銘力の低下をきたす.無呼吸発作時には血圧は一過性に低下し,ついで上昇する.覚醒後さらに上昇し,平均48/32mmHgの血圧の上昇をみる.この原因として,低酸素血症が大動脈や頸動脈球に存在するchemoreceptorを刺激し,脳幹部を介して交感神経を刺激するためと理解されている.
 OSAは日中も高血圧を示すことが多く,本態性高血圧症患者の18〜35%にOSAがみられると報告されている.また,肥満者に多い.左室肥大をきたしたり,冠動脈硬化症の危険因子を合わせ持つために,突然死を含め心血管死が高率である.治療としてはまず体重を減少させる.アルコールやある種の降圧薬(利尿薬・β遮断薬・αメチルドーパ)がOSAを悪化させていることもあり,注意すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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