文献詳細
呼吸器疾患診療メモ
文献概要
全人口の約2〜3%にみられる気管支喘息は,1疾患単位というより,その成因も病態も個々に異なるheterogenousな間欠的喘鳴発作性呼吸困難に特徴づけられる,いわば症候群である.ただし,気道過敏性亢進による平滑筋の攣縮その他による気道閉塞とその可逆性の存在が,本症候群の重要な定義上の要素であり,したがって,その治療の主眼は気道過敏性の軽減と可逆性の増大に向けられるのがかつては一般的であった.
Reed1)のいわゆる“Chronic desquamativeeosinophilic bronchitis”(慢性剥落性好酸球性気管支炎)という気管支喘息の病因論の出現以来,今日では,気管支喘息を機能的疾患という捉え方から“炎症”としての器質的疾患という捉え方へと大きく変わりつつあり,それに伴って気管支喘息の治療法や診断法にもかなりの地殼変動が起きつつあることは注目に値する.
Reed1)のいわゆる“Chronic desquamativeeosinophilic bronchitis”(慢性剥落性好酸球性気管支炎)という気管支喘息の病因論の出現以来,今日では,気管支喘息を機能的疾患という捉え方から“炎症”としての器質的疾患という捉え方へと大きく変わりつつあり,それに伴って気管支喘息の治療法や診断法にもかなりの地殼変動が起きつつあることは注目に値する.
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