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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻4号

1991年04月発行

文献概要

Q&A

Q2 妊娠時の嘔気・嘔吐の治療でとくに注意しなければならないことはありますか?

著者: 相澤信行1

所属機関: 1湘南鎌倉病院・内科

ページ範囲:P.580 - P.580

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A 嘔気・嘔吐の症状は,肝炎,腎不全,胃炎や胃癌または妊娠に偶然合併したほかの疾患のことがあり,まずこれらを,病歴,身体所見,必要に応じて血液検査,腹部超音波検査で否定しておくことが必要です.
 妊娠時の薬剤使用にあたっては,常に催奇形性があるかどうかを第1に考えます.薬剤である以上,催奇形性が絶対にないとは言い切れません.したがって,妊娠時とくに妊娠初期の妊娠悪阻では妊婦さんの90%以上にくる症状であり,胎児が育っている証拠であり,胎児のことを考えると,できるだけ薬剤は使用しないほうがよいということを十分説明することが大切です.嘔気・嘔吐の治療に,どうしても薬剤を使用しなければならないときにはメトクロプラミド(プリンペラン®経口30mg,分3)を使用します.ドンペリドン(ナウゼリン®は使用してはいけません.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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