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文献概要
今月の主題 消化器薬の使い方—その効果と限界 消化管運動機能障害
過敏性腸症候群における薬の使い方
著者: 佐々木大輔1
所属機関: 1弘前大学医学部・第1内科
ページ範囲:P.593 - P.594
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1)過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syn-drome;IBS)は,症状の軽微な患者からコントロールの困難なものまで,臨床像に幅がある.薬物治療にあたっては,患者の重症度に応じた薬剤の選択が必要である.
2)IBSの薬物治療にはいくつかのアプローチがある.下剤や止潟剤による便通異常の治療,消化管の運動異常を改善する目的の身体面の治療,向精神薬による不安あるいは抑うつなどの精神症状の治療,自律神経調整剤による全身的自律神経調整を目的とした治療などである.
3)ある種の向精神薬には消化管の運動に対する作用もあり,薬剤のもつ作用とIBSの患者の消化管運動の病態の両者を考慮にいれて用いるべきである.
1)過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syn-drome;IBS)は,症状の軽微な患者からコントロールの困難なものまで,臨床像に幅がある.薬物治療にあたっては,患者の重症度に応じた薬剤の選択が必要である.
2)IBSの薬物治療にはいくつかのアプローチがある.下剤や止潟剤による便通異常の治療,消化管の運動異常を改善する目的の身体面の治療,向精神薬による不安あるいは抑うつなどの精神症状の治療,自律神経調整剤による全身的自律神経調整を目的とした治療などである.
3)ある種の向精神薬には消化管の運動に対する作用もあり,薬剤のもつ作用とIBSの患者の消化管運動の病態の両者を考慮にいれて用いるべきである.
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