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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻4号

1991年04月発行

文献概要

Q&A

Q7 何種類かあるH2ブロッカーの状況に応じた使い分けは必要ですか?

著者: 谷礼夫1

所属機関: 1東海大学・内科6

ページ範囲:P.603 - P.603

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A わが国では現在5種類のH2プロッカーが市販されており,単位重量あたりの酸分泌抑制力はそれぞれ異なります,しかしいずれも臨床薬理学的に副作用の心配なく十分な酸分泌抑制効果をもたらす量から1日の投与量が決定されていますので,治療効果はほぼ同じです.したがって,治療効果という点からは使い分けの必要はありません.すべての種類についていえることですが,慢性腎不全や慢性肝障害などの重篤な合併症のある症例や高齢者では代謝が遅く副作用が出やすいので,投与量を少なくするなどの注意が必要です.cimetidine(タガメット®)は肝臓の薬物代謝系酵素との関係からpropranolol,diazepam,warfarin,theophyllineなどの効果を増強する可能性のあることが知られており,これらの薬物との併用の際には注意が必要です.“H2プロッカー抵抗性潰瘍”で,H2プロッカーの種類を変えるとよいという報告もありますが,定見は得られていません.試みてみるのもよいでしょう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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