icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina28巻4号

1991年04月発行

文献概要

今月の主題 消化器薬の使い方—その効果と限界 腸疾患

感染性腸炎の治療

著者: 森下鉄夫12 森木隆典23 森谷晋23 澤口健太郎23 土屋雅春4

所属機関: 1静岡赤十字病院・第1内科 2静岡赤十字病院・消化器科 3静岡赤十字病院・内科 4慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.650 - P.653

文献購入ページに移動
ポイント
1)感染性腸炎は,いわゆる経口伝染病と食中毒を含む.近年,経口伝染病菌と食中毒菌との中間ともいえる新しい菌の存在がわかってきた.
2)感染性腸炎の治療の基本は,脱水を是正する補液である.経口補液が第1選択であり,重症であれば,経静脈輸液を行う.
3)下痢に伴う症状や不快感が強い場合に,止痢剤を投与する.軽症より,収歛剤や吸着剤や乳酸菌製剤,臭化メペンゾレート,塩酸ロペラミド,燐酸コデインの順に投与を考慮する.
4)抗生物質は症状や病悩期間を軽減・短縮するために投与されるが,絶対的必要,相対的必要,不要と考えられる各腸炎があり,適応を考慮すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?