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Q15 ウイルス肝炎に対する薬物療法の基本的な考え方のこの10年程の変化を教えてください
著者: 渡辺明治1 土田敏博1
所属機関: 1富山医科薬科大学・第3内科
ページ範囲:P.660 - P.660
文献購入ページに移動A この10年の間に,A型,B型およびC型肝炎ウイルスによる肝炎の病態の解明が進み,日常診療面でも各種ウイルスマーカーの検索が容易になった.それに伴い,肝炎の治療効果の判定がウイルスマーカーの変化によって行われるようになり,ウイルスの排除を目標とした治療法が肝炎治療の主体となってきた.したがって,現在では,慢性肝炎に対してIFNやAra-Aなど抗ウイルス剤による治療やステロイド離脱療法などの免疫調節療法が一般的に行われている.しかし,抗ウイルス剤の効果は必ずしも十分ではなく,投与法の改善や他の薬剤との併用が試みられている.一方,この間,一般薬物(肝臓作用薬)も二重盲検試験による薬効解析がなされ,慢性肝炎の薬物治療の1つとして位置づけられてきた.今後,個々の症例の肝病態,経過,日常生活(QOL)や背景因子に応じたこれら薬剤の選択がより重要になってくるものと思われる.
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