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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻6号

1991年06月発行

文献概要

今月の主題 輸液療法の実際 各種病態における輸液療法の実際—私の処方

高K血症の是正

著者: 塚本雄介1

所属機関: 1北里大学医学部・内科

ページ範囲:P.1025 - P.1027

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●高K血症治療の原則
 Kは細胞内に圧倒的に多く(130〜180mEq/l),細胞外に少ないため(3.5〜4.8mEq/l),血清K値が必ずしも体内蓄積量を反映しない.このことから血清K値を補正する場合その補正量の正確な予測は不可能である.また,細胞内外のK濃度異常は膜電位を変化させ,心電図に変化をきたす.このため高K血症でも,低K血症でも心電図の変化がその重症度を判定する決め手となる.高K血症の症状としては,しびれ感,痙攣などが挙げられるが,こうした症状よりも致命的な心室細動のほうが先行する場合が多い.したがって,心電図をモニターすることが必須である.一般に,血清K値が6.0mEq/l以上になると治療を考えるが,その値にかかわらずT波増高に加え他の心電図変化(図1)がある場合は緊急治療が必要である.まず緊急性の有無を判断した後原因の鑑別とその治療に移る.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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