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文献詳細

雑誌文献

medicina28巻9号

1991年09月発行

文献概要

今月の主題 大腸疾患診療の新時代 内科医のための大腸疾患診断実践講座

大腸癌と腫瘍マーカー—診療にどう用いるか

著者: 大倉久直1 菅野康吉1

所属機関: 1国立がんセンター病院・臨床検査部がん反応検査室

ページ範囲:P.1520 - P.1521

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 大腸癌にはCEAを筆頭に,CA19-9,SLX,NCC-ST-439などのマーカーが知られている.これらの腫瘍マーカーは,早期癌では普通は陰性であり,進行癌でも病期IIとIIIの場合は陰性のほうが多いため,初診者に診断の目的で用いる意義は低い.しかし,血清腫瘍マーカーが陽性値の時には進行癌である確率が高く,予後不良の指標になる.また,術後のフォローアップでは,肝,肺,骨などの遠隔転移時に,自覚症状や画像検査で異常が発見されるより1〜6カ月も早く上昇するので,再発の早期発見に役立つ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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