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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻1号

1992年01月発行

文献概要

今月の主題 循環器薬の使い方 '92 高血圧

高血圧治療薬の長期投与と予後

著者: 斉藤郁夫1

所属機関: 1慶應義塾大学保健管理センター

ページ範囲:P.138 - P.140

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ポイント
1)高血圧は動脈硬化の重要な危険因子である.
2)本態性高血圧による心血管系合併症を薬物治療で予防できるかについて,pro-spective randomized trial(前向き無作為対照試験)により欧米を中心に研究されてきており,脳卒中の一次予防については明らかにされている.心筋梗塞の予防については利尿薬を第1選択薬としたこれまでの段階的治療の有効性は疑わしく,β遮断薬であるメトプロロール(セロケン®,ロプレッサー®)の有効性が報告されている.
3)現在臨床でしばしば使われているCa拮抗薬,ACE阻害薬の本態性高血圧の予後に対する有用性については,まだ知られていない.
4)また,日本人と欧米人では高血圧による心血管系合併症の起こり方が違うので,日本人を対象とした降圧薬の前向き無作為対照試験が期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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