medicina29巻10号

1992年10月発行

今月の主題 心電図の読み方から不整脈診療へ

不整脈治療の基本

上室性頻拍の治療

著者： 内藤政人¹ 石川士郎¹

所属機関： ¹国立東京第二病院・循環器科

ページ範囲：P.1892 - P.1895

文献概要

ポイント
1）発作性上室性頻拍の治療は，発作の停止および再発作の予防とにわかれる．
2）発作停止の治療の原則は，臨床所見および頻拍の心電図診断により，その頻拍にどのくらいの時間耐えうるかを判断し，治療の緊急度の判定を行う．
3）初めての発作時には，患者は不安に陥っている場合が多いので，決して心停止などには至らないことを告げて，安心させることが大切である．
4）一般に自・他覚所見が軽ければ，薬物療法，重篤であれば，直流除細動を行う．5）発作停止後は再発作予防のための治療の要否を決定し，治療を行う場合はその治療様式を選択する．