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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻11号

1992年10月発行

文献概要

増刊号 図解 診療基本手技 第2集 基本的な臨床検査と画像診断法

電解質検査

著者: 花井順一1 内田俊也2

所属機関: 1東京大学医学部・第1内科 2公立昭和病院・腎臓内科

ページ範囲:P.101 - P.109

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●総論
 生体内の細胞は,体液という内部環境の中で細胞機能を営んでいる.体液は適切な水分量と適切な種々の電解質濃度を含み,飲食という経口摂取による大きな変動にもかかわらず,それら体液の状態は常に一定の範囲内に保たれている.これをホメオスターシス(恒常性)という.たとえば脱水により細胞外液が減少すると,血漿浸透圧が上昇し,抗利尿ホルモンが分泌されて,腎での水再吸収を高めて水分量の喪失を防ぐなどの例で理解しやすい.このように体液のホメオスターシスは異常が生じたことを感知するセンサーが生体に存在し,そのシグナルが腎に伝達され,腎ではそのシグナルに適切に反応して異常を補正するメカニズムが働くことで維持されている.このような微妙な調節機能はおもに尿細管でなされるめ,電解質異常は尿細管での調節異常であることが多い.
 本稿では電解質の読み方における基本的な事項について記載する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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