文献詳細
増刊号 図解 診療基本手技 第2集
診療手技 穿刺および生検法
文献概要
腹腔穿刺法は1906年にSalomonらによって臨床応用され,初期は腹膜炎の鑑別診断に用いられた.1940年代からは4分画穿刺法(four quad-rant paracentesis)が行われるようになり,腹部外傷による腹腔内出血の診断に用いられるようになった.1960年代に入って,腹腔内出血の診断には正診率がより高い腹腔洗浄が普及し,腹腔穿刺単独よりも腹腔洗浄と合わせて行われるようになってきた.しかし,最近では腹部超音波検査法の普及により,腹腔穿刺の臨床的利用価値はかなり低下してきていることは否めない.
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