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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻12号

1992年11月発行

文献概要

今月の主題 臨床医のためのわかりやすい免疫学 免疫反応の調節と制御

補体の活性化とそのコントロール

著者: 稲井眞弥12

所属機関: 1大阪医科大学病態検査学 2㈲新医療企画

ページ範囲:P.2024 - P.2026

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ポイント
 補体系は活性化されて,貧食作用の亢進,殺菌,溶菌反応など免疫反応や炎症に関連する生物活性を表す反応系で,補体系の反応は次のようにコントロールされている.
 1)血清中にはCI INH,C4b結合蛋白,H因子,I因子およびP因子が存在し,補体系の反応が制御されている.これら蛋白によってC1の活性化,C3転換酵素(C4b2a,C3bBb)の形成や解離失活,C4bやC3bの分解が制御されている.
 2)赤血球などの細胞膜上にはCR1,DAF,MCPおよびCD59などの制御蛋白が存在する.これら蛋白の作用によって,細胞上のC3の分解が進み,またC3転換酵素の解離失活が促進され,さらに膜上でのC5b-9複合体の形成が阻止される.この結果,細胞は自己の補体による傷害から守られ,また自己と非自己が識別され,異物は速やかに排除される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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