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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻12号

1992年11月発行

今月の主題 臨床医のためのわかりやすい免疫学

免疫疾患の臨床

原発性胆汁性肝硬変

著者: 堺隆弘1

所属機関: 1佐賀医科大学・内科

ページ範囲:P.2062 - P.2066

文献概要

ポイント
1)原発性胆汁性肝硬変(primary biliarycirrhosis:PBC)は自己免疫性胆管炎と考えられる疾患である.
2)中年女性に好発し,アルカリフォスファターゼ(ALP)を主とする胆道系酵素の著明な上昇,高コレステロール血症,皮膚掻痒に始まり,IgMの上昇,抗ミトコンドリア抗体(anti-mitochondrial anti-body:AMA)陽性によって診断される.最近ではAMAに対応するミトコンドリア抗原が解明され,pyruvate dehydrogenase complex(PDH),あるいはbranched chain 2-oxo-acid dehydrogenase complex(BCODH)などを用いてより特異的な診断がなされつつある.
3)胆汁うっ滞が進行して肝硬変が悪化すれば予後不良であり,肝移植以外に治療法はないが,初期にはウルソデオキシコール酸(UDCA)による治療によりある程度の効果が期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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