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カラーグラフ 電子内視鏡による大腸疾患の診断・2
クローン病(1)
著者: 樋渡信夫1
所属機関: 1東北大学医学部・第3内科
ページ範囲:P.321 - P.324
文献購入ページに移動●クローン病の診断
クローン病はいまだ原因不明であり,潰瘍性大腸炎とともに,炎症性腸疾患と総称されている.
その診断は,臨床および病理所見の特徴(積極診断)と,類縁疾患の除外(除外診断)とにより,総合的に行うのが原則である(図1).内視鏡診断はその一部をなすものであるが,典型例ではそれほど困難ではない1).しかし,発症初期や栄養療法後では典型像が揃わなかったり,非典型像を示したりして,診断に難渋することがある.また長期経過例では肛門部病変や狭窄のために,病変全体を観察することは不可能となり,内視鏡診断には限界がある.
クローン病はいまだ原因不明であり,潰瘍性大腸炎とともに,炎症性腸疾患と総称されている.
その診断は,臨床および病理所見の特徴(積極診断)と,類縁疾患の除外(除外診断)とにより,総合的に行うのが原則である(図1).内視鏡診断はその一部をなすものであるが,典型例ではそれほど困難ではない1).しかし,発症初期や栄養療法後では典型像が揃わなかったり,非典型像を示したりして,診断に難渋することがある.また長期経過例では肛門部病変や狭窄のために,病変全体を観察することは不可能となり,内視鏡診断には限界がある.
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