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雑誌目次

雑誌文献

medicina29巻4号

1992年04月発行

雑誌目次

今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順

editorial:Common Diseases—リアルタイムの診断・治療手順

著者: 尾形悦郎

ページ範囲:P.538 - P.539

●医療は4次元の行為
 患者が抱える多くの問題(problem)に対応する際には,意識的にそれぞれの問題をまず提示し,次にその問題ごとにSOAPを示しつつ医療にあたるのが基本であることはいうまでもない.寸暇を惜しんでもこの線に沿ったmedical recordを作るべきである.
 しかし実際の医療の現場では,1つの問題が,それのみで一人歩きをするのではなく,多くの問題が同時多発的に出没・変化する.私達はこれら多くの問題を抱えもつ患者を一個の人間として,全体的に,しかも時間との関連で対応する必要に迫られる.したがって,ある時点では問題自体も互いに錯綜するし,それぞれの問題についてたてた診断planや治療planも錯綜する.現場の臨床医は,これら複数の問題とそれに対するSOAPを瞬間瞬間において常に統合的に把握することを要求される.実際に医療行為に移る場合には,とりあえずは一度には1つのことしかできないことがしばしばである.

循環器疾患

不整脈

著者: 杉薫

ページ範囲:P.540 - P.543

●初診時にまず何をすべきか?
 不整脈の診断は心電図によりなされるので,心電図診断を確実にすることが重要である.しかし,発作的に生じる不整脈や恒常的に認められない不整脈では初診時に診断をつけることが困難であり,症状に対処しながら診療をすすめることになる.
 不整脈は慢性心房細動のように恒常的にみられるものもあるが,発作的に出現するものが多く,むしろそのほうが症状を伴うことが多い.したがって,注意深い病歴のとりかたが不整脈患者か否かの区別をする要となる.動悸,胸部圧迫感,胸痛,脈が抜ける,眩暈,時々意識がなくなるなどの症状を訴えることが多く,発作性不整脈では突然始まり,しばらく持続したのち突然消失することが多い.鑑別する疾患としては狭心症,心筋梗塞,高血圧症,解離性大動脈瘤,心膜炎,胸膜炎,呼吸器疾患,耳鼻科あるいは眼科的疾患,てんかんなどがある.

狭心症

著者: 相澤忠範

ページ範囲:P.544 - P.547

 狭心症は心筋の代謝に必要な十分量の血液が供給されず,心筋が一過性に虚血に陥るために生じる胸部症状を主徴とする臨床症候群である.心筋の酸素需要量と供給量は,種々の因子により規定される(図)1).この酸素需給に不均衡が生ずると,狭心症発作が発現することになる.
 一過性心筋虚血の発現機序として,①冠スパスムなどによる冠血流の一時的な減少または途絶(一次性心筋虚血),②冠動脈の器質的狭窄のため,労作などによる心筋酸素需要の増大に酸素供給が対応できない(二次性心筋虚血),および③前記2者の合併したもの,があげられる.

急性心筋梗塞

著者: 光藤和明

ページ範囲:P.549 - P.553

●どのような症状で急性心筋梗塞を疑うか
 診断の糸口
1)胸痛,胸部絞扼感あるいは圧迫感などと表現される胸部症状が30分以上持続しているとき
2)他に原因のない左腕・左肩・あご,あるいは背部の「痛み」が30分以上持続しているとき

心不全

著者: 片桐有一 ,   永田正毅

ページ範囲:P.554 - P.556

●初診時にまず何をすべきか?
 まず心不全であるかどうか,心不全をきたし得るような原因疾患が存在するかどうか,そして心不全の重症度はどの程度であるかをただちにみきわめる必要がある.日常最もよく遭遇し,かつ緊急性を求められるのが急性左心不全であるが,こうした患者さんが救急外来を受診した場合を想定して話をすすめる.
 患者の多くは呼吸困難を主訴とし,ときには起座呼吸のまま受診することがあり,問診さえも十分に行えない状況のこともある.診察,問診と初期治療を同時に手際よくすすめていく能力が要求される.

大動脈瘤

著者: 白鳥健一

ページ範囲:P.558 - P.561

 ここでは大動脈瘤を,病態が異なる真性大動脈瘤と大動脈解離に分けて記述する.大動脈解離(aorticdissection)は,従来解離性大動脈瘤(dissecting aneu-rysm)と呼ばれているが,主病変は解離であり,瘤としての意味は少なく,大動脈解離と表現したほうが適切と考えられるようになってきている.

高血圧

著者: 栃久保修 ,   宮島栄治

ページ範囲:P.562 - P.567

 血圧測定を行い高血圧症と診断し治療する主な目的は2つある.1つは高い血圧のために生ずる各種症状の軽減である.これには高血圧そのものに伴う循環器系の症状と,二次性高血圧症に固有な症状とがある.しかし大多数を占める軽中等症の本態性高血圧症患者では,高血圧に伴う症状が出現することはむしろまれであり,高血圧症の治療の主要目的は,脳・心・腎などの標的臓器(targetorgans)あるいは大動脈瘤などの血管合併症の発症予防である.ともすれば高血圧症の治療においては降圧が主目的と考えられがちであるが,むしろ血管合併症の予防を目標に診断と治療の計画を立てなければならない.
 ここでは主に,外来患者で多い本態性高血圧症を中心に,かつて本誌で紹介した外来高血圧症の診断と治療のフローチャート1)を基に外来高血圧症の診断と治療の手順を述べてみたい(図1).

低血圧

著者: 村松準 ,   小林明芳

ページ範囲:P.568 - P.570

 低血圧の分類およびその原因疾患(要因)を表1に示す.低血圧の診断にあたり,これらを考慮する必要がある.

心臓神経症

著者: 垣花昌明

ページ範囲:P.572 - P.573

●初診時における病歴の要点
 冠動脈造影所見が正常とされた症例の生命予後は良好であるにもかかわらず,50〜70%は相変わらず胸痛に悩み,心臓病ではないかと心配し,日常生活を制限しているといわれる.初診時の病歴聴取に際して,“某院で冠動脈造影所見は正常,冠動脈疾患ではないといわれたが,相変わらず胸が痛くなることがある”などと訴える患者があれば,心臓神経症(cardiac neurosis)が存在する可能性を考慮する必要がある.また,他院ではなく自らの施設で冠動脈造影所見をはじめ,あらゆる面から“心臓病は存在しない”と判定しているにもかかわらず,“胸が痛くなることがある”と訴え続ける患者があれば,心臓神経症の存在を考慮する.
 病歴の聴取にあたっては,過去に以下のような診断名を付されたことがあるか否かを調べることが大切である.atypical chest pain, non-cardiacchest pain, microvascular coronary artery disease,過呼吸症候群,食道スパズム,Da Costa's syndromeなどである.

呼吸器疾患

いわゆる「かぜ症候群」

著者: 田中雅子 ,   市川洋一郎

ページ範囲:P.574 - P.576

 かぜ症候群は,おもに上気道(ときに下気道まで及ぶ)の急性カタル性炎症の総称である.その病原として最も多いものは各種のウイルスであるが,他にマイコプラズマ,クラミジアなども病原となりうる.かぜ症候群にはいろいろな病型があり,病原の種類によって少しずつ異なったそれぞれの病型を示す(図).症状の程度も,普通感冒のように軽微なものから,インフルエンザのように比較的激しい全身症状を伴うものまであり,かぜ症候群の臨床像は多彩である.
 かぜは,一般に軽く経過し自然治癒傾向が強い予後良好な疾患であるため,臨床の場において軽視されがちである.しかし,「かぜは万病のもと」という言葉に象徴されるごとく,細菌の二次感染を合併し重篤化することもありうる.また,かぜ以外の疾患で,かぜと同様の症状のみを訴えることもあり,これらとの鑑別を正確に行うという点においても,かぜ症候群についての理解を深めることは,臨床家にとって大切なことであろう.

気管支炎

著者: 櫻井滋

ページ範囲:P.578 - P.581

 気管支炎は,急性気道症状とくに咳嗽があるとき最初に疑われる病態である.しかし,他疾患でも咳嗽を伴うことがあるため,診断は主に除外による.ここではウイルス感染が強く関与する急性気管支炎を中心に,鑑別診断および治療方針について述べることにする.

肺炎

著者: 宮城征四郎

ページ範囲:P.582 - P.585

 肺炎は下気道感染症候群であって,起炎菌が同定されてはじめて1疾患としての取り扱いが可能となる.その病態はきわめて複雑・多岐にわたり,臨床的には起炎菌,宿主因子,誘因,臨床症状および経過,予後などがことごとく異なる.したがって,肺炎を取り扱う場合には,宿主が感染を受ける環境(とくに院外か院内か),急性または慢性の発症,全身的・局所的基礎疾患の有無,肺の感染防御機構の破綻に関する情報,全身管理の方法や合併症の検索,起炎菌の同定と有効薬剤の選択などの配慮なしには的確な治療上のアプローチは不可能である.
 しかし,これらの事柄がすべて明らかになるには多少の時間が必要であり,リアルタイムの治療や管理には間に合わないことが多い.ここでは,肺炎患者を診察した瞬間から開始されるべき緊急項目を中心に,肺炎の取り扱い方を述べる.

気管支喘息

著者: 江頭洋祐

ページ範囲:P.586 - P.589

 気管支喘息においてリアルタイムの診断と治療が問題になるのは,やはり発作で来院した場合や実地医家にとっては往診先で発作中の患者に遭遇する場合などである.そこで本稿では,とくに急性発作への対応を中心に述べる.

肺結核

著者: 長坂行雄

ページ範囲:P.590 - P.591

 肺結核は現在でも最も重要な呼吸器疾患の1つである.また臨床像も胸部X線像も多様である.胸部X線に陰影があれば,どんな陰影でも(ときには気管支結核のように陰影はない場合まで)結核を忘れてはならない.
 結核の確定診断は結核菌の検出による.しかし結核を疑うことが遅れたために,あるいは結核菌の検出の遅れのために診断,治療が遅れることも多い.確定診断と治療開始に必要な条件とは大きく異なる.

呼吸不全

著者: 寺沢秀一

ページ範囲:P.592 - P.594

 正確な呼吸不全の診断は動脈血ガス分析(PaO2<60torr and/or PaCO2>50torr)に頼らざるを得ないが,実際の診療現場ではわれわれは表のような既往歴,今回の病歴,理学的所見から,到着直後に呼吸不全を疑うことから出発しなくてはならない.

肺塞栓症

著者: 中島明雄 ,   池田賢次

ページ範囲:P.596 - P.597

 静脈内血栓,脂肪,空気,造影剤,腫瘍細胞などにより肺動脈が閉塞され,肺血流障害をきたす疾患を肺動脈塞栓症という.大部分の肺塞栓症は骨盤腔や下肢の深部静脈の血栓性静脈炎から遊離した血栓が肺動脈を塞栓したものである.以前では,わが国では発生頻度の少ない疾患と考えられていたが,呼吸器疾患による突然死の大半は本症によると推定され,また約20%の剖検例で肺塞栓症が認められたとの報告もある.本症を常に念頭に置き鑑別診断を行うことが大切である.

消化器疾患

逆流性食道炎

著者: 椎名泰文 ,   原澤茂 ,   三輪剛 ,   高安博之 ,   榊原健一 ,   柴田晴通 ,   幕内博康

ページ範囲:P.598 - P.599

 逆流性食道炎は,下部食道括約部(LES)の運動機能不全(逆流防止機構),主に胃酸などの消化液の食道内逆流(粘膜攻撃因子),胃内食物停滞,腹圧上昇,胃排出能(逆流促進因子),食道粘膜防御因子などが関与し,食道粘膜に炎症や潰瘍を生ずるのが主なる病態である.臨床症状は胸やけ,胸骨後部痛,嚥下痛などで,くり返す炎症により食道狭窄をきたしている症例では嚥下困難を訴える場合もある.
 その診断には内視鏡検査が最も有用であり,鑑別診断上,最も重要な食道癌との鑑別もルゴールを用いた色素内視鏡検査により容易である.逆流性食道炎の治療は損傷した粘膜の修復,消化液逆流の予防,障害された下部食道括約部の機能改善が主なものとなり,内科的治療に難渋する症例や器質的な狭窄をきたしてしまった症例は外科的治療の対象となる.

胃炎とその類縁疾患

著者: 丸山正隆

ページ範囲:P.600 - P.604

 胃炎というと一般的には慢性胃炎を思い浮かべるであろうが,この言葉は日常臨床上かなり漫然と,しかしきわめて便利に使われていると思われる.しかしよく考えてみると,どんな症状を示す病態か,いったいどんな病態があるのか,病因は何でどのような変遷を示すのか,どのように診断しどのように治療すべきか,といった疑問に答えることはそれほど容易ではない.これは胃という臓器が,ある種の状況を除いてその状態にかかわらず食欲を満足すべく摂取された種々雑多なものの刺激をまともに受け,特別な場合を除いてその個人に感じ取られないままにきわめて種々の反応を起こし,それが摂食ごとに積み重なっているという,自己防御のほとんどない臓器であることを考えると,慢性胃炎の複雑さは容易に理解できるであろう.
 それゆえ慢性胃炎はそれを分類するだけでもいろいろな観点があって,なかなか統一されたものがない.これについて述べることは本稿の目的ではないので,代表的分類と最近筆者が考えている分類を表2(表1は急性胃炎の分類)に示すにとどめ,これを踏まえて頂きながら話をすすめていきたい.

胃・十二指腸潰瘍

著者: 白浜龍興

ページ範囲:P.606 - P.609

●初診時にまず何をすべきか?
 典型的な胃・十二指腸潰瘍の症状は,心窩部痛や嘔気,嘔吐,胸やけ,げっぷ,食欲不振,腹部膨満感などである.しかし,まったく無症状で定期健康診断やドックの際の検査で発見されるものから,吐血・下血などの消化管出血や穿孔など緊急を要する状態で発見される例まである.
 1)まず患者の自覚症状をよく聞くことである.食後に上記のような消化器症状をみる場合は胃潰瘍のことが多く,一方,空腹時に症状が出現し,食物や牛乳摂取により症状の軽減,消失を認めたり,夜間の心窩部痛で覚睡するような場合は十二指腸潰瘍のことが多い.激しい心窩部痛,嘔吐など急性腹症として扱われる患者もいる.とくに潰瘍穿孔例では疼痛は激しく,患者は激痛の出現時間,状況を非常に明確に訴えることができる.

急性胃腸炎

著者: 小俣富美雄 ,   上野文昭

ページ範囲:P.610 - P.611

 急性胃腸炎は,感冒についで頻度の高い疾患であり,ウイルスによるものが多い.

過敏性腸症候群

著者: 小山茂樹

ページ範囲:P.612 - P.613

 過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome;IBS)とは,「腸管の機能異常に基づき,運動・緊張の亢進,その他の不調和が起こり,それによって種々の腹部症状を伴う便通異常が持続するもので,その患者取り扱いにおいて,多くの場合心身医学的立場からの考慮が重要な意味をもつ症候群」(並木1))と定義されている.つまり,大腸・小腸を含めた腸管の機能異常である機能亢進が主体で,それによる便通異常(下痢,便秘,または下痢・便秘の交替)と腹痛,ガス症状,その他不定な腹部症状が,かなりの期間(2カ月以上)持続する疾患である.

腸閉塞

著者: 仲村洋 ,   大原博美 ,   北洞哲治

ページ範囲:P.616 - P.617

 近年,イレウスの治療成績が著しく向上しているのは,イレウスの病態解明,診断技術,治療法の進歩に負うところが大きい.しかしながらイレウスは,閉塞の部位,原因,併存する病態がきわめて複雑であり,初期の正確な病像の把握が治療法,予後を決定する重要なポイントであることを忘れてはならない.

虫垂炎

著者: 門田俊夫

ページ範囲:P.618 - P.619

●初診時にまず何をすべきか?
 虫垂炎の診断は,問診,理学的診察,臨床検査の順で始める.まず病歴を詳しく尋ねることが最も大切である.初発症状が心窩部痛,右下腹部痛,腹部全体の疼痛のどれか.虫垂炎の疼痛は,心窩部から始まり右下腹部に限局するが,このような典型的な発症のしかたはむしろ少ない.悪心,嘔吐を伴うか.悪心,嘔吐がある場合は疼痛が先行するはずであり,逆の場合は少ない.下痢や発熱があるか.他の医師の治療を受けたか,鎮痛剤の投与や抗生物質の治療を受けたか.最近風邪をひいていれば,mesenteric lymphadenitisを鑑別する上で重要である.
 婦人科的疾患の鑑別にも注意を要する.最終mensesの期間を尋ねるのはもちろん,必要に応じて中学生以上の女性に対しては,患者に差恥心を抱かせないよう注意しながら,性体験の有無を尋ねることも大切である.第一線で医療に携わっているベテラン医師であれば,虫垂炎と診断した中学生や高校生の患者が実は,子宮内膜炎や子宮外妊娠であったなどというエピソードの1つや2つは経験しているものである.

急性肝炎

著者: 金山正明

ページ範囲:P.620 - P.622

●初診時にまず何をすべきか?
 1)病歴聴取,身体所見観察のポイント
 健康であった者が急に食欲不振,悪心,嘔吐,全身倦怠感,黄疸,発熱,上腹部痛などの症状の出現を訴えて来院した場合に通常,急性肝炎を疑う.急性肝炎を疑った場合,まず眼球黄染など,黄疸があるかどうかを観察する.黄疸が明らかでない場合にも,褐色尿の有無を問診する.褐色尿が確認されれば,黄疸の存在が強く疑われる.急性肝炎の症状は,黄疸以外は消化器疾患に共通する非特異的なものであるので,黄疸があるかどうかを確認することが第1のポイントである.黄疸や褐色尿が確認されれば,急性肝障害,胆道疾患にほぼ絞られてくる.
 急性ウイルス肝炎と鑑別すべき疾患,および診断の要点を表1に示す.

慢性肝炎,肝硬変

著者: 柴田実

ページ範囲:P.624 - P.627

 慢性肝疾患の診療手順の実際を,初診時から診断確定,経過観察,治療に至るまで,時間の経過に沿ってリアルタイムに解説する.

胆石症,胆嚢炎

著者: 伊藤慎芳

ページ範囲:P.628 - P.630

 胆石症は日常診療で高頻度に認められる疾患であるが,その病態は無症候で経過観察のみでもよいものから,胆嚢穿孔や急性化膿性胆管炎を呈するものまでさまざまで,適切な対処が必要となる.

膵炎

著者: 杉山恵一 ,   中野哲

ページ範囲:P.631 - P.633

 膵炎は急性膵炎と慢性膵炎に大きく分類される.一般に急性膵炎と慢性膵炎の急性増悪期の臨床像は表1の臨床診断基準に示すごとく,急性の腹痛発作と膵酵素の上昇,画像診断での膵の異常が特徴である.特徴的な臨床所見に乏しい慢性膵炎の緩解期や無痛性膵炎のような例外的な膵炎もみられるが1),本稿ではcom-mon diseaseとしての膵炎という観点から,臨床症状の強い急性膵炎あるいは慢性膵炎急性増悪期に焦点をしぼり,その診断・治療をいかにすすめていくべきかを日常臨床に即した形で概説する.

神経疾患

脳出血,脳梗塞

著者: 星野晴彦

ページ範囲:P.634 - P.637

 脳血管障害のうち脳出血と脳梗塞の診断・治療は,表1に示す病態のどの病型かを正確に診断することが最も重要である.今回は,くも膜下出血を除いた急性期の脳血管障害について,実際の臨床の場でどのような手順で診断・治療していくかを述べる.

くも膜下出血

著者: 岩田隆信

ページ範囲:P.638 - P.640

 くも膜下出血自体の発生頻度は人口10万人に対して11〜28人といわれており1),脳梗塞,脳出血を合わせたいわゆる脳血管障害(脳卒中)のわずか1/10に過ぎず,common diseaseとはいえないかも知れない.しかしながら第一線を担当する医師は必ずどこかで遭遇する疾患であり,その際の診断,処理のしかたによっては患者の予後を大幅に変えてしまうばかりでなく,判断を誤れば予期せぬ医事紛争に巻き込まれてしまう可能性もある.誤って風邪と診断し,頭痛薬を持たせて帰宅させるような愚を犯さぬようにこの項目を設けた.

慢性硬膜下血腫

著者: 忍田欽哉

ページ範囲:P.641 - P.644

 老年人口の増加とともに老年者の脳疾患が増加しているが,慢性硬膜下血腫もその1つである.その症状は多彩で,脳血管障害,脳腫瘍あるいは老年痴呆などと紛らわしい.老年者の診療にあたっては,慢性硬膜下血腫の病態を熟知した上で,常に本症の存在を念頭におく必要がある.

脳炎

著者: 山本徹

ページ範囲:P.646 - P.647

 一般病院で脳炎を経験することは種々の原因による代謝性脳症ほど多くはないが,定型的でない症状を呈することもある.実際の診療に際しての必要な項目を解説する.

髄膜炎

著者: 矢沢正信

ページ範囲:P.648 - P.650

 近年,衛生環境と健康管理の向上に伴って,細菌性の化膿性髄膜炎で発症してくる症例を診ることはまれになった.一方,悪性腫瘍,慢性の消耗性疾患または免疫不全などを基礎に有するcompromised hostの増加に伴い,従来は頻度の少なかった弱毒菌や多剤耐性菌などによる細菌性髄膜炎が多く経験されるようになってきている.しかし,重篤な合併症を伴い,適切な初期治療によりその予後が大きく左右される点から,本症がエマージェンシーを要する神経疾患であることには変わりはない.本稿では,細菌性および無菌性の急性髄膜炎に対する診断と治療の手順につき,実地臨床場面に即してリアルタイムに述べる.

頭痛

著者: 川村潤

ページ範囲:P.652 - P.655

 頭痛はさまざまな疾患の1症状として起こる.International Headache Societyの分類1)を基礎とした頭痛の原因を表1に示す.

失神

著者: 吉井文均 ,   秋山克徳 ,   副島研造

ページ範囲:P.656 - P.659

 失神とは急激に発症し,急速に回復する一過性の意識消失発作と定義することができる.脳の一過性の血流不全によるが,とくに脳虚血による脳幹網様体の一時的な機能障害が発症機構として重要である.脳の器質的障害によるものではないので,血流の回復とともに意識も回復し,持続は数秒〜数分のことが多い.
 失神の原因には表1に示すような各種疾患があるが,意識障害の持続が短時間のため,意識はすでに回復した状態で来院することが多い.したがって,てんかん発作,低血糖発作,過呼吸症候群などを含めた広義の意味での一過性意識障害の鑑別を念頭に置きながら,診療をすすめていくことになる.

めまい

著者: 山崎正博

ページ範囲:P.660 - P.662

●めまい診療の3つのポイント
 1)その原因疾患には,経過観察してよいものから,適切な診断・治療を受けないと致命的になるものまで多くの疾患が含まれる.
 2)致命的になる疾患を絶えず念頭に置きながら鑑別診断をすすめる.

血液疾患

貧血

著者: 大屋敷純子 ,   外山圭助

ページ範囲:P.664 - P.667

●初診時にまず何をすべきか?
 WHOの貧血の診断基準によると,成人男性ではヘモグロビン(Hb)13g/dl以下,成人女性では12g/dl以下が貧血とみなされるが,貧血が軽度であれば自他覚症状を認めないことが多く,職場の検診などで指摘されてはじめて貧血に気づき受診するケースが増えている.急激に発症したものかどうかによって方針が大きく異なるので,発病時の様子や発熱,胃腸症状や出血症状の有無,便の性状(痔の有無),胃切除,胆石症などの既往歴,薬剤の服用歴,家族歴,スポーツ歴などについて問診する.
 外来に受診する患者の大半は種々の全身疾患に続発して発生する貧血であることを念頭において診察を行い,一般的な理学的所見に加えて,爪や舌の変化,リンパ節腫脹や出血斑の有無,眼底所見,神経学的所見に注意する1).急性の消化管出血や白血病などの血液疾患が疑われるときは,緊急検査として末梢血液検査(白血球数,赤血球数,Hb,ヘマトクリット,血小板数,血液像),生化学検査のほかに血液型検査を至急行い,輸血の必要性,貧血のみかあるいは他の血球系にも異常があるのかによって基礎疾患の重症度を推定し,入院の要否を判断する.

出血傾向

著者: 半田誠

ページ範囲:P.668 - P.671

 図は生理的な止血機構の概略を示したものである.出血傾向とはこれらの機構のいずれかの障害に起因した臨床症状と考えられる.そしてその根本原因として数多くの疾患が挙げられる.本項では診断,治療の特殊性について,実際的な時間の流れに沿って述べる.個々の疾患についての基本的な知識は他の専門書を参照されたい.また,基礎疾患に伴うものについても言及しない.

内分泌・代謝疾患

甲状腺機能亢進症(とくにバセドウ病)

著者: 百渓尚子

ページ範囲:P.673 - P.676

 甲状腺機能亢進症に占める割合(90%以上),緊急性から,まずバセドウ病を正確に診断することが先決で,合理的である.問診と理学的所見から診断できる場合も多いが,誤りやすい疾患があるので注意する必要がある.

甲状腺機能低下症

著者: 玉井一

ページ範囲:P.677 - P.679

 甲状腺機能低下症とは,甲状腺ホルモンないしは,その作用不足により惹起される病態として定義することができるが,その病因は種々であり,新生児にみられるクレチン症から成人の粘液水腫にまで分類される.本症は一般臨床上しばしば遭遇する疾患ではあるが,正確な診断をされることなく見逃されている例が少なくない.したがって本症を誤診しないためには,甲状腺機能低下症という疾患の存在を常に念頭におくことが肝要である.本稿では本症を疑った場合の診断のすすめかたについて述べるが,その正確な診断が適切な治療に結びつくことを忘れてはならない.

糖尿病

著者: 松岡健平

ページ範囲:P.680 - P.683

 糖尿病とはインスリン作用不足に基づく高血糖の持続を主徴とする疾患である.糖尿病治療の目的は,急性の代謝失調を回避すること,健常人と同様な社会生活を可能にすること,そして,代謝コントロールを達成し,長期罹病後に生ずる合併症の発症や進展を阻止することである.糖尿病は1985年のWHOの報告書によると,表1のように分類されているが,インスリンの産生・分泌にはじまり受容体と結合し,それ以後に至るインスリン作用システムは,時々刻々と変化するものである.したがって,病型にこだわるより,インスリン欠乏因子とインスリン抵抗因子とに分け,それらがいかに個々の症例の現症に関与しているかを考慮し治療計画を立てる必要がある.

高脂血症

著者: 平賀敬己 ,   村勢敏郎

ページ範囲:P.684 - P.686

●初診時にまず何をすべきか?
 高脂血症で外来を訪れる患者は,ほとんどの場合自覚症状がない.それだけに病歴や臨床所見に隠された情報は重要である.

痛風,偽痛風

著者: 鎌谷直之

ページ範囲:P.688 - P.689

A.痛風
●初診時にまず何をすべきか?
 痛風は急性の関節炎を主症状とする疾患である.初診時に患者が関節炎発作中であれば,まずその疼痛と不安から解放することが大切である.発作に対する第1選択の治療法は,経口的な非ステロイド抗炎症剤の投与である.たとえば,ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン®)1回25mg,1日3回食後,あるいはインドメタシン(インテバンSP®)1回25mg,1日3回食後などが処方される.感染性関節炎が否定できれば,ステロイド剤の点滴も有効である.
 発作の関節に関節液の貯留がある場合は関節穿刺を行い,偏光顕微鏡による結晶の検索を行うことが望ましい.ただし,発作の臨床像などから痛風の診断がすでに確定的な場合は,関節穿刺は必須ではない.

腎・尿路疾患

急性腎炎

著者: 鈴木洋通

ページ範囲:P.690 - P.692

●初診時にまず何をすべきか?
 先行する感染の有無,とくに感冒様症状の有無,尿量や尿の色,体重の変化,むくみの部位と程度などが病歴上大切な点である.身体所見では顔面の浮腫,咽頭の発赤,扁桃の肥大,心不全徴候の有無(とくに高齢者の急性腎炎では注意する必要がある),血圧の上昇,下腿の浮腫が大切である.
 緊急検査としては尿の外観,混濁の有無,尿蛋白,尿潜血反応,尿沈渣での赤血球,赤血球円柱,顆粒球円柱をまず調べる.次に一般の末梢血,臨床化学,血沈,CRPなどを行う.緊急治療としては,浮腫が強い場合や尿量が減少しているときにはフロセミド(ラシックス®)の投与を行う.さらに血圧が上昇しているときには主にカルシウム拮抗薬を用いて降圧をはかる.

慢性腎炎

著者: 須藤博

ページ範囲:P.694 - P.697

●初診時にまず何をすべきか?
 慢性腎炎症候群は,WHOの分類によれば,蛋白尿,血尿および高血圧を認め,慢性に腎不全へと進行するものと定義されている.病理診断では巣状増殖性糸球体腎炎,びまん性メサンギウム増殖性糸球体腎炎(IgA腎症も含む),膜性腎症,膜性増殖性糸球体腎炎,巣状糸球体硬化症などが含まれる.

急性腎不全

著者: 齊藤博

ページ範囲:P.698 - P.700

 医学の進歩にともない患者の原疾患がますます重症度を増し,高齢化現象が進み,急性腎不全の発生する患者環境が複雑,かつ多様化している.急性腎不全(ARF)は原因を除去し,治療することによって,その可逆性を高め,予後の改善につながる.したがって,ARFをできるだけ早期に,かつ正確に診断,治療することが大切である.
 ARFとは腎機能が急速に低下し,体内の水や溶質を腎臓から十分に排出できず,身体の恒常性を保てない病態である.近年,原因の除去により速やかに腎機能が改善されるもの(腎前性,腎後性など)と,原因を除去しても腎機能低下の状態がしばらく維持されるもの〔腎(実質)性〕を区別して取り扱うようになった1).後者はintrinsic ARFといわれ,急性尿細管壊死(狭義)や,糸球体腎炎,血管炎,間質障害などによる腎不全(広義)が含まれる2)

ネフローゼ症候群

著者: 須賀孝夫 ,   堺秀人

ページ範囲:P.702 - P.705

 ネフローゼ症候群とは,腎糸球体の障害から糸球体毛細血管の蛋白透過性が充進し,アルブミンを主体とする大量の血漿蛋白が尿中に漏出することが引き金となり,浮腫を主体とした臨床症状を呈する症候群であり,種々な原疾患によってひき起こされる.原疾患としては,腎糸球体そのものに障害がある,原発性糸球体疾患による一次性のネフローゼ症候群が多く,全体の80%を占めている.しかしながら,糖尿病やSLEなどの全身疾患に由来する二次性のネフローゼ症候群も少なくなく,このことを常に念頭において診療を行う必要がある.また浮腫をきたす疾患には,心疾患や肝疾患などがあるが,ここでは尿蛋白を主体とした尿所見異當がある,すなわち腎糸球体障害があり,浮腫をきたした患者に対する診断,治療のすすめかたについて述べる.

尿路感染症

著者: 岡田敬司

ページ範囲:P.706 - P.707

 ありふれたUTI(尿路感染症)は腎孟腎炎と膀胱炎である.急性症であれば尿沈渣所見と症状から容易に診断できる.
 尿採取法の差によって沈渣所見が異なるので,女性はカテーテル導尿が望ましい.男性は中間尿でよい.清潔に中間尿をとる方法を女性に説明しても,説明通りにいかない.中間尿で沈渣所見の解釈に迷うなら,カテーテル導尿がよい.なお,尿試験紙の白血球反応(エステラーゼ活性による)は比較的信頼できるが,細菌に対する亜硝酸塩試験は感度が落ちる.

尿路結石

著者: 小出卓生

ページ範囲:P.708 - P.709

●初診時にまず何をすべきか?
 尿路結石患者には,尿管への腎結石の落下嵌頓に伴う疼痛発作や結石に伴う尿路感染症を主体とした有自覚症状患者と,顕微鏡的血尿の検査中あるいは他の目的で行われた腹部超音波検査やX線検査で発見された無自覚症状患者がある.
 第一線病院では,尿路結石患者の多くは有自覚症状患者である.それも,結石嵌頓に伴う癌痛発作患者が多い.まず行うべきは,可能なら尿路結石の既往の有無,癌痛発作の発現のしかたを問診し,ついで腹部の触診,検尿,検血,腹部X線撮影を行う.尿路感染症の合併がないものでは炎症所見に乏しく,腹部触診でも明らかな筋性防御はみられない.腹部X線撮影で結石陰影を同定できなくても,疼痛のわりには白血球増多がないか軽微であり,検尿で血尿が証明されれば尿管結石と考えてよい(検尿で血尿が証明されるとは限らない).

その他の疾患

不明熱

著者: 味澤篤

ページ範囲:P.710 - P.711

 発熱が2〜3週間以上継続あるいは間欠的に続き,一般的な血液検査,各種培養検査,胸部X線写真などでは診断がつかなかった症例を1例として取り上げ,不明熱患者のリアルタイムの診断・治療をすすめてみよう.
 20歳男性が紹介状をもって来院した.

敗血症

著者: 渡辺健太郎

ページ範囲:P.712 - P.713

 敗血症は,感染症に伴う全身症状あるいは多臓器不全状態を示す.その症状は,軽症から重症まで多彩であり,特異的なものは少ない.また迅速な診断と治療を要するため,感染症を疑う,あるいは診断する患者に対しては,常に敗血症を念頭において,その診療をすべきである.迅速な診断には病歴と身体所見,とくにバイタルサインが重要である.

慢性関節リウマチ

著者: 高野慎

ページ範囲:P.714 - P.716

 慢性関節リウマチ(RA)は,慢性,多発性,対称性,変形性関節炎を主徴とする全身性疾患であるが,発病初期は非特異的症状を呈することも多く,必ずしも診断は容易でない.関節症状を訴えて受診した患者に対してはRAのみならず,各種のリウマチ性疾患を念頭に置いて診断・治療を行っていかなければならない.

性感染症

著者: 根岸昌功

ページ範囲:P.718 - P.719

 性感染症(STD)とは,主として性行為を介して人から人へと感染する疾患の総称である.したがって,原因別にみて,細菌性(梅毒,淋病,軟性下疳,鼠径リンパ肉芽腫症,非淋菌性尿道炎など),真菌性(カンジダ症など),原虫性(トリコモナス症など),ウイルス性(尖圭コンジローマ,陰部ヘルペス,B型肝炎,HIV感染,伝染性単核球症など),寄生虫性(毛ジラミ症,疥癬など)など多くの疾患がある.これらの疾患の患者を診療する医療技術的なこと以外に,留意しておくべき事項もある.たとえば,これらの疾患は性行為で感染するため,性交の相手の診療も重要であるという側面をもつ.いわゆる「ピンポン感染」を防ぐためであるが,防疫上はたいへん大切なことであっても,実際には困難なことである.また,性成熟期の女性に起こるSTDは,患者本人の問題であると同時に,妊娠出産を介して,その児への感染に関係する問題でもある.法律上の作業としては,いくつかの疾患は届け出が義務づけられている.

カラーグラフ 電子内視鏡による大腸疾患の診断・4

潰瘍性大腸炎

著者: 多田正大

ページ範囲:P.729 - P.732

 潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis,以下UCと省略)は特異性炎症を除外したのち確定診断がなされるものである.それでもその内視鏡像は特徴的であり,多数の大腸の炎症像を経験した内視鏡医であれば,UCの診断を即座に下すことは可能である.
 もともとUCは慢性の経過をたどる炎症性疾患であるが,病期や重症度によって内視鏡像にはかなりのバラエティーがある.人の顔つきがそれぞれ異なるように,UCの炎症像もさまざまであり,変化に富むものである.したがって代表的なUCの炎症パターンを理解すること,そのうえでそれに加わるさまざまな修飾像を理解することが本症の診断のポイントとなる.

演習

心エコー図演習

著者: 田内潤 ,   山本一博 ,   増山理 ,   北畠顕

ページ範囲:P.721 - P.727

48歳の男性が前胸部不快感を訴えて来院した
既往歴 47歳時,糖尿病を指摘されるも放置
家族歴 父が心筋梗塞にて死亡

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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