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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻4号

1992年04月発行

文献概要

今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順 循環器疾患

高血圧

著者: 栃久保修1 宮島栄治1

所属機関: 1横浜市立大学医学部浦舟病院・第2内科

ページ範囲:P.562 - P.567

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 血圧測定を行い高血圧症と診断し治療する主な目的は2つある.1つは高い血圧のために生ずる各種症状の軽減である.これには高血圧そのものに伴う循環器系の症状と,二次性高血圧症に固有な症状とがある.しかし大多数を占める軽中等症の本態性高血圧症患者では,高血圧に伴う症状が出現することはむしろまれであり,高血圧症の治療の主要目的は,脳・心・腎などの標的臓器(targetorgans)あるいは大動脈瘤などの血管合併症の発症予防である.ともすれば高血圧症の治療においては降圧が主目的と考えられがちであるが,むしろ血管合併症の予防を目標に診断と治療の計画を立てなければならない.
 ここでは主に,外来患者で多い本態性高血圧症を中心に,かつて本誌で紹介した外来高血圧症の診断と治療のフローチャート1)を基に外来高血圧症の診断と治療の手順を述べてみたい(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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